鈴木三郎さんの「野鳥散策(30)オオワシ(タカ科)」(04・1・17)

撮影 04年1月1日
大きなクチバシと鋭い眼光は他の者を圧倒する(成鳥)

 翼を広げると2メートル40センチにも達する国内では最大の猛禽類で、世界のワシ類でも屈指の大きさである。

 ロシア極東地域で繁殖し、世界中で5000羽程しかない希少な保護動物です。

 厳冬期になると、北海道の知床半島周辺に多数が飛来し、羅臼町には1000羽以上が越冬すると言われています。

 冬にこの海域で行われるタラ漁に依存していて、漁船が捨てる小魚やタラのおこぼれを食べているのです。

 オオワシを雄物川流域で確認してから5年目になります。1羽の若鳥が3年間続けて飛来し、4年目は確認されませんでした。

 5年目の今シーズンに期待を掛けていたが、12月20日に1羽の若鳥が現れ、元旦にはついに成鳥を撮影することに成功しました。

 いつかはこの地に来てくれることを願いながら、待っていた瞬間であった。
 
 
一昨年撮影した若鳥

 威厳のある大きなクチバシを持ち、黒と白のツートンカラーは美しく、他の鳥を圧倒する正に鳥の王者の風格である。

 川原で鮭を食べるオオワシに、カラスが集まってきた。6〜7羽がぐるりと周囲を取り囲み、後ろにいるカラスがオオワシの尾羽を突き始めた。

 何度追い払われても、後ろ側にいるカラスがちょっかいをだしている。20分程掛けて十分に餌を食べたオオワシが悠然と飛び立つと、数羽のカラスが後を追い掛けるように続いた。

 一見、追われて逃げる様にも見えるが、カラスを恐れての事ではなく、単にうるさいだけなのだ。カラスの方もそのつもりでやっている。
 
 流れ着いた鮭をカラスが先に見つけても、皮を引き裂いて食べることは出来ません。オオワシが鋭いクチバシで、皮と肉を引きちぎりながら食べたおこぼれを狙っていたのです。(日本野鳥の会会員・神岡町北楢岡住)
 
 
雄物川で、サケを「ワシづかみ」で食べた(若鳥)