鈴木三郎さんの「野鳥散策(49)ハヤブサ(ハヤブサ科)その3」(05・01・22)
 
12枚の尾羽をいっぱいに広げて伸びをした。歌舞伎役者の隈取りのような頬ひげが威圧感を与える。

  地上から55メートルほどの岩山に巣を構えてから10年目。

  しかしこの間、毎年順調に雛を孵すことはできませんでしたが、これまで7羽の子供たちを元気に巣立たせることが出来ました。

  営巣地はあの有名な全国花火競技大会会場から、1キロメートルほどしか離れていません。
少し太り気味の体型からメスと思われる。
風雨など悪い天候の時は岩棚の隅(すみ)で休んでいることが多い。

  花火大会当日は、昼頃から夜中まで大地を轟かせる爆発音と夜空を切り裂く閃光が何時間にもわたって続きます。

  ハヤブサにとってはさぞ迷惑な一夜だったのではないでしょうか。
      翼を真横から見るといかにもスピードが出そうな感じがする。
一点を見つめて飛び立つ瞬間。

  心配なので翌朝確認に行ったら、何事もなかったかのように枝の上で休んでいるではありませんか。

  豊かな自然と、ハヤブサを優しく見守ってきた地元の方々の思いやりが長期滞在させたのでしょう。

  環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種2類に指定され、特殊鳥類いでもあるハヤブサに、そろそろ市民権を与えてもいい頃ではないでしょうか。

 (神岡町北楢岡・日本野鳥の会会員)
じっとして動かないように見えても、望遠鏡で覗くと常に周囲を見渡している。