鈴木三郎さんの「野鳥散策(55)コハクチョウ(カモ科)」(05・07・02)
 
                    飛べないなら、一緒にいます。

   全長120センチ。

  県内のあちこちらで冬を過ごしたハクチョウ達は、春分の日にあたる3月20日頃をピークに一斉に北に向かって旅立ちます。
      左側はごらんの通り。どこにも異状はありません。     左側の羽がだらりと下がっている。骨折しているのでしょう。

  しかし、中にはのんびりしているのか気まぐれ屋なのか、毎年2〜3羽ほどが6月頃まで滞在しているのが見られます。

  雄物川に春からずーっと残っているハクチョウがいるよと、情報が入った。

  神宮寺岳直下の川岸を、2羽のハクチョウがぴったりと寄り添いながら上流に向かっていた。安全な中州で休んでいるところを望遠レンズで覗いたら、1羽が左側の羽がだらりと下がっていて怪我をしているようだ。電線にでも接触して骨折してしまったのでしょうか。これではとても飛べるような状態ではない。
骨折した羽の付け根をクチバシでさすっていた。まだ痛みがあるのだろうか。

  もう1羽は怪我の様子はなく、両翼を広げてバタバタと羽ばたきをしていたところから大丈夫のようです。

  推測であるが2羽は番(つがい)で、飛べない相手を残しては旅立つことが出来ず付き添っているのでしょう。

  ハクチョウは家族単位で行動する習性があり、とりわけ夫婦の絆はとても強いようです。
いつも後ろからピッタリと寄り添い励ましているよう。           川岸の浅瀬を上流に向かう。

昨今の殺伐とした人間社会を見ると、恥ずかしい思いを致します。
    草食性のハクチョウにとって食べ物には困らないようだ。

川岸にはたくさんの野草が生えているので、食べ物に困ることはありません。
  仲むつまじい姿にがんばれよと声をかけたくなりました。

 たった1羽であれば保護することも考えられますが、このままそっとしておいたほうが良さそうです。(大仙市北楢岡住・日本野鳥の会会員)