鈴木三郎さんの「野鳥散策(93)オジロワシ(タカ科)」(08・03・22)
 
 朝もやに煙る玉川。下流にはナダラの斜面が横たわっています。

  全長  オス80センチ・メス94センチ。

  雄物川と玉川の合流点に、通称ナダラと呼ばれる急峻な崖がそびえている。この場所は毎年初冬に飛来するオジロワシが休憩地や塒(ねぐら)として利用する貴重な斜面となっている。
  お気に入りの枝に陣取る2羽。
  直ぐ横に舞い降りた。

  昨年11月下旬に現れた2羽のオジロワシは、今年の3月8日までには滞在していました。お気に入りの枝に仲良く並んで陣取っていた。これほどぴったりと寄り添う光景は初めて見たが、どうやら仲の良い番(つがい)ではないかと想像されます。
 
  向かって左がメス、右がオスと思われます。見つめあって何を語っているのでしょう。
  厳冬期のナダラ。

  飛翔中の羽の色からどちらも成鳥であることと、向かって左側の方が少し大きめであるのでメス、右側はオスと思われます。

  国の天然記念物に指定され、数少ないオジロワシがなぜ毎年大仙市にやってくるのでしょう。遠く離れたロシアから雄物川を目指して飛んでくるのは彼らの餌となる魚、特に鮭と密接な関係にあることは明らかです。
 
  空中の雄姿。
  アップで見ると威厳のある顔つきである。

  日本の野鳥のファーブルとして有名な仁部富之助氏の著書「野鳥閑話」に、昭和6年花館村でナダラ方面から飛来して鮭を掴んで浅瀬まで引きずり上げ、むさぼり食らうオジロワシを見て驚いたと記していることから、昔からこの地域は鮭の産卵場となっていたのです。

  3月中旬から姿が見えなくなりましたので、今頃は北の大地に向かって羽ばたいていることでしょう。(大仙市北楢岡住・日本野鳥の会会員)