シドニーオリンピックも後半ですね。我々の地元サンノゼの新聞もオリンピック特別ページを作って、アメリカ選手の活躍を報道しています。地元サンノゼ州立大学の柔道に出場した女子選手が銅メダルをとったことなどは地元のことだけに、やはりホットに報道されていました。この大学には以前から日本人の方が柔道部のコーチをされていて、地域の柔道の普及にも力を入れています。
今回のオリンピックですが、アメリカではシドニーとの時差が大きく、視聴率の高い時間帯に多くの競技を中継放送することが難しいことや、米国内の独占放映権を得たアメリカのテレビ局NBCが支払った700億円とか800億円とか言われる独占放映権の回収をCM収入から得る為に、競技放映中にCM時間を増やす必要性から、CMを入れやすいよう、全競技の実況中継放送を止めて、ビデオ録画による翌日の日中の放送に割り振ると云う手段をとりました。これが不評で、アメリカ国内のオリンピック競技の視聴率は上がらないようです。
インターネットの普及が無かった当時ならともかく、競技結果や状況が速やかに世界中に情報としてインターネット配信されているのに、テレビは翌日に録画放送と云うのは視聴者にうける筈がありません。結果が分ってしまっている競技を興奮して見る気にならないと云う背景です。ちなみに今日、アメリカ時間の昼頃、女子マラソンで高橋選手が金メダルを得たと云うインターネット新聞の記事を見たのですが、テレビの電源を入れてNBCを見ると、昨日行われたアメリカとブラジルの女子ビーチバレーボールの録画放送をしていました。その競技の終わりにアナウンサーが女子マラソンの放送は明日行いますと案内を流してました。もちろんNBC局でも、その時点で女子マラソンの結果は分っていた筈なのですが、そのことに関してNBCは一言も触れませんでした。
こんな状態からして視聴者を甘く見たオリンピックのテレビ放送の人気が無い理由がよく分ります。それでも私は多少、競技をテレビで見てはいるのですが、競技が一つ終わると延々としたCMに次もCMと云う訳で本当に閉口します。妙な時に日本のNHKの番組の価値を感じたりします。
もう一つの問題はこちらで見るオリンピックの競技はアメリカ国内向けの放送ですからアメリカ選手を中心とした放送になるのは仕方がありません。画面で日本選手を見かけることはほとんどなく、日本の選手がメダルを取得した種目などはほとんど放送されず、何かオリンピックの雰囲気が違います。また、サンノゼでは限られた短い時間帯だけですが、毎日、日本のNHKや民間放送のニュースを一日遅れで見ることが出来ますが、しかし、オリンピックなどの大きな大会では、独占放映権と云う問題が障害になって、日本国内向けのニュースの中で放映されたオリンピックの競技の映像は、アメリカ国内でニュースを流す時にはその独善放映権の問題から、全てカットされてしまうんです。従って実況中継録画も見られず、その競技結果だけを示す表が画面出てくるだけで、実質報道映像の無い放送ですから、ピンと来る訳はありません。
日本で作られたニュースであっても、アメリカでオリンピックの競技を録画であってもその放送を行うとアメリカ国内の放映独占権を持つNBCの権利を侵害すると云う理由です。その昔は実況はともかく、ニュースの中での競技中の映像は海外でも見られたように記憶しています。それが、いつのころからか?こんな状態になってしまいました。アメリカ国内では外国語放送をしているテレビ局が沢山ありますけれど、オリンピック競技放送に関する限り、多分、どの局も同じ様な制限を受けている筈なので、アメリカで暮らす外国人にとっては自国の選手が活躍する姿は、金メダルが本命視されていたアメリカ人選手が負けた場合に限られてしまうようです。
個人的にはオリンピックが商業化した最悪の結果が、この独占放映権なるものではないかと感じています。大会の主旨から考えても世界中の人間が自由にTVを使って競技を見ることが出来ると云うのが原則であるように気がします。
岩間@サンノゼ