新聞のビジネスページを見ると毎日のように、インターネットを利用したEコンマースと呼ばれる企業のレイオフや事業の縮小等、ネガテイブな発表が目立ちます。インターネットなら何でもビジネスになると、あらゆる分野に新規企業が参入し昨年度はドットコム企業としてもてはやされたのですが、今年に入りインターネットビジネスへ先行投資型をしてきたベンチャーキャピタルや一般投資家達は将来性はあると理解しながらも、いつまでも利益を上げることの出来ないビジネスに見切りをつけてきた感じです。更に新興企業とは別に知名度の高い老舗デパートや、ブランド商品メーカー等が自らインターネットショッピングに力を入れてきたことから、巨大なインターネットモールと云う百貨店ビジネスにとって、今年のクリスマスビジネスは生き残りの正念場のような感じがします。
日本のニュースでも知られていると思いますが、アメリカの大統領選挙の結果は今日12月10日(日)の時点でも、先が見えません。先週まで二転三転の出来事が繰り返されてきた訳ですが、熱狂的な支持者を別にして一般的なアメリカ人の多くは、先にフロリダ州の州務長官が結果を公表しブッシュ氏勝利を認定した時点で決着がついたと判断していたのですが、民主党のゴア氏がその結果を不服としてフロリダ州の地方裁判所に上告し、地方裁判所はゴア氏の主張を退け、ゴア氏の求める機械集計で無効としてはじかれた不確定票を手作業で再集計をする必要がないと判断したことで、更にブッシュ氏の勝利の裏づけが取れたと思っていたところ、それでも地方裁判所の判断に不服のゴア氏は最後の頼みとしてフロリダ州最高裁判所に上告しました。
報道関係者を含めて一般のアメリカ人は先に今回の開票に関連して開票作業の期限を延長したり、不確定票を有効とする新たな基準を作って、その作業を大票田であり、ゴア氏の民主党地盤である3つの郡に限定して開票作業を命じたことで、連邦最高裁判所から睨まれている状況にあるフロリダ州最高裁判所は多分、今回はゴア氏の上告を退けるだろうと予測していました。
ところが何と8日(金)の午後、全て判事が民主党支持者と云うフロリダ州最高裁判所は民主党のゴア氏の不服内容を認め、機械集計ではじかれた不確定票の手作業による判定とその追加集計作業を地方裁判所に命じ、9日(土)の朝一番から州内全域で全ての無効票を手作業によって再確認し再集計すると云う作業に入りました。こうなると昨日まで敗北宣言をするだろうと思われていたゴア氏は一気に元気づき、民主主義の勝利!などと声高に声明を発表していていました。しかし、今度は逆に窮地に立った共和党のブッシュ氏がフロリダ州最高裁判所は投票後、再三にわたって開票判定の条件や開票期限を勝手に変更し、今度は何ら一定の判定基準も示さないまま手作業による無効票の再確認や集計作業を行わせるのはおかしいと云う理由で、その中止を求める判断を連邦最高裁判所に告訴しました。その結果、9日(土)手作業による判定作業が実施されている最中に、連邦最高裁判所はブッシュ氏の主張を認めて、手作業による判定作業の即時中止を命じ、11日(月)に連邦最高裁判所で双方の主張を聞き最終判断を下すことになりました。
先のフロリダ州最高裁判所の判定に関して、当のフロリダ州最高裁判所長官(この人はゴア氏の上告内容に反対したが全判事の裁決で敗れた)ですら、後のコメントとして州最高裁判所の今回の判定は連邦最高裁裁判所の評議に耐えられないだろう!とコメントしたような結果になった訳です。
しかし、12日(火)にはフロリダ州として連邦選挙管理委員会へ大統領選挙の最終開票結果の届け出が出来ない場合、フロリダ州の結果は無視されてしまう為、それを避ける為、選挙で結果が定まらぬ場合、共和党が上下両院で過半数を占めるフロリダ州議会は独自に選挙人を指定して、共和党のブッシュ氏を選ぶ動きを示しています。その議決に最終的にサインをするのはブッシュ氏の弟のフロリダ州知事と云うことで、民主党共和党の対立が絡みますます複雑さを増してきています。
司法立法行政の三権分立分権どころか、何れも共和党と民主党に割れて、事態は泥沼の状態です。この問題が簡単に片付かない背景は選挙結果が非常に接戦であったこともありますが、同時に合衆国と云う国名のとうり、連邦は州より上位に存在するものの、州と云う組織自体が強力な三権を備えており、地方自治が進んでいる為に、州の独自性が非常に強
く、その決定は連邦としても尊重される為、連邦としての物差しを持ち出し、これに従え!と一気に強制(指導?)することが非常に難しいことです。
最後に個人的な興味であったのですが、インターネット新聞でこの大統領選挙に関わる報道が日本でどうのように報道されるのか?の興味が湧き、何か動きがあると日本の新聞社のインターネット新聞をチェックしていたのですが、個人的な判定としてなのですが、日経新聞が、記事を取り上げる速さと詳しさにおいて、ずば抜けています。当初は朝日新聞かな?思っていたのですが、報道の早さと云う観点からは日経新聞には全く追いつきませんでしたし、読売新聞となると記事は遅く、内容もいまいちのような印象を持ちました。
多分、この決着は12月10日の週に決着が付くとは思いますが、今回のこの出来事はアメリカの選挙システムの内輪の弱さ(不統一な投票方法、不統一な集計方法など等、それが新たな問題を起こすと云う)を世界に見せてしまったような感じがします。
岩間@サンノゼ