1月15日、アメリカはマーチンルーサーキングデーの祝日です。ただ、政府機関の職場や学校、銀行などは休みになるのですが、一般企業のほとんどは祝日に関係なく平常どうりの仕事です。祝日とは云え、その対応は個別団体の判断で、政府が強制指導するものではないようです。
1月6日から9日の4日間、国際コンシューマーエレクトロニクスショーがラスベガスで開催されました。AV機器等を含めたホームエレクトロニクス製品が関係する世界最大のショーで例年1月上旬と6月の2回、開催されます。ただ規模において1月のショーが圧倒的に規模が大きいので、参加各社も大変力を入れています。日本の家電メーカ各社も、新製品の多くを展示し、その力を示すショーでもあります。ショーの内容は昨今、パソコン、インターネット、デジタル通信技術に接点のある製品展示に代わりつつあると云うのが、ここ数年の傾向です。ただパソコンを展示するショーではなく、その技術をホームエレクトロニクスに融合した製品が、来訪者の魅力をひきつけます。
例年どうり、日本の家電メーカーはショー会場で各社最大級の展示スペースを確保して、その新製品の展示に力をいれているのですが、来訪者の反応はいまいちのように感じました。
結論から云うと、日本メーカーからは横並びの製品展示で、自らの企業としての特徴が見えないのです。日本メーカーは決まったようにデジタル対応の大型液晶画面テレビ、ステレオ、DVDなど、いわゆるホームエンターテイメントシステムの製品展示ばかりで単なる家電デパートの感じがしました。確かに目先のビジネスから判断すると、これらの製品が、今年の商売につながるとは思うのですが、先に説明したコンシューマーエレクトリニスクスの新しい製品の傾向や未来技術や製品を先取りするコンセプト製品を示し、自らの会社のこれからの方向を来訪者に訴えると云う意味において、感じさせるものがありませんでした。
一方、アジア諸国の企業の展示です。無論、アジアといってもコンシューマーエレクトロニクス製品に関してはシンガポール、香港、台湾、韓国の企業がその中心です。無論、これらの
企業の中には日本のメーカーの規模をしのぐ大きな会社もありますが、展示の大半はベンチャー企業を含めた中小企業です。しかし、その内容が違います。展示品の中には技術は別にしてマーケット的に商品になりうるのだろうか?と云うようなものもありますが、その製品の多くは上記のコンセプトに則って新しい技術を融合したコンシューマー新製品に挑戦し、新規市場を開拓していこうとしているパワーには圧倒されました。日本メーカーの多くは既に主な会場での役割はアメリカ人に移管しているのに対して、これらの展示スペースの説明要員のほとんどは自国から出張で来た若い人ばかり。日本以上に若い女性の進出が目立ちます。彼らが必ずしも得意でない英語を使って、来訪者にその製品の技術や性能や応用について熱を入れて説明する姿に接すると、その場所から離れにくくなるほどの気迫がこもっていました。多分、私の前の世代の日本メーカーの人達も、同じようにしてMade in Japanを広め
ようとしたんだろう?と思わず考えてしまいました。
以前は日本を除くアジア諸国のメーカの作った製品と云うのは簡単に判別がつきました。一つはデザインが洗練されてなく、一言でやぼったい!と云うイメージと、製品の組み立て精度が悪かったことです。例えば接合した部品間の隙間や位置決めの精度などです。従って製品を概観を見たり可動部分を動かしてみだだけで安物だな!と思えました。ところが、最近は彼らのデザインは非常に斬新で色の使い方を含めてアメリカ市場やアメリカ人の好みを上手く取り入れることに成功しています。また組み立て技術の改良は多分アジアに進出した日本企業の影響が強く働らいていると思います。日本メーカーに出荷する部品メーカーのレベルアップや、品質に対する考え方とか、最新組み立て機器の導入等などの効果だと思います。片言の日本語を話してくる彼らに、たずねてみると、以前、現地の日本企業で働いていたことがあると云う人達が随分いたことも驚きです。
これまで何とか世界の技術を牽引してきた日本のコンシューマーエレクトロニクスですが、やはりパソコンの時代から変わってきた感じがします。身近な製品としてはDVD、デジカメ機までは何とかリードしてきたのですが、MP3機になると日本メーカーの製品に見るべきものがありません。おそらくアメリカ市場で日本メーカーのMP3機は1〜2社を除き生きられないないのではないかと思います。このコンシューマーショーにおける日本メーカーの地盤沈下を感じると、もう一つがんばって欲しい気がします。
岩間@サンノゼ