雨の降りやすい天気はまだ続いているものの、毎日の気温は確実に上がっているような気がします。歩道には桜もどき梅もどきの花があちこちで咲いていますし、でも、ちょっと晴れの天気になると付近の山や空き地で伸びた雑草の花粉が一気に飛散し、花粉症で苦しむ人も増えています。私の場合は幸いにして今のところ花粉症の症状は平年に比べて軽いような気がします。
今日は面白くない話かもしれませんが、アメリカで交通違反をした場合?と云うことで、少し書いてみたいと思います。日本の道路交通法のように全国一律で無く、州政府の力の強い国ですから道路交通法なる規則も州によって、それなりに違いがあります。例として高速道路上で速度制限の標識が無い場合の最高速度は各州バラバラであったり、安全であることを確認すれば標識制限が無い限り、常時右折(左折では無く右折です)が可能であるのに、隣の州ではそうでも無い。カリフォルニアでは一般的な複数の乗客が乗った車の優先レーン(ダイヤモンドレーンと呼びますが)、別の州では見たこともないと云う感じで、根本的な違いは限定的であるものの州間をまたいで車旅行をする場合、それなりに注意が必要です。また出張で離れた州の町に飛行機で出かけ、空港からレンタカーを使って移動するような場合も、運転し始めには結構注意が必要なことがあります。自分は免許証をカリフォルニア州で取得したので知らずに間違えた!と言っても、やはり違反は違反です。
10年ほど前まで、ねずみ取りによるスピード違反や検問による飲酒運転の取り締まりは実施されたことが無かったのですが、最近は日本同様の一斉取り締まりも増えてきました。
特に飲酒運転に対する取締りと罰則は非常に厳しくなっており、酒を飲んだら運転するな!とは言われてませんが、規定の量を超えたアルコールが運転者から検出された場合、その違反は交通違反として処理されず、普通の犯罪同様、地方裁判所に出廷して裁判を受けなくてはいけません。
スピード違反、右左折、一時停止、信号無視などの一般的な違反は大体次のようなプロセスです。違反車を見つけると、ポリスカー(日本のパトカーですが)は車の屋根の赤青白のランプが派手に点滅して追尾してきます。同時に熱線を感じるくらいの明るいサーチライトが違反車に当てられますので、バックミラーを見るまでも無く、この時点であっ!捕まった!と気づき、やむなく道路の右端の路肩に停車することになります。それでも違反車が停車しない場合は拡声器を使って、止まれ!と呼びかけられ、それでも停まらぬ場合はいよいよサイレンを鳴らされることになります。
違反車が停車しても、しばらくの間、ポリスカーから警官は出てきません。車の中に拳銃等の銃器を隠されていたり、所有していることもあり、毎年、警官が違反車に近づいた時に、その車に乗っていた人間から撃たれると云う事件も多いので、ポリスカーは違反車と一定の距離を置いたまま停まり、その車に乗っている人間がどんな風体の人達であるか?を確認すると同時に手配を受けている車か否か?の確認に時間を使っています。不審な要因を感じると、ポリスカーは警官一名が乗っているだけなので、警官一人で違反車に近づくことは無く、
無線で複数のポリスカーを呼び、それらが到着して、他の警官が警備につくまでは行動を起しません。反対の立場として違反車に乗っている人間が、あまり警官が来ないからと思って、自分から車を降りてポリスカーに近づくと云うのも大変危険なことです。警官から警戒されて警官から拳銃を向けられたり、撃たれる危険があるからです。違反で捕まった場合は、何よりも警官が自分の車に来るのをじーっと待つことで、警官が来た後はその指示に従うことで余分なことはしないことが大切ですし、不必要なことも言わないことです。
一般にアメリカの警官の交通違反に対する対応はそれほど悪くありません。あまり杓子定規なものの言い方はせず、How are you doing ! から始まり、大抵、その運転者が違反した内容を説明をし、時には世間話等もしてきます。違反者が標識などを見落とした場合などは自分でその標識の存在を確かめる?等と聞かれます。警官から求められるものは運転免許証と車の登録証。それに自動車保険の加入証明書です。
特に警官が違反者から不審を感じとれない場合、聞かれる質問は運転免許証に記載れた住所と現住所が一致していますか?と云う程度のもので、次に、警官から車の中で待っているように言われ、警官はそれらを持ってポリスカーに戻り、無線電話や車内搭載のパソコンを使って、問題の有無を確認し、違反切符(サイテーションと云う名前が正式なのですが普通はチケットと呼びます)に書き込みを行って、違反者の車の所に戻り、預かったものを返して、違反者に違反内容の同意サインを求め、その写しの一枚を違反車に渡し、Have a good day ! とか言って、その場を,去ってしまいます。捕まった違反者にとってGood dayである訳は無いのですが、そんなものです。
それから、2週間ほど経つと、郵送で罰金の支払い請求書が家に届きます。その請求書のコピーと個人小切手を郵送すればこの違反に関して一件落着なのですが、実は一つ問題があります。交通違反に伴う減点です。こちらでは特に違反の種類による点数の加重は無く、通常の違反は全て1点です。各運転免許所持者の持ち点は4点です。違反によって4点を超えた場合、免許停止などの処分を受けるのですが、4点に満たなくても、危険な運転者として自動車保険の保険料が値上げされる危惧があることです。
減点そのものはその後、無違反であっても確か2年間(?)ほど記録に残るので、出来れば減点を消しておきたいと思うのが運転者の心理です。そんな訳で、もしその減点を消したいと思ったら罰金を郵送せずに、罰金請求書と違反切符を持って自ら交通裁判所に出かけ、安全運転の為の講習を受けることを申し込みます。講習を受けると、この減点が消える恩典と同時に罰金そのものも安くなりますが、逆に講習料を支払う必要が生じるので、合計金額としてはほとんど同じような額になってしまいます。講習そのものは大体週末に、その地域の数箇所で開かれますので予約が必要です。講習会の会場は公会堂とか学校の教室が利用されます。
1クラスの定員は50名ほどです。減点1に対する講習は一番短い受講内容ですが、それでも丸一日、朝の8時前後から昼食45分を挟んで午後の3時半ぐらいまで集中的に行われるので内容的にはかなりハードなものです。
内容は違反者の全てに自分の違反内容とそれを起した経緯とか、警官とのやり取りなどが質問され、その違反に対する自分の反省とかが質問され、単なる受講でなく、対話型のセミナーと云う感じがします。またそれ以外に、安全の知識とか、事故の怖さ、最近変更された交通規則などが説明され、最後にアンケートと簡単なペーパー試験が科せられ、それを提出すると講習会修了証がもらえて、めでたく放免となります。
しかし、違反者の中には不服を申し立て勇敢に警察に挑戦する人も結構います。違反そのものを認めないケースは少ないようですが違反をした時の状況が、違反を避けられなかったと云うような言い分です。例えば横の車が接近してきたので、危険を避ける為に追い越し禁止車線を走ったとか、雨で道路上に表記された標識が見えなかった。そのために違反を犯したと云うような理由を挙げ、罰金を不服として交通裁判所に審議を申し出る人がいることです。つまり裁判官を立てて、その違反切符を切った警官と直接対決する訳です。違反者は違反時の状況をその警官がどれだけ理解していたか?に関係する質問を浴びせ、警官の記憶が曖昧であることを見つければしめたものです。現実に結構、違反者の主張が通ることがあると聞いています。
また警官が非番の理由で、裁判所に出頭してこないケースもあるらしく、即決裁判ですから、その場合には欠席裁判で違反者はその違反の取り消しを得ることができるそうです。ただこれは人からまた聞きの話なので事実かどうか?分かりません(笑)。
さて最後に、日本やアメリカを問わず、どこの町でも一番多い駐車違反ですが、駐車違反は罰金を伴いますが減点の対象になりません。ダウンタウン地域の駐車違反は警察が取り締まらずに市に駐車違反専門の取り締まり担当部門があり、この係の人達が警察の代わりに軽オート3輪(昔々のミゼットと云う車に似ています)に乗って巡回をし、駐車違反の取締りを行っています。しかし、先に読者の広場で話題になった身障者用の駐車スペースにハンデイキャップマークの付いた以外の車が停まっていた場合は路上の駐車違反とは全く別の扱いになり、交通違反では最も高い金額の一つの罰金になります。
ケンニチ読者の皆さんでアメリカで車を運転される機会があれば少し参考になるかもしれません(笑)
それでは
岩間@サンノゼ
写真:ゴールデゲートを超えてサンフランシスコの町が見えます
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