岩間郁夫さんの「アメリカ暮らし(134)秋の気配」(01・10・1)

 今回のテロ事件とは関係が無かったのですが、たまたま4週間ほど飛行機に乗って出かけるような出張が無く、事務所での仕事や車で出かける範囲の出張と云う何年ぶりか?の珍しい時を過ごしました。でも火曜日からテキサス州のサンアントニオに出かけます。サンノゼ空港から飛行機で、乗り換えのダラスフォートワース空港まで3時間半、一時間ほどの待ち合わせで、乗り次便を利用してサンアントニオ空港まで、それから一時間、空港からまたレンタカーで移動と云うことになります。加えて時差が2時間ありますから結局、一日がかりの移動です。

 露天でのハローウィン用のカボチャサンアントニオと云う町の名を聞いてもピンとこないかもしれませんが、その昔のハリウッド映画{アラモ}で知られる本物のアラモの砦に使われた石作りの教会跡がダウンタウンの中心に残る町です。映画に出たアラモの砦は砂漠のような土地の中に建っていたように覚えているのですが、実物は緑に囲まれた中にあるので、その違いは都市開発によって生じたものか?映画で想像の世界を作り上げたものなのか?私には分かりません(笑)

 兎にも角にもテクサスがメキシコ領土から独立するきっかけを作ったアラモの戦いで、この戦いでアラモの砦に立てこもったテキサス人が13日間の戦闘の末に全滅したことからテキサス人を奮いたたせ、その後、独立義勇軍がその46日後に多勢のメキシコ軍を破って、メキシコからの独立の一歩を踏み出したと云うに誇り高い場所です。ただ立場を代えると、元々メキシコ領土であった土地にアメリカ人開拓者が暮らし始め、メキシコは彼らに繰り返して退去を求めると、それに対抗して武力で抵抗を始めたので、メキシコは大規模な軍隊を派遣、威嚇(いかく)退去を求めたが応じないので戦闘によってアラモの砦に篭(こも)るアメリカ人を全滅させた。と云う訳で、理屈上はメキシコ側の方が筋が通っているようにも感じるのですが?戦争に関わる正義の判断の難しいところです。余談ですがテキサスは直ぐにアメリカの州になることを希望したのですが、メキシコ軍の報復を恐れたアメリカはテキサスを州に加えるまでに10年間を費やしたたそうです。

 今日は9月30日。明日からは10月です。衣替えのような習慣が無いので、10月になったから、何が変ると云う訳でもないのですが。。。一番の影響は、まだ夏時間のシステムが継続しているので朝6時半ぐらいに目を覚ますと外は薄暗い状態になりました。加えて、この地域の秋の天気の特徴である、気温の下がる夜は寒流の流れる太平洋岸から低い雲が陸上を覆う為に明け方は陸上一帯は低い雲に覆われ、気温が上昇する午前10時ごろ、雲は消えて青空が広がり、夕方からまた海上からの雲が陸上に広がると云う訳で、朝は通常の日の出時間が遅れる以上に薄暗く感じます.

 私の自宅近くのワイン醸造所の周囲の葡萄畑の葡萄摘みも始まり、夜になると収穫した葡萄をつぶす為に、その葡萄液のほのかな匂いが家まで伝わってきます。サンノゼ周辺地域のワインはサンフランシスコの北にあるナパ地方のワインほど有名ではありませんが、1本20ドル強で買える中級ワインとして質は大変良いと私は思っています。カリフォルニアワインは世界的に需要が伸びているらしく、葡萄畑は郊外に随分増えました。またシリコンバレーの金持ちの家の趣味として、自宅の庭(庭と云ってもワインを作る為には最低2000坪程度の畑がいるようですが)で葡萄を作り、それを専門家にワインとして仕込んでもらい、自分の名前を入れたラベルをボトルに貼ったワインをゲストのお土産に渡したり、パーテイーで利用
する等と云う趣向が流行っています。

 また10月末のハローウインを控え、当日の夜に使うランタンに加工する名物の黄色の皮のパンプキン(日本のかぼちゃ風の料理には使えませんが)を露天で売る店も増えてきました。この光景を見ると本当に秋を感じさせます。この行事、小さな子供は大変楽しみにしてるもので、宗教的な意味は良く知りませんが、各家の前庭にお化けや墓石や蜘蛛の巣に見立てた飾りをし、先ほどのカボチャをくりぬいたランタンを玄関前に置き、子供たちは仮装して、一軒一軒の家を回り、Trick Or Treat !と声をあげ、キャンデイーを家主からもらうと云うものです。

 5〜6年前までは多くの会社でも、昼時に大人の仮装大会があったりしたものですが、今は下火になってきました。

 この色に合わせるように、ショーウインドウには黄色や茶色の装飾が増え、秋、冬物が一斉に売り出されます。でも日本と違って、シリコンバレーの人達はどうも一般に流行を追っかける気風に乏しく、町で見るファッションはいまいちです(笑)。サンフランシスコとかニューヨーク市内のように公共交通機関を利用するようになると人間は衣服にこだわるようですが、ドアツードアの車社会になると衣服に関してあまり意識しなくなるようです(笑)。それにここは基本的にカジュアルの世界ですから。

 ハローウインが終わると次は感謝祭、そしてクリスマスと続き2001年も終わりになってしまいます。何か本当に時が経つのを早く感じるのは年齢のせいでしょうか(笑)?

岩間@サンノゼ

写真:露天でハローウイン用のカボチャ売り
 
 
 
 
 
 
 

--------------------------------------------------------------------------------
 
 
 
 
 

--------------------------------------------------------------------------------
 
 
 
 
 

--------------------------------------------------------------------------------