感謝祭の連休に入りました。感謝祭の祝日は11月22日(木)なのですが、多くの企業は23日(金)も休みとし、土日を含めて4連休と云うことになります。日本と比べて祝日の少ないアメリカでは独立記念日、感謝祭、そしてクリスマスが3大連休となります。特に感謝祭の連休は日本の帰省シーズンのような意味で利用する人が多く、子供達が実家に一同集まって皆で食事をすると云う習慣が一般的になっていて、子供を外に送り出した両親にとって、帰省してくる子供や孫の為に、ご馳走を用意して待つと云う楽しみな日でもある訳です。
親子関係がドライ(最近は日本もそうかもしれませんが)なアメリカでは家族の絆を意識させる日として貴重な祝日です。同時に感謝祭は小売業が年間ビジネスの半分以上を稼ぎ出すと云うクリスマス商戦のスタートでもある訳です。
さてCOMDEXショーですが、会場に入って感じたことは今年は日本人の来訪者が非常に少ないと云うことです。このショーは日本でも良く知られていて、展示ブースを持つ企業だけでなく、ソフトウエアやハードウエア事業に関わる日本企業の多くはこの為に出張者を派遣して製品動向の調査させたり、一人で出向く自信の無い人の為に添乗員がついたり、会場での補足説明を行ってくれる専門家を同行させる団体ツアーも組まれます。
また、日系企業のブースは新製品とか参考製品の展示の為に日本から技術者を派遣してくることも極普通なのですが、今年は会場内で日本語が聞こえることも少なく日系企業のブースも現地スタッフにまかせっきりの感じがしました。会場ではまずマイクロソフト社の巨大ブースが目立ちます。丁度、新しいOSであるウインドウズXPの発売が開始したばかりでウインドウズXP一色。力が入ってました。また、マイクロソフト社ブースを囲むようにマイクロソフトと関連するビジネスをする会社のパートナーブースが沢山配置されており、この周辺が来訪者を一番に集めていました。
昨年まではマイクロソフトのOS独占に対抗すると云うことでリナックスOSをサポートするグループの出展も目立ったのですが、IT不況が進行するに従って、これらの企業はなりを潜めてしまいました。
大手日本企業も大きなブースを確保、ブースデコレーションにもお金がかかっているのですが、総合メーカーであることを誇示するあまり、このショーのコンセプトに合致しないのでは?と思われる製品も並べられていて、このような企業のコンセプトを売り込むとかメーカーの強い部分を強調することには失敗しているような印象を持ちました。これは韓国系の総合企業も同じで、横並び的な印象です。
例年この会場で目立つのが、韓国及び台湾のベンチャー企業ブース群です。これは国策でもあるように思うのですが、多分、政府関連の組織が会場の大きなブーススペースを貸切って、そこに一コマ単位の統一デザインのブース群を組み上げて、自国の小さなベンチャー企業に提供する方式です。会場費も高く小さな企業には、なかなか人の流れの多いブースエリアを確保することは困難ですし、確保出来ても一つのブースでは周囲から目立たないことから、会場内に自国の旗が並ぶ一大韓国企業村、台湾企業村を作ってしまう訳です。そのブースを使って、小さなベンチャー企業が自らの製品を来訪者にPRしています。雰囲気的には東京秋葉原の電気街の中の一坪サイズの専門店が並ぶところと似ていますが、活気があります。
どのブースも大体30歳前後の社長とその従業員が一丸となっての売り込みと云う感じで、スマートさはありませんが、不自由な英語で熱心に来訪者に対応する姿は若いベンチャー
企業のパワーを感じさせますし、その先頭に立つ半分ぐらいの人間はその会社の女性社員です。日本でも産業構造の変化に対してベンチャー企業の育成と云うことに力を入れ始めているとは言いますが、若いベンチャー企業に対してこのような機会を与える場作りと云うような努力がなされていないのか?日本のベンチャー企業がそう云う行動を嫌うのか?定かではありませんが、個人的には日本のベンチャー企業の育成と世界に出て行く為にはこのような支援は有効なように思います。
今年の新製品の傾向としてはパソコンに無線の応用が前面に押し出されてきた印象です。パソコンと周辺機器、パソコン間の接続を行う家庭用の無線ローカルエリアネットワーク、モバイルPCをケーブル接続することなく何処でもインターネット利用を可能にする、PDAやフラットパネルパソコン等のパソコン類似機器を携帯電話同様のサービスによってインターネット接続させる等と云う技術が従来より遥かに大きなデーターの取り扱いが可能になるにも関わらず、比較的安価で一般利用させるのが目前になってきたような印象です。
面白かったのは日本の携帯電話サービスのトップ企業ドコモが大きなブースを確保して、Iモード及び次世代方式FORMAをPRしていることでした。もちろんアメリカ国内でドコモは何の実績も無く、その進出も難しいように思いますが、ドコモとしてはその存在をアピールしたいと云うのが出展の狙いであろうと思います。
確かにIモードのような技術の大衆化には日本国内で大成功を収めたように思います。ただ、国民性の違いからか?この種の携帯電話機能に関して面白がっても使いたいと思うような人は少ないらしく、増して有料となると、個人的にはそのビジネスチャンスは小さいように思います。
さて先にも、お話したことですが、会場を縮小したにも関わらず空きスペースが目立ちました。主催者側の苦肉の策だと思いますが、会場の一部をドイツ製高級車の展示場所に割り当てたり、小物のパソコン周辺機器の即売場に充てたり、これまでのショーでは考えられ無かったような手段を講じて展示スペースを埋める努力をしていたことを感じました。
さて2002年のコムデックスですが、このまま縮小してしまうのか?再起を図ることが出来るか?興味あるところです。
岩間@サンノゼ
写真:会場風景(スーツを着た人が少ないのにお気づきでしょうか?ビジネス関連ショーでも見学はカジュアルと云うのが普通になってしまいました)
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