敦子・リーさんのまごころ・ふれあい(2)「ミールズ・オン・ウィールズ」(02・6・8)

 「貴方のような人を待っていたのです。素晴らしい生きがいを感じられるところです。是非いらして下さい。」
 
 80歳になるエレノアは、初めての私の電話問い合わせに、飛びつくような勢いで応えてくれた。83歳になるご主人のジャックと15年続けてきたが、足腰が弱くなったので、後任を探していたのだった。「ミールズ・オン・ウィールズ」(MOW) という、一人暮らしの老人や病人を対象に、食事を用意し届けるボランティアプログラムである。Meals は食事、Wheels は車輪の意味で、文字通り車で食事を届けるという、アメリカやオーストラリアの地域社会に根付いている、先駆的なボランティアの食事サービス団体。サービスを提供される側だけでなく、ボランティア側も奉仕活動を通して人生の生きがいを追求できるとする理念がベースになっている。日本でも、世田谷のふきのとうの会などが、高齢化社会に貢献する住民参加プログラムとして注目を集めていると聞いた。
 
 長崎県出身の知人の20代の青年が、「UCLA大学病院の調理場で食事をパックして、運転と配達の2人組で、約20人くらいの一人暮らしの病人や老人に食事を届けるんだけど、食事を渡した時に喜んでくれる顔を見ると、もう最高なんですよ。嬉しくてたまらなくなる。」と、短期間だが経験した感想を披露してくれた。もう3年以上も前のことだが、私もできることなら経験したいと、自分の環境が整うのを待ってやっと、時来り。4月から毎週木曜日朝9時から午後1時まで、マリナ・デル・レーの病院に通っている。
 
 白の上下、青のスモックがユニホーム。調理場では髪にヘアーネットをする。朝シャンしてブローした適度なボリュームの髪型も、このネットでペッタンコ。先輩のエレノアやバーバラはアメリカ人おばあちゃんの典型で、髪のお手入れ、、しっかり化粧、ピンク色のマニキュア、ステキなイヤリングとブローチを欠かさない、きれいどころ。美の国秋田出身の私も負けられない。「You are a baby」と、30歳以上年上の彼女たちにおだてられ、シソジ半ばのオッカサンモードがなくなってゆく快感が、愉快で楽しい。
 
 調理場は国連並の人種が混ざっている。助けが必要な立場の一人の人に、こうして皆で協力し合って行動できるんだ、しみじみ実感させられ、気持ちが温かくなってくる。昨日のメニューは、ツナパスタとサラダ。それにデザートが2種類。「玄関口で食事を届ける時に交わす笑顔と言葉が、ある人にとっては一日にたった一度人に会えるチャンスなのよ。だから、できるだけ声をかけてあげるようにしましょう。」と、先輩は教えてくれた。
 
 ワールドカップも開催され、日本も韓国もとにかく初戦突破。日本チーム応援のために、東京タワーがブルーにライティングされ、韓国では大企業までが重役含めて、真っ赤なTシャツ着て出勤という赤現象。ロスアンジェルスは、レーカーズがバスケットボール全米トーナメント決勝進出で黄・紫ムード。赤・青・黄・紫。カラフル イズ ビューティフルと気持ちまで明るく高揚してくる。レーカーズ大ファンの私も、バーバラも、レーカーズの旗を車になびかせている。好きなものは、好き!76歳のバーバラは、スポーツ観戦が趣味だ。
 
 「還暦を記念して、母校の大川西根小を訪問」。最新のケンニチニュースの記事に、これは素晴らしいと感動した。誰が発案したんだろう、とその方の感性に抜群の魅力を感じてしまう。大曲西中学校(内小友と大川西根小卒業対象)にお世話になった私は、大曲市役所などで要職についているたくさんの優秀かつ人徳ある同級生を持ってることも誇り。また、卒業して30年になる大曲高校の同級生や先輩たちも、秋田を愛し地域社会発展のために、それぞれの大事な立場で頑張っている。
 
 ワンダフル!と、MOWの年輩きれいどころのご婦人方は、絶対言うに違いない。それを楽しみに、子どもたちと輪になって一緒に踊っている、昭和17年会の方々の写真付き、ケンニチ記事をプリントして、来週病院の調理場に持って行こう。好きなものは好き!いいものはいい!人とふれあう感動は、万国共通だ。