今日日曜日、10月27日から時計を一時間遅らせた(元に戻した)標準時間になりました。今朝は一時間遅くまで寝ても良いと思っていたのですが、先週と違って早朝の雲がない快晴。外の明るさで、昨日と同じようなタイミングで目を覚ましてしまいました。
今日は仕事で使うビジネス用の名刺の話をさせてください。何でも大きいことが好きなアメリカ人ですが、名刺のサイズはアメリカの標準的なサイズの名刺の方が日本の標準的な名刺サイズより一回り小さいのです。実測するとアメリカ版の名刺は横書きを標準にすると、横方向で5mm、縦方向で1mmほど小さくなっています。日本人観光客の方を対象にした店では、ちゃんとサイズも考慮してあるので、まず起こらない問題でしょうが、アメリカのお土産にブランド物の名刺入れを買ったけれど、日本の名刺が入らなかった。と云うような失敗が起こります。
日本の会社の方の名刺には5年ぐらい前から、この名刺はリサイクルペーパーを使用しています云々云う小さい文章が小さな文字が書かれていることがありますが、未だにアメリカで受け取る名刺の中に、そのような種類のものを私は見たことがありません。ないことはないと思うのですが、実際の数が少ないのか?関心が無いのか?よく分かりません。
アメリカの名刺の特徴は灰色や茶色、薄い紺色など、色付きの紙を利用した名刺が意外に多いことと、日本以上に紙の表面加工や質感に違いのある紙を使ったものが多いことです。これはカード文化から生まれた発想かな?と思っています。
日本出張や日本企業との付き合いの多いアメリカ人の名刺には英語の名刺の裏を利用してカタカナ書きの住所を、名前に漢字の当て字を使って印刷された名刺を用意している人が増えました。裏を利用して英語で住所氏名を書くと云うのは多分、日本人が始めたことではないかと思いますが、そのヒントから、アメリカ人も真似したものではないかと思います。
ところが住所のカタカナ表記はともかく、アメリカ人の遊び心と言えばそれまでなんですが、自分の名前に漢字の同音に近い当て字を使って印刷する人がいます。どう?なんて私にそれを見せる人もいますが、カタカナ書きは当然だと思うけれど、名前の漢字書きは悪趣味だから止めたら?と言ってしまうのですが、本人からは渡すと結構喜ばれるよ!なんて言うの
ですが、お世辞じゃないかと私は思っています。
名刺で一番難しいのは肩書きの翻訳です。多分、会社の組織構造が日米では相当違う為に両方にぴったりとあてはまる、肩書きが少ないことと、日本語に忠実であろうとする為に結果的に奇妙な意味の肩書きになってしまうように思います。最近は日本の会社もアメリカ企業との付き合いが増えて、翻訳された肩書きも、ほぼ正しくその人の社内でのポジションが判断できるようになってきていますが、ちょっと前までは現場では混乱させられることがありました。
加えてアメリカ企業は日本流の係長、課長、次長、部長等と云う縦構造の複雑な組織ではないことから生じる問題が加わります。ひとつの例は係長の肩書きを英語にする時、課長はマネージャー(Manager)だから係長はアシスタントマネージャー(Assistant Manager)としたところ、その名刺を受け取ったアメリカ企業の応対者は、彼をマネージャーの事務的補助をする人と誤解してしまい、何で重要な会議にこんなレベルの人を出張させてきたのか?と最初は訝しがられ、ちょっと馬鹿にされた雰囲気だったけれど、幸いにして専門の話になってそれなりに知識があると判断されて、先方の態度が変わったとか、アメリカ人から受け取った名刺の肩書きが、Vice Presidentとなっていたので、日本企業の担当者は、彼を副社長だと誤解し、後日作成した報告書に相手の肩書きを副社長と書いてしまった等と云う例です。
補足するとVice Presidentの肩書きはアメリカ企業では部長ぐらいの職制に用います。
一方、日本の会社ではxx係スタッフとか技術担当で済ませてしまう肩書きに対して、アメリカ企業では名刺上でも職種を明確にするのが常なので、受け取る名刺の肩書きに xxxx Specialist とかxxxxx Analist と書かれていて、これは日本語訳に苦心します。
背景には日本では技術担当者はほとんど英語でEngineerと表記するのですが、アメリカではEngineerと云う肩書きは、その分野の技術で最低7〜8年程度の実務経験をもつ人たちを表現することが多く、アメリカ企業の人から御社には何人ぐらいのEngineerがいるの?と云う質問に対して日本企業の方が技術担当者の総数を返事して、そんなに多いの?と驚かせることがあるのですが、後で会議に参加したEngineerと云う名刺を出した人の仕事の内容を聞いていると、どうもアメリカ企業の判断するEngineerの仕事ではなさそう?と云う印象を持ち、よく分からないな!〜なんて、後でぼやかれることもままあります。
名刺一枚でもその国の文化の違いが良く現れていると思います。
岩間@SJ
名刺の受け取り方や名刺の渡し方のマナーは日本で仕事をしていた当時はずいぶんやかましく教えられたものですが、アメリカで人に合う限りにおいてはお互い名刺交換にさほど気を使うことはありません。名刺そのものは単に自分の名前を紹介する意味だけのものですから、手渡さずに座った相手のテーブルの上に差し出したり、酷い時にはトランプのカードを配る如くの要領で手際よく名刺を撒く人もいます。決してマナーの点から良いとは思えませんが、鮮やかなのには驚かされ、この人の昔の職業は?なんて勘ぐってしまいたくなります。