岩間郁夫さんの「アメリカ暮らし(171)カーセールス:2」(02・11・25)

 11月12日から14日までラスベガスで開催された全米で最大規模のIT関連トレードショー:コムデックスに出かけてきました。ピーク年には来訪者24万人、出展企業も2000社を超えたと云われるこのショーですがべらぼうな出展費用の高騰、IT業界の不況、それに昨年の連続航空機テロ事件による航空機旅行者の減少、業界大手企業の参加取り止め等、ネガテイブな要因が重なってショーは縮小してしまい、本年は主催者は出展企業1000社、来訪予定者15万人と発表していましたが、実際に会場に出向いてみると参加取り止め企業の空きブーススペースが目立ち、混雑具合から想像すると、実際の来訪者は主催者の発表よりもはるかに少ないのでは?と云う印象を持ちました。日経インターネット新聞にはショーに対してポジテイブな側面も書かれていましたが、その記事の表現と実際で現場を見た感想とは随分違いがあるように思いました。

 ラスベガスの夜景さて、前回の話題に続いて、今回もカーセールスの続編として、デイラーのセールスマンを介さずに車を購入する方法について話をさせてください。車のセールスマンについては、前回、お話したように車は欲しくても、彼らと話をしたくないと思っている人は少なくありません。

 日本同様、個人にとって車は住宅の次に高い買い物であることに違いはありませんから、顧客としては自分なりに、より納得した価格やサービスを基で購入したいし、じっくり選びたいと思うのは本音です。その手段として、次のような2種類の方法があります。

 ひとつは州の登録を受けたブローカーを介した車の購入です。ブローカーは個人の場合や2〜3人規模のビジネスで、州政府に一定額の預け入れ金を拠出し、必要なビジネス条件を満たしていれば事業許可を得ることが出来ます。顧客はブローカーに合い(大抵は職場や自宅まで来てくれます)、自分の欲しい車や色やオプションの内容を伝えます。ブローカーはその条件を満たす車を、地域の多くのデイラーと接触しながら見つける訳です。

 アメリカでは新車でも通常はカタログから選んで顧客の車を注文手配する販売で無く、デイーラーが購入した展示車を販売する方法が一般的である為、ボデイーカラーやオプション等、自分の希望に完全合致する車を見つける為には同じ車種を扱うデイーラーのあちこちを周る必要があり、デイーラーではセールスマンと対応しなければならず、セールスマンは手持ちの車を売ることにだけ熱心ですから顧客のストレスは溜まります。ブローカーを介して車を購入する場合、この問題をまず避けることができます。

 また、最近は各デイーラーの手持ち車種や近日中に入庫する車の情報などはコンピューター情報として得られるらしく、ブローカーは顧客の希望を満たす車を見つける為に相当広範囲な地域のデイーラーにまで接触するようです。顧客の希望条件を満たす車やそれに近いものが見つかった場合、電話やFAXで顧客にその車の情報を伝え値引き額を含めた値段も提示してきます。

 顧客はそこで納得と判断すれば購入の意思を伝え、納得できなければ追加値引きを求めたり、車種を代えて再度、車探しを依頼することになります。ブローカーはデイーラーと顧客の間の仲介役になるのですが、顧客にとってはデイーラーの屋内の商談テーブル、言わば相手の土俵で交渉するよりは、自由な雰囲気で希望を伝えられる有利な点があります。

 商談が成立すればブローカーはその車と売買契約書類を顧客の所に届け代金を受け取るシステムになっています。またブローカーの手数料は顧客で無くデイーラー側から支払われます。

 もうひとつはインターネットセールスです。全米規模で、ほとんどの車種を扱うインターネット自動車販売会社は数社あります。実はこのインターネットセールスのホームページが非常に良く出来ています。ホームページには車のカタログ以上の情報が詰まっていて、インターネット利用で車を購入しなくても、自分の欲しい車はどの程度は値引きが可能なのか?競合車種との比較など、車を購入する前に予備知識として非常に役に立ちます。

 また車両価格(実勢に応じて値引きされた額になっています)だけでなく、オプション価格も非常に詳細で、ある車種、グレード、色、オプション情報を追加していくと、明細と共に最終的な車両価格、税金、登録費用など全ての価格情報を明らかにしてくれます。

 購入したい車種やそオプションが決まると、インターネット経由でその情報を入力するのは、他のインターネットセールスと全く同じなのですが、金額が大きいだけにインターネット注文に抵抗を感じる人もいるようです。この申し込みを終えると、インターネットセールス会社から受注確認の通知が入り、指定された何月何日にXXのデイラーに受け取りに行くか、配達してもらうか?と云うことになります。

 ラスベガスの夜景実はインターネットセールス会社自体が自分達で車の在庫を持っている訳では無く、彼らは全国の各地域のデーラーと契約して、最終的には顧客の注文した車は契約先のデイラーから受け取り、支払いをすることになっています。つまりはブローカー役をインターネット化してしまった訳です。

 デイーラーでセールスマンを相手に交渉して値引きをさせた方が得か?ここにあげたような方法で購入する方法が得か?実は微妙なところですが、交渉に自信のある人であればインターネットで情報を仕入れて、その情報を基に交渉することが有利なようにも思えます。私の場合は最近、ブローカーを使った車の購入に傾いています。

では!

岩間@SJ

写真:ラスベガスの夜