岩間郁夫さんの「アメリカ暮らし(174)アメリカの中の外国」(03・01・20)

 年が明けてから、このまま春になってしまうのではないか?と感じるような暖かな晴れた日が続いているサンノゼです。まだまだ、雨季ですし、このシーズン中の雨が少ないと夏の水不足につながります。雨が降れば降ったで、うっとおしいのですが、この時期には必要です(笑)。このところアメリカのテレビには戦争物の映画やノンフィクション、アメリカ軍の装備や武器を紹介する番組。果ては退役した将軍クラスを解説者にイラク攻撃の仮想シナリオを解説する番組など、戦争雰囲気を煽るようなムードが高くなっています。その一方ではテロ支援国を撲滅すると云う大義名分が本当にイラクにあてはまるのか?石油利権が陰にあるのでは?と云うような疑念の声もあがっており、昨日などは米国の大きな都市では久々に大規模な反戦集会も開かれました。

 多民族国家であるだけに、本音では個人的にも社会的にも複雑な利害が関係が絡み合った感じがします。

 今日はアメリカの中の外国と云うことで少し話をさせてください。私の自宅から車で3分ぐらいの所にある大きな交差点には3つのガソリンスタンドがあります。ガソリンスタンドの多くは日本同様に車のオイル交換や修理を請け負うサービスガレージがあるのですが、そこで働くメカニックの人達の人種に特徴があります。一箇所は全てベトナム人、二箇所目はインド人、
3箇所目はメキシコ人と云う訳です。無論、どこでも英語は通じますから、客は何処に立ち寄っても問題無いのですが、来訪客を見ていると自国語が使えるサービスガレージに客は集まるようです。

 やはり、これだけ人種の交じり合った国でも微妙なもので自国語を使う人に対して何らかの親近感を感じるようで、そんなことから人種毎のコミュニテイーも生まれるのだと思います。白人系住民の比率は約50%でまもなく50%を割ると云うサンノゼ市を含むサンタクララ郡の中にはメキシコ系住民が多く暮らす地域、ベトナム系住民が多く住む地域、中国系住民が多く住む地域、ユダヤ系住民が多く住む地域など、その特徴を持った場所が沢山あります。

 当然の成り行きとして特定の住民が増えてくると、その周辺にあるショッピングセンターでも、その住民の文化にあった食材店、レストラン、雑貨店、果ては教会とかお寺も出来てきます。すると、益々、その地域に特定の人種の流入が起こり、以前からそこで暮らしていた異なる人種の人たちは何となく違和感を感じ始めて、その地域から出ていってしまうと言ったことが起こります。

 結果としてリトル台北、リトルソウル、リトルサイゴン、ジャパンタウン云うようなニックネームを持つ場所が町の一角が出来上がります。アジア系住民だけで無く西洋系の住民でも同じようなことが起こるのですが、カリフォルニア州はアジアに面し、メキシコと国境陸続きの国境を接しているいるだけに、これらの国から移住してきた人達の影響がより顕著に出てきます。

 これらの地域に行くと、英語の看板よりもそれぞれの自国語で書かれた看板を揚げる店舗が並び、レストランのメニューも英語よりもその国の言葉の文字の方が大きく書かれています。中国系の町のブロックの店などに立ち寄ると、どうやら私などは完璧に日本人とは思われないらしく、中国語で話し掛けられ、英語しか分からない!と返答してもなかなかマジに信用してくれません(笑)。

 アメリカと云う国で不思議に思うのはこのように強い人種意識は個々の根底に存在しながらも、国家としては日本以上に強い纏まりを示し、皆アメリカが好き(だから暮らしているんだと云えばそれまでですが)ですし、強い愛国心を持っているように感じます。やはりグローバル社会現象の中での偉大な実験国家なんですね。

ではまた!

岩間@SJ

写真:1月上旬にラスベガスで開催された国際家電見本市の会場から。今年は日本勢が善戦してました。
 
 
 
 
 
 

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