岩間郁夫さんの「アメリカ暮らし(194)03年年末」(03・12・7)

 サンノゼは感謝祭前後から、連日、雨の多い天気になってしまい、本格的な雨季に入ったような感じがします。私の方は12月8日から10日間のアジア方面の出張があり、その準備作業で、あわただしい週になりました。出張が終わってアメリカに戻る頃は、12月も下旬になってしまい、直ぐにクルスマスと大晦日。時間の経つのが、とても早いですね。今日はシリコンバレーの今年の年末の様子を少し書かせてください。

 11月末の感謝祭の祝日が終わると、アメリカは本格的なクリスマス商戦に入ります。小売業の年商の半分がこの時期に集中すると云われ、この商戦での売り上げ具合がアメリカの景気を判断する最も正確なバロメーターだと云われるほどです。

 今年の後半、シリコンバレーでは半導体業界が上向き傾向に変わってきましたが、地域全体としては景気回復とは云い難く、失業率も貸ビルの空きスペースの割合もこの半年ほど大きな改善は見られません。一説にはシリンバレーは死に絶えたなんて云われるぐらい元気がありません。市の人口が100万人を超えるのは、時間の問題と云われたサンノゼ市も、今は人口が92万人程度まで減少しています。その影響か?今まで慢性的に不足と言われたアパートなのですが、今はどこも入居者募集の看板が目立ち、入居月は家賃無料等と云う看板も出して入居者を求めています。家賃も随分下がっているらしく、一度は大家と交渉した方が良いと云うくらい借り手市場に様変わりしています。

 しかし、不況感が漂う反面、以前にもお話したように、03年を通じて個人住宅の売買は非常に活発で、依然として家を買い求めようとする人は多く、住宅価格の値上がりは、一時ほどでは無いにしても、高値安定の状態が続いています。

 私がサンノゼで生活を始めた当時は、東京や大阪と比較して住宅価格は随分安いような印象を持ったのですが、今はこの地域の平均的な住宅価格は東京大阪よりもはるかに高い状況です。住宅購入には一般のサラリーマンにとって相当な額の住宅ローンを組まない限り住宅取得は困難なのですが、住宅は売れているし買い手も多いのです。ローン金利が過去20年間で最低の水準にあることも、住宅購入意欲を起させる要因と言われますが、ただそれだけが理由ではなさそう?に思います。しかも、住宅購入をする人たちの多くがアジア系
住民に偏っていることです。台湾香港系、ベトナム系、インド系の人たちが主な住宅購買に変わってきています。アメリカでは稀なほどカリフォルニア州のアジア系人口は多いのですが、それにしても偏っています。おそらくこの10年ほどの間にアジア系住民の所得水準が高まっていることが、その背景にあるように感じます。

 もう一つ。相変わらず自動車が売れ続けています。しかも、売れ筋の車は日本のように比較的安い車でなく、平均的に3万ドルから5万ドルする高級車の類で、大型SUVや高級セダンがその中心です。アメリカ自動車メーカーはゼロ金利や超低金利ローンで購買客を引き付けていますが、対する日本の3大メーカーや欧州系メーカーは、これと云った特別に有利なローンや、値引き作戦を展開している訳では無いのですが、アメ車の販売をしのぐ勢いで売れているのです。

 この2つの現象が雇用不安や賃金カットが当たり前の状況の中で生じているのは奇妙な感じはしますが巧く説明ができません。

 さて、今年のクリスマス商戦ですが、今のところショッピングセンターに出向く人の数も、売り上げも昨年と比べると大変好調な感じで、どのニュースも今年のクリスマス商戦期間中、コンシューマーの財布の紐は緩んでいると書いています。一時のビデオゲーム機ブームやパソコンのような有力目玉商品が今年は見当たらないのですが、偏り無く物が売れることは経済全般には良い傾向なのかもしれません。

 さて私の方ですが、アメリカに帰る頃は12月も下旬。家族へのクリスマスプレゼントは未だ何も決めていません。実はちょっと焦ってきました(笑)。
では!

岩間@SJ
 

写真:夜の香港繁華街
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

--------------------------------------------------------------------------------