岩間郁夫さんの「旅の雑記(1)日本のホテル」(04・11・07)
 

  こちらサンノゼ、気温は低めですが、快晴の秋らしい天気の週末です。これまでアメリカ暮らしを書き続けてきましたが、ぼつぼつ一段落させ、今度は少し視点を変えた内容の話をお伝えしようかと思います。私自身、3年ほど前から仕事の担当業務の変化もあり、アメリカ国内よりも、アジア方面への出張が異常に増えました。今年に入ってから、もう既に11回アジア方面の出張がありました。アメリカを仕事の拠点にしながらアジア関連の仕事と云うのも妙な感じもしますが、これも時代ですね。

  そんなことから、しばらく、自分の旅の経験を基にして”旅の雑記”と云うことで主題で気づいた話題を取り上げてみようかと思います。無論、私の経験から感じ取ったものであり、絶対性はありません。読み流す程度に期待していただければ幸いです(笑)。まず初回、”日本のホテル”と云うテーマで書かせてください。

  アメリカ国内のホテルと日本のホテルを比較し、常々、日本のホテルの部屋の狭さやベッドの小さなサイズ、バスルームの狭さ、置かれたタオルの数など等、日本のホテルは値段が高いにも関わらず、その貧弱さが気になってました。

  以前は日本は国土が狭いし土地も高いからホテルの部屋も必然的に狭い云々で納得していたのですが、香港や台湾など日本以上に人口密度が高い国を旅するようになってから、どうも土地が狭いからホテルの部屋も狭いの説明が本当ではなさそうと云うことが分ってきました。日本のホテルと格付けが同じぐらいな、これらの国のホテルの部屋のほとんどはアメリカ基準のサイズで作られているのです。

  無論、ベッドサイズや、バスルーム、タオルの数など、アメリカ並みの快適さも同様です。加えて、アメリカのホテルには無い、歯ブラシや櫛やスキンローション、それに室内のスリッパ等も整っており、アメリカのホテルの良さと日本のホテルの良さを取り込んだ海外の宿泊客には、満足できる環境を提供してくれています。

  更に我々のような海外からのビジネス出張の人間にとって日本の既存の大半の都市ホテルの弱点は通信環境です。ホテルの部屋から自分のパソコンを使ってインターネットやメール
の送受に使う、DSLなどの通信機能がほとんど整って無く、未だに備え付けの電話線に繋ぎこむダイアルアップなのには呆れます。

  部屋代、一泊160000円ぐらいをとってもこの有様なんです。出張にパソコンを持ち歩くと云うのは常識。特に海外からの出張者には仕事上、常にメールを自由に発信受信したいと云うのは強い願望です。それが、ダイアルアップと云う前時代的な手段しか使えない日本のホテルの設備状況は本当にビジネスホテル?と疑ってしまいます。いやビジネスホテルよりも高料金のホテルでも事情は同じです。

  今や台湾、香港、中国のビジネスホテルでは部屋からDSLがそのまま繋げると云うのは常識です。先日、もう一つ呆れるようなことを、日本の名の通ったハイエンドのホテルチェーンに宿泊した時に経験しました。部屋の電話は一見プッシュホーンなのですが、ボタンを押すと何と旧型の接点式と呼ばれるものなんです。このシステムの電話機を使っても国際電話は一応かけられるものの、問題はアメリカ企業の多くが採用している電話交換手や受付を経由せずに、内線番号を直接ダイヤルするシステムに、繋ぐことが出来ないのです。

  理由は簡単で、最新の交換機は、接点式の電話機のダイヤル信号を検知できないのです。やむなく、部屋から電話をかけることを諦めて、ホテルのロピーにある公衆電話を使って国際電話をかけなければいけなかったと云うような経験を持つのは私だけではないと思います。これが日本を代表する高級ビジネスホテルチェーンの実態だったので、がっかりさせられました。どうも日本のホテルの高級意識と云うのが、宿泊客が本当に求める質や必要なものと感じ取り方に違いがあるように思います。

岩間@SJ

写真:上海の蘇州江にかかる戦前の歌謡曲上海ブルースに出てくるガーデンブリッジと呼ばれる橋です。この橋の対岸が虹口(日本人にはホンキュと呼ばれた)地域で、戦前、日本人が多く居住していた租界地でした。
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