チャイニーズニューイヤーと呼ばれる旧正月がまもなくやってきます。中国、香港、台湾、ベトナム等では広くこの旧正月を春節と呼んで本当の正月として祝う習慣が強く、アメリカ在住のこれらの国々の出身の人たちにとっては重要な行事でもあります。また、一年を通じてアジア方面への帰省シーズンでもあり、先日私が成田空港からアメリカに戻る日もアジア方面の出発便の搭乗手続きをする帰省客と思われる人たちで随分混雑していました。
今日は飛行機に関連して空港セキュリテイーの話を少しさせてください。私がアメリカに赴任した80年代の始めはサンフランシスコの国際線ターミナルは金属類の所持検査を受ければ、搭乗客を見送る為に搭乗ゲートの所まで立ち入ることが出来ました。日本の空港では出来なかったことですから、アメリカの空港と云うのは随分オープンなものだな?と関心したものです。
その後、便数の増加などで国際線のターミナルビルも変わり、国際線に関しては空港内のゲートにつながる通路入り口からは、送迎客の出入りは出来なくなってしまいましたが、それでも国内線は搭乗ゲートの手前まで、比較的自由に搭乗客で無くても立ち入ることが可能でした。
また、その理由は分かりませんが、国内線の場合、飛行機がゲートを離れて滑走路に移動する間は、操縦室と乗客をさえぎるドアが開放されていて、前列の座席であれば誘導路を移動中でも操縦室内は見える状態でした。
国際線では飛行開始後3〜4時間を経た頃、操縦室内に余裕があればスチワーデスに頼んでおくと機長の判断で子供であればスチワーデスに同行してもらって、飛行中の操縦室を見せてくれるようなサービスもやってくれました。
しかし、ニューヨークで起こった連続航空機テロ事件以来、その状況もガラッと変わってしまいました。サンフランシシスコ空港の場合、搭乗者の荷物検査や金属検査作業を担当する委託警備会社には多くのフィリピン系永住者の人たちが働いていて、検査担当者のほとんどはフィリピン系の人たちが占めていましたが、それらの業務は新規に出来た国家団体の
職員が担当することになり、その業務担当者は警察官同様、アメリカ市民権を持つ人間でなければならなくなり、フィリピン系の検査担当者はほとんど皆無になってしまいました。
所持品検査の内容が別に大きく変わった訳ではありませんが、新たな規定によって、より詳細に検査が実施されるようになり、鞄に入ったパソコンは鞄から出して鞄とは別にX線検査を通したり、少し厚底の靴や上着やコート類は身体の金属所持検査前に脱いで、別にX検査を通すと云う具合で、一人一人の検査前の準備に時間がかかることから、現在はその検査待ちの為に30〜40分の時間が掛かると云うのが当たり前になってきました。またX検査も写ったモニター画面を複数人で同時検査判定したり、不可解な物の映像が写った場合の再検査や開封検査等も念入りになっていますから、今後もこの状況は変わらないように思います。
搭乗手続きの為、航空会社のチェックインカウンターでは、機内預けとする荷物について、鍵がかかっていないことを確認されます。おそらく機内に搭載する前にX検査を行って、不審な荷物は開封検査をするシステムになっているのではないかと思います。預ける荷物に鍵をかけるな!ですから、逆のような感じもしますが、そうなっています。アメリカ以外の空港、例えば成田、香港でも上海空港等でも所持品検査は実質同じことをやっている訳ですが、アメリカの空港と比べると比較的短時間で待ち時間もほとんど無く、スムースな感じがします。
ただ日本の空港では、アメリカ方面に飛ぶ便に限っては搭乗手続き前にX線検査を行った後、ほとんどその場で開封検査を求められます。その検査場所がオープンスペースである為、外人客などには評判が悪いです。
機内では何が変わったか?と云うと、機内食用のスプーンとフォークは金属製ですがナイフは凶器になると云う想定から、いつのまにか?ピクニック用のプラスチックフォークになってしまいました。長距離便では時間つぶしや座るのに飽きた乗客がドアの前の少し広いスペースを利用して、2〜3人が集まって立ち話をすることがありましたが、現在は、それも禁止され、先日の大統領就任式前後に利用した飛行機では、トイレに往復する以外に乗客が通路を歩くのは止めてくださいと云う指示がアメリカ航空局から出ていますと云う機内放送がありました。
搭乗者の誰もがあの連続航空機テロ事件を記憶してますし、誰も同じような事件の被害者になることを望んでませんから、概ねこれらの不自由な検査には協力的だと感じますが、やはり、事件は少しずつ風化していくのですね。時折、検査の内容や検査方法、検査作業担当者の態度に不満を口にする客を見かけるようになりました。
岩間@SJ
写真:1月の蘇州出張で宿泊したホテルの室内です。蘇州人家大酒店と云う三ツ星半ぐらいのランクのホテルですが、蘇州のお金持ちの民家を模して作られてました。無論、インターネット環境は完璧(無料)、各棟を結ぶ中国式回廊ですが、何とバリアフリー構造になってました。2枚目の写真はそのホテルの中庭です。これで宿泊代は朝食のバイキング込みで5000円ぐらいです。