岩間郁夫さんの「旅の雑記(9)中国の国内航空」(05・06・05)

  6月3日、上海から成田乗り継ぎでサンフランシスコに戻りました。今回の出張訪問先であった蘇州、上海、広州、香港、何れの町も連日の気温は30度前後。湿気も多いので毎日、真夏の陽気でした。

  サンフランシスコ空港に到着して、外のひんやりとした冷気を吸うと、北カリフォルニアはやっぱり暮らし易い!と実感しました(笑)。

  今日は最近頻繁に利用するようになった中国の国内航空の話をさせてください。広い国内なので、大きな町の間の移動は飛行機の利用が一番便利なのですが、航空運賃は一般の所得水準から推定すると、中々高価なもの。個人の旅行となると運賃が一桁ぐらい安い長距離バスや列車が主で、航空機利用はまだまだ限られています。

  しかし、出張となると航空機の利用は現地の人でも目だって増えているのではないかと思います。大きな町では新空港の開設が相次ぎ、数年前と比較すると随分立派な建物や設備を持つ空港が増えました。ただ中国の民間航空を利用する度に感じるのは、建物や機体等のハード部分は良くなっているものの、乗客サービス等、利用者に対するソフト面の遅れが顕著で、海外からの利用者が空港で戸惑うことがままあります。

  中国国内空港としてはトップクラスの上海虹橋空港さえ「ええっ!」と感じる場面に再三出っくわします。この空港にはチェックインカウンターは上海航空と中国東方航空の窓口しか
ありません。要はこの2つの航空会社が全ての国内便のチェックイン窓口業務を請け負っているのです。しかし、乗客は数多くあるチェックインカウンターの何処でも利用出来る訳では無く、利用便で、カウンターの番号と搭乗時間が決まっているのです。しかし、それを示す電光表示板は数箇所にあるだけ。

  ですから意味が分からず自分の航空会社のカウンターを探す人がいつもうろうろしています。さて見つけたチェックインカウンターで、チケットを渡しても「ありがとうございます」の言葉がある訳でも無く、乗客に目線を合わせることも無く、無愛想にキーボードの打ち込みや荷札を付ける作業をするだけ。作業が終わると、搭乗チケットを顧客に返し、「お待たせしました!」の言葉も無く、「XX番の入り口に行け!」の命令言葉。昔の日本の国鉄の印象がよみがえってきました。

  さて搭乗ゲートに向かうターミナルの入り口ですが、持ち物検査前に搭乗者の確認検査があり、検査官のカウンターで必ず写真入りの身分証明書(中国人は政府の発行する写真入りの身分証明書を必ず携帯しています。外国人の場合は
パスポートです)と搭乗券を提出、入国審査並みの本人確認を受け、搭乗券に検査済の大きなスタンプが押されます。

  さて、我々外国人にとって困るのは搭乗前のゲートの変更や搭乗時刻の変更などの構内アナウンスですが、ここでは英語のアナウンスはほとんど無く、中国語のアナウンスだけで大抵は終わり。その後、ゲート付近の搭乗者の移動が始まったりすると、一体何が起こったのか?とミニパニック状態になってしまいます(苦笑)。

  そんなことから、ゲートでの待ち時間があっても、ゲートの表示板から目が離せません。国内線と言っても飛行機は云わば国際移動手段ですから、せめて英語のアナウンスは加えて欲しいと思います。(同じ上海でも国際線が主体の浦東空港はその点はしっかりしています)。

  機内はどちらかと云うと質素。ファーストクラスシートも有りますが、オーデイオやビデオサービスが無い便も随分あります。北京、上海をハブにして2時間前後で飛行できる都市が多いから、我慢は出来るのですが、世界の平均値と比べるとやはり見劣りします。

  一番気になるのはスチワーデスです。美人揃いは、やはり女性の花形職業だからでしょう。でも、愛想が無いですし、乗客のヘルプって云うことにはあんまり関心がないようです。離着陸時に座席を背もたれを倒したままでも見過ごすことも多いですし、機内食や飲み物サービスでも雰囲気的には支給するって云う感じがします。

  私が困った経験は現地到着後、預けた手荷物を受け取る為に、カーソルで待とうと思っても、どのカーソルから荷物が出てくるか?の表示が出てこないことがあります。私のみならず、複数あるカーソルの間を何処で受け取って良いか?分からずウロウロ行き来している乗客が目立つのですが、それに対して航空会社職員が案内をするとか、情報を提供すると云うサービスが無いのですね。

  まあ、結論としての中国の航空会社。機体や施設などのハードは国際級に近づいたと思いますが、顧客サービスや顧客対応と云う基本的なソフトはまだまだの感じがします。現地採用でも、日本を含めた海外の航空会社で働く人たちはしっかりしたサービスが出来ていますから、やっぱり教育とか意識と云う問題なのではないか?と思います。

岩間@SJ
 

写真:広州のガーデンホテルから屋外を見た写真です。このホテルの建物内に日本領事館がある為、この辺り、先日の反日デモでは5000人ぐらいのデモ隊に囲まれ騒然とした雰囲気になったそうです。私が滞在した時は嘘のように静かになっていましたけど。。。。

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