こちら編集室「衆院選に備え」(8月19日)

  疲れていたのかもしれない。お盆の13日と14日、時折雨も降るぐずついた天気だったため午後からは、長椅子に横になってテレビを観ていたらストンとそのまま眠ってしまった。無意識に眠りに落ちていた。

  お盆休暇は16日までだったが、取材があって15日から出た。この日は大仙市の3地区で成人式があり、こちらは南外地区での式を取材し、記者室で14日晩にあった角間川盆踊りの記事と成人式の記事を仕上げた。そして湯沢市に走り、今度の衆院選に出馬表明している京野公子県議と会見した。

  京野県議と電話で約束した時間は午後2時だった。京野県議が役員を務める湯沢市のロイヤルホテルでお会いすることにした。昼までに原稿を仕上げ、あわただしく昼食を取って、大曲インターチェンジから自動車道に乗った。一般道を走っても充分、間に合う時間帯だったが、少し余裕を持ちたかった。湯沢市には約束より30分も早い午後1時半に着いた。

  ホテルに車を置いてから取材ノートを買い求めるため、ロビーで「近くに文房具店はありますか」と尋ねると案内図にその場所を描いてくれた。「往復しても10分位の距離です」とホテルの従業員。さすがホテルマンだけに洗練された応対は気持ち良かった。

  湯沢市も大仙市同様、市街地の商店街は郊外型の大型店に押され、商況は厳しいというが街並みは嬉しいほどきれいに整備されていた。商店街を歩きながら、「ここ数年、絵灯籠祭りに来てないな」と懐かしさがこみ上げた。ノートを買い求めるためのちょっとした街並みの散歩だったが、きれいに整備された商店街の雰囲気は歩く者に旅のロマンを感じさせた。いい街だなと思った。

  京野県議との取材は本人の多忙さもあって、30分程度だった。県議から衆院選への出馬。しかも、本人も言うが「私は湯沢から一歩出ると知名度はゼロ。でも今度の衆院選、一人は自民、一人は無所属と言ってもどちらも二世で自民党の中の戦い。親の時代からの世襲がこのまま続いていいのか。もっと普通の生活者、第三の選択肢もあっていい」と出馬の決意に向けた言葉をポンポンと出した。

取材しながら民主党県連から説得されたとは言え、県議という立場を捨てて、勝てる保証も見通しもない戦いに打って出るという京野県議の勇気には敬服した。「政治に閉塞感を抱いている若い人がいるのなら、我々、大人が〃よっしゃ〃とその期待に応えたい」とも言い「自爆候補と言われても、やるしかない」と決意を示した。女性として、また政治家としての決断力はすごいとも思った。

  それにしても京野県議の取材を終えてホッとしていたら、翌朝の各紙の紙面には今度は田沢湖町、角館町、西木村が合併して9月20日に誕生する新市「仙北市」の市長選に田沢湖町役場を退職した方が出るとの報道にガックリした。いつもなら何らかの形で知らせがあるのだが、今回は全くの音沙汰なし。とにかく後追い取材して仙北市長選に備えなければと思った。

  衆院選、大仙市議選、美郷町議選、そして10月には仙北市長選も予定される。今年は春3月の角館町の出直し町長選、4月には知事選、大仙市長選と選挙取材が続いた。その上、今度は予期せぬ衆院選の飛び入り。果たして滞りなく取材しえるだろうかと不安も沸く。ともかく衆院選は30日の公示。もう時間もない。秋田3区からの立候補予定者を取材し、顔写真を抑え、資料を整えておかなければならない。

  多忙さに精神の休まる暇もなく、時々、いらだつ。しかし、過去にも何度か危機を乗り越えてきた。一つひとつ、問題をクリアしていけば何とかなる。衆院選も御法川信英氏の取材は終え、京野氏の取材も終えた。そして17日夜は村岡兼造元官房長官の二男で無所属から出馬を予定している敏英氏を横手の事務所に訪ね、取材を終えた。

  御法川氏も京野氏も、そして村岡氏も、取材してみるとそれぞれに魅力的な個性を備え、その熱心な言葉と人柄に引かれる。3人とも人の心をつかむ術を備えている。選挙は戦いだが、会ってみると3人とも負けさせたくないという応援心が沸いてくる。選挙戦に打って出ようとする人はそうした人を引きつける魅力をどこかに潜ませているのだろう。ともかく立候補予定者3人の取材は無事、終えた。これで30日の公示、そして選挙本番はどうにかなる。

  衆院選は11日の投開票。だが、困ったのはこの日に大仙市の市議選が告示され、30議席を巡って68人もの立候補者を相手にした取材が始まる。11日夜はせめて衆院選の当確が出たら第一報を流したい。最終的な結果は翌朝になるだろうから、詳細は次の日に取り組もう。しかし、こちらが衆院選の結果を書いている間に市議選は幕を開け、選挙カーは東奔西走しだす。

  先を考えても仕方がない。とにかく今日明日の仕事をコツコツとこなし、衆院選、大仙市議選、美郷町議選に備えよう。仙北市長選はいずれ10月だ。まだ時間的余裕がある。それにしても今年は選挙に追われる年だ。