クリスマスを前に年内最後の中国出張から戻ったばかり。毎度の時差ぼけで悩まされています。さて、今年最後の話題は最近私自身の利用頻度が増えた中国の国内線の飛行便の話をさせてください。
中国国内は各地で新空港の建設ラッシュで、新空港開港と同時に利用出来る便数も増え、飛行機による国内移動は以前と比べると随分、便利になってきました。広い国土ですが、南北の中間にある上海空港から2〜3時間でほとんどの中国の主要都市に到着出来ますから、今後も国内線需要は大きく伸びると思います。ただ、海外からの国内便利用者の立場から言わせてもらうと中国の国内線利用には快適感とはほど遠く、利用して不快に感じることが多いのです。
空港施設等の入れ物は最新なのですが、空港そのものや航空会社にサービスと云う意識が無いのか?乗客を乗せてやる!と云う昔の日本の国鉄並みの意識なのでしょうか?。また、逆に乗客側が、狭い機内空間の中で最低限守るべき公共のルールの認識が無いのか?国内線を利用する外国人にはフラストレーションのようなものが溜まるのが常です。
まず、空港に到着して驚くのは旧国営航空会社利用の場合、搭乗手続きをする航空会社各社のカウンターが一社で大半を占めているのです。。どうも、その空港をハブとして利用する航空会社の一つが、他の旧国営航空会社の空港内業務を一括して請け負っているらしく、初めての利用者は、あれ?自分の航空会社のカウンターがない?と云うことになります。周囲を良く見ると、大きな電光掲示板があり、どの航空会社のどの便の搭乗手続きは何時からどのカウンターで行っていると表記されていますが、それが大変見にくい表示なのです。
事情を了解して指定のカウンターに出向いて、チケットと身分証明書代わりにパスポートと航空券を提示するのですが、手続きをする地上職員は「ありがとうございます」とか「こんにちわ」、に該当するような言葉は無く、しかも客と目を合わせる事も無く、単に手続き作業を行ない、客にポイと搭乗券を返すだけなのです。無論、好みの座席をたずねるとか、定刻出発予定時刻とか、手荷物券はこれですとか、短い何らかの会話を乗客と交わすのが営業的センスだと思うのですが、その意識が無いのですね。
ゲート付近の待合室の設備は海外のものと同じようなものですが、上海虹橋空港のように便数の多い空港では搭乗時刻間際に搭乗便のゲートの番号が頻繁に変更されることがあります。その場合のアナウンスは各ゲート担当の地上職員だけで行われることが多く、中国語だけのアナウンスで、英語のアナウンスが無い場合もままあります。
海外からの搭乗客は、アナウンス後に一斉に周囲の乗客が移動するので、何が起こったか?良く分からず、その流れについて行くと云う感じです。ですから待ち時間があるとしても
常にゲート付近に留まる必要があり、ゲートの掲示から目が離せません。
さて機内への搭乗ですが、先ずこの国には乗客が列を作って搭乗すると云う習慣がありませんから、ゲート口や、搭乗機のステップに乗客が殺到します。どうも手荷物預けと云うシステムを信用していないせいか?大きな手荷物を持って、機内に入る乗客が多いのも特徴で人と荷物が我先に登場口に押し寄せると云う様が日常です。
無論座席は全て指定なのですが、団体利用客の場合、指定の座席番号を無視して座ってしまう利用客が多いので、特に満席時などは機内で、座席をめぐって大混乱になります。無論、自己主張の国でから、自分の席に他の客が座っていると大声でどけ!っと伝えるのですが、そこで人間と荷物の移動となりますから機内は大変です。
中国の国内線の良いところと云えば、やっぱりスチワーデスは花形職業なのですね。スチワーデスのルックスは一級、アメリカの航空会社も少し見習って欲しいです(笑)。気位は高そうに見えますが、彼女達の機内サービスは先ず先ずのレベルだと思います。新聞サービス、飲み物サービスの他、2時間以上の飛行時間があれば、大抵、機内食が提供されます(これはおいしいです)。飛行時間が5時間を超えても食事が提供されなかったり、有料提供だったりするアメリカの航空会社とは大違いです。
でも乗客の機内でのマナーは最悪です。狭い機内で紙面を堂々と広げて新聞を読む乗客。足を隣の乗客のスペースに広げて占有しようとする乗客、肘掛を越えて隣座席まで平気で
肘を伸ばす乗客。隣の乗客が文句を云わない限り、何でも有りの世界なのです。
飛行機がゲートを離れて滑走路から離陸する寸前なのに、自分の荷物を出そうとベルトを外して立ち上がって座席上部の荷物棚を開けようとする乗客。携帯電話を切らないからあちこちで乗客の携帯電話が鳴る。乗り物酔い時に使う袋を開けて痰をペッペッと吐く乗客。飛行中、仲間で大声で話す乗客。滑走路に機体が着陸した時点から携帯電話をかけて大声で話す乗客や、着陸して飛行機が誘導路からゲートに向かっている途中なのに、荷物を持って席を立ち、一番に下りようと出口に向かう乗客。
もう、同乗しているだけで、あらゆる不愉快な場面を経験するのですから、海外からの乗客は我慢!我慢!の一言です。スチワーデスも事が起こる度に注意の為に席を立つのですが、これも大変でしょうね。
確実に所得水準が上昇しているとは云え、航空機利用は一般の人にはまだまだ高嶺の花。まだまだ、長距離移動は鉄道やバスに頼ることが多い中国なので、今は、航空機利用は
予備的段階なのかもしれませんが、海外から来た人達には異常に見える場面の多いこと。日本人も団体による海外旅行を始めた当時、そのマナーの悪さから訪問先で顰蹙をかった
当時の記憶もありますから、中国の国内線も、その改善には時間が必要なのかもしれません。
では良いお年を!
岩間@サンノゼ
写真1:中国の内陸部、四川省の成都空港のターミナル内です。
写真2:三国志にある蜀の国、今は四川省の省都、成都のダウンタウンです。