岩間郁夫さんの「旅の雑感(21)アメリカのガソリン高その後」(06・06・22)

  アメリカは6月上旬から殆どの学校が夏休みに入り、メモリアルデーの祝日からは本格的なバケーションシーズンも始まりました。ただ、昨今のアメリカ人のバケーションは日本の人が考えるのとは異なり意外と地味です。週内5日の休暇をとって週末2回加えて9連休にしてバケーションと云うのは稀で、土日を加えて3〜4日の休みが標準的ではないかと思います。長期間休みをとって、その間に自分のポストが無くなってしまう。。。。なんてことの懸念から、バケーション先にもノートパソコンを持ち込んで、会社関係のメールを受け取って、その返事も送ると云う具合で、バケーションに行っても仕事は継続なんてことは珍しくなくなりました。
 
  今日はアメリカのガソリン価格の高騰に関わるその後の話をさせてください。原油高と夏の需要期と云う条件が重なってアメリカのガソリン価格は高止まりの状態が続いています。サンノゼ辺りではレギュラーガソリン1ガロンは3ドル15セント(約95円/リットル)。日本よりはまだ安いと感じられるかもしれませんが、2年前と比較すると倍の値段になってしまいました。

  自分の車以外の通勤手段がほとんどない国ですし、会社による通勤費補助等は全く無い国で、しかも、ここ4〜5年一般の給与水準はほとんど上がっていない状況から、ガソリン代出費が倍になったことで国民生活への影響は大きい筈です。

  無論、国民はガソリン高価格に不満を漏らしていますし、連邦議会も石油会社が不当に価格を吊り上げていないか?等と云う調査を開始すると云ってはいますが、現実に、これが政局を大きく揺さぶる要因になるか?と云うとそうでも無く、航空運賃を除くと燃料価格の高騰が生活に大きく影響していると云う感覚は、あまり無いように思います。
 
  さすがにGas Eaterの俗称がある5リッター以上の大型SUV車の売れ行きは落ちているようで、その種の車の販売で利益をあげてきたアメリカ自動車業界は大きな影響が出ており、売れ行きを挽回する為、車を買えば1年分のガソリンを無料にしますと云うような新手の値引きキャンペーン等も出てきています。

  でもアメリカ人が本当に小型エンジンの車を志向しているか?と云うとそうでも無さそうです。私の周りでも2リットル以下のエンジンの車を買う人は無く、道路や駐車場でも、2リットル未満の新車が増えているようには思えません。平均的な新車購入の目安は今でも2.4リットルクラス、出来れば3リットルが欲しいと云うのが本音。結局はリッターカーを調べること無く、今まで通りのサイズを購入しています。この種のサイズでも日本車を中心に燃費が向上しているのも事実ですが。

  燃費の良いハイブリッド車は今、予約後、納車まで3〜4ケ月待ちの状態が続いており超人気です。でも購入の本当の理由はガソリン代を節約したいと云うのが一番では無く、1つのブーム先取りと云うかファッションと云うような感じがします。毎日の走行距離の多いアメリカでも、ハイブリッド車と普通のガソリン車の価格差を埋めるだけのガソリンを消費するには時間がかかります。

  とは云え、ガソリン価格、誰も2年前の値段に戻ると思っている人は無く、これからもじりじりと値上がりを続けるだろうと云う感触を持っています。
 
岩間@SJ
 

  写真:中国四川省の省都、成都市内です。成都は三国志にある蜀の国、劉備、諸葛孔明の活躍で知られています。中国、南西部では最大の都市。人口は400万人ほど。歴史ある町なのですが、文化大革命最大の被害地と云われ世界文化遺産として認定されるような古い建物や遺跡のほとんどは基礎を含めて徹底的に破壊されてしまったそうです。劉備、諸葛孔明を祀る武候祠(君子と家臣を一緒に祀ってある場所は珍しいそうです)とその脇の路地の土産物街、昔の商店街のイメージを復活させた感じです。