仙北市西木町出身の詩人・小田嶋忠宏さんの「詩集(15)」(06・10・12)

 小田嶋さんの経歴=1957年、当時の仙北郡西木村出身。神奈川県立横浜翠嵐高等学校二部卒。横浜在住。これまでの詩集に『コスモスロード』(紫陽社刊)、『宇宙消滅』(紫陽社刊)がある。また短編集『んだら、な!』(文芸社刊)ほか雜文多数。現在は和紙の出版社「横濱文庫」編集長、学習塾「横濱文庫」塾長。

「世界はどこか、ぼくはどこか。」

世界は
どこかと 
ぼくは問わない

風景の詩

ぼくの詩は呼ばれた

まだ
借金の多い
人生であった

ぼくは
どこか
ぼくは
問わない

まだ
なにも
できない
ぼくであった
できるまでには
ぼくは
いくつの人生を必要としているのだろう
なんのために
なにができるのだろう
なにをすることを
必要とされているのだろう
この世界の中で
 

世界とは
どこか

だれも
問わない

失われて
気づく
のは
失わなければ
わからないことだから

われわれは
ぼくは
また
何かを
失うのである

けれど
もう
取り返しのできない
街を今日も歩く
歩き始める

ぼくは
だれかと
もう
問わない

世界は
どこかと
だれも
もう
問わなくなった

夕日が
街に降りて行く