小田嶋さんの経歴=1957年、当時の仙北郡西木村出身。神奈川県立横浜翠嵐高等学校二部卒。横浜在住。これまでの詩集に『コスモスロード』(紫陽社刊)、『宇宙消滅』(紫陽社刊)がある。また短編集『んだら、な!』(文芸社刊)ほか雜文多数。現在は和紙の出版社「横濱文庫」編集長、学習塾「横濱文庫」塾長。
「世界はどこか、ぼくはどこか。」
世界は
どこかと
ぼくは問わない
風景の詩
と
ぼくの詩は呼ばれた
まだ
借金の多い
人生であった
ぼくは
どこか
ぼくは
問わない
まだ
なにも
できない
ぼくであった
できるまでには
ぼくは
いくつの人生を必要としているのだろう
なんのために
なにができるのだろう
なにをすることを
必要とされているのだろう
この世界の中で
世界とは
どこか
と
だれも
問わない
失われて
気づく
のは
失わなければ
わからないことだから
われわれは
ぼくは
また
何かを
失うのである
けれど
もう
取り返しのできない
街を今日も歩く
歩き始める
ぼくは
だれかと
もう
問わない
世界は
どこかと
だれも
もう
問わなくなった
夕日が
街に降りて行く