岩間郁夫さんの「米国の中の日本文化(4)」(97・3・24)

 新幹線開業おめでとうございます。 これで東京との時間的な距離が大きく短縮されますね。

 秋田ではまだ早い桜の季節ですが、私の暮らす北カリフォルニアでは既に桜は満開も過ぎ、散ってしまいました。緯度的にはこちらと日本の北部はあまり変わらない 筈なのですが不思議なものです。 サンフランシス市では4月中旬に桜祭が開催される予定です。年々盛大になり今 では市内で催されるイベントとして2番目の規模になったと聞いています。

 祭では日本の文化、芸術、芸能の紹介から食べ物、加えて桜の女王選びコンテストま で市内のジャパンセンターという地域を中心に一週間行われますが、一番の人気は最後の締めくくりとなる桜祭パレードで、現地団体以外にも、例年日本から観光を兼ねた団体が相当数パレードに参加されるようになりました。

 これらの民間行事に対しては市の補助等は一切ありませんが、これだけの規模のイベントを日系人団体及び個人のボランテイアだけで実施しているのには頭が下がります。でも何時も市長は必ずパレードでオープンカーに乗って参加しますがーーー。

 やはり、桜は日本を代表する花ですね。米国にも有名なワシントンのポトマック 川河畔等、何ヶ所か桜の名所はありますが、残念ながら北カリフォルニアにはありません。そのせいか?カリフォルニアに昔、移民された日本人の方達がカリフ ォルニア州の州都であるサクラメント市を”桜府”と漢字で名付けています。

 桜はあまり無くとも、このあたりは郊外に出ますと桜の花と一見、見間違うアーモンドの花を良く見ることが出来ます。花の色が桜よりやや白い感じなのを除け ば、本物の桜の花にそっくりなので、これを桜だと思っている日本人の方は多いと思います。

 さて日本では桜と言うと公園で桟敷を作って花見で一杯という花見酒なのですが、仮に米国の公園に桜があったとしても同じ楽しみ方は出来そうにありませ ん。

 実は米国の大半の都市の条例で公園内に酒類を持ち込んだり、飲むことは一切禁止されています。この条例はかなり厳しく、公園内でビールを片手に持って いたり、酒類のボトルや箱を持ち込んだ場合、警官か公園を管理するパークレンジャーに即退去か車に持ち帰るよう命令されます。

 これに逆らったり、持ち帰る 振りをして再度持ち込んだりした場合はその場で軽犯罪法の違反キップを切られ、後日裁判所に出頭するか、最悪の場合、その場で逮捕され留置所に連れていかれ る羽目となります。

 どうしてもと公園の桜の花の下で日本流の花見の宴会を強行実施すれば、3つか4つの軽犯罪法に違反するので、多分、罰金だけで収まらず最低一週間ぐらい刑 務所暮しをするか、2ケ月ほど毎週末に高速道路の道路掃除をさせられること間違いなしで、花見酒は日本にだけ許された特権です。