柳千賀子さんの「シンガポール日記(11)」(97・4・29)
さて今回の体験記は、シンガポールでもpopularな、たまごっちについてです。
私が、たまごっちを知ったのは、今年の2月でした。友達から、 「バーチャルペットって知ってる?たまごっちって言うらしいんだけど ご飯をたべたり、寝たり、病気になったり、うんちもするんだって。」 と聞いて、それがいったいどういうものかもわからず、7月まで日本にいたときは、 その気配さえなかったので、スゴイ小動物を日本は開発したのかと思い、 「それって、ペットショップで買うの?」とすっとぼけた事を聞いてしまった。 友達は「へッ!?」というような顔をして、 「オモチャだよ。今では、日本でもなかなか手に入らないらしいよ。」 という。
翌日、友達のHさんに、「ネェネェたまごっちって知ってる?」 と聞いたら「私、持ってるよ。」と、予想しない答えがかえってきた。 Hさんが、11月に日本に帰ったときに友達から頂いたそうで、もう何回か育てていたらしい。 そのお友達は、先見の目がある人だと感心してしまった。 シンガポールにたまごっちを持ち込んだのは、Hさんが1番早かったのでは?
数日後、Hさん宅にお邪魔して、そのたまごっちを見せてもらったら、なんとも かわいく、よくできたおもちゃだと感心。
それからが、シンガポールのローカル新聞等にもとりあげられ、たまごっちという のが、日本で流行っているらしいと噂になりました。
Hさんが、「また日本に帰るので、たまごっちを千賀ちゃんに預けていくから、 育ててごらん。」と、なんともうれしい、ラッキー!なことを言ってくれて、 忘れもしない2月9日から早速育てたんです。 ビービー音がすると、だいの大人が(私と主人)ハイハイなんていいながら ニタニタした顔で世話をしました。買い物に出かけたり、英会話スクールに 行くときもいつもポケットにいれて持ち歩きました。 英会話の授業中にピーピー鳴ってしまって、 「すみません。ちょっとご飯を食べさせるので・・」と、先生に断って世話をしたり。 さすがに、ご機嫌アップのゲームは授業中はしませんでしたが、授業を中断させて しまったことは何回かありました。英会話のクラスメイトたちも、初めてみる たまごっちで、チヤホヤされっぱなし。そのせいか、「ますくっち」(大人になった たまごっち)になりました。
どうして、チヤホヤされて育ったたまごっちは、 「ますくっち」になるのかというと、つい最近Hさんが、たまごっちの母子手帳を こちらで購入したらしく、それに掲載されていたからです。
いつだったか、レストランで友達と食事をしていたとき、ピーピー鳴ったので、 世話をしていたら、白人の男性が「それはもしかして、たまごっちか?」と 話しかけてきました。もちろん英語で。見せてあげて、ボタンを押して、「これで ご飯をたべたり、これで遊んだりするんだよ。」と、日本語に単語を交えて 説明?をしたら、ニコニコして、「とても面白い。シンガポールで買ったのか?」 と聞かれて、「まだ、売られていない」と友達が答えたら、残念そうな顔をして でも、良いものを見せてもらったといった満足そうな顔をしてました。 私たちも、たまごっちのおかげで、白人さんに話しかけられちゃった。と大喜び。
こんなおもちゃごときに、大人が振り回されてしまうなんて、と思いながらも、 片時も忘れることなく、ピービー鳴ると、ハイハイと世話をする自分がなんだか 恐くなったり。
そんなこんなで、2月24日まで育てました。その日は、朝からたまごっちの 様子が変。すぐお腹がすいてピーピー鳴るので心配していたら、ちょっと 見ない間に、お墓マークになってしまったのです。17歳でした。
毎日たまごっちを話題にしていたし、生活の一部のようになっていたから、 なんだか寂しくって、ぽっかり穴があいてしまった感じでした。 何でもそうですが、死んでしまうとたとえおもちゃでも、すごいショック。 私にしては珍しく2日ぐらい元気がなかったと友達が言ってました。
その後は、育てる気にならず、友達のMちゃんに又貸しをしたりして。 Mちゃんは、12歳まで育てて、餓死させてしまったらしい。 回りまわって、また私の所に帰ってきました。その頃まだHさんは、日本に 行ったきりで、私は、育てずただ預かっていました。
4月に入って、たまごっちがこちらで販売されるようになりました。 高島屋では、スゴイ行列で、即完売状態だったらしいです。友達のYちゃんは、そごうの開店と同時におもちゃ売り場に行ったら、 前日の30分で売り切れで、手に入れることが出来なかったみたい。でも、 予約ノートに名前を書いてきたら、二日後に白のたまごっちを手に入れたと 大喜び。育てていたら、「にょろっち」になってしまって、あまりの気持ち悪さに リセットボタンを押してしまったらしい。ムゴイ。
私は、たまごっち熱はとっくにさめて、ふ〜〜んといった感じでしたが、 つい一週間前に、たまごっちのニセモノが出ていて、それも結構かわいくって おもしろいという情報を聞いて、友達と探しはじめました。 二日がかりで、わりと簡単に手に入りました。その名も、「ぎゃおP−」。
日本でも販売されていて、バンダイに訴えられたものらしいです。 ローカルの子供たちの間でも、流行っているらしく持っているのをあちこちで みかけました。
たまごっちより、少し大きめで、ゲームが2パターンあったり、ご飯も種類が ふえていたり、天気によって、マフラーをしたり、傘をさしたり(これが 笑っちゃうくらいかわいい)なんとも手が込んだつくりになってます。 ぎゃおP−を手に入れた日に、たまごっちとの違いもみたいとおもい、2つ?2ひき? 同時に誕生させて、今育てている最中です。 生まれたばかりのときは、すごく手がかかって、ピーピー呼ぶ呼ぶ。 その日の夜に、プールに泳ぎにいくつもりが、断念・・・
たまごっちは、早寝、遅起きで、ぎゃおP−は、遅寝、早起きなんです。 何分違いで誕生したにもかかわらず、1歳違いの兄弟?です。たまごっちは、 生まれた日に1歳。ぎゃおP−は、生まれた日は0歳でしたから。 今日4月29日たまごっちは5歳。ぎゃおP−は4歳です。
二つのおもちゃごときに、またもや私と主人は振り回されています。 夫婦の会話も、肝心なことを話すのを忘れて、たまごっちとぎゃおP−のこと ばかり。柳家は、なんだか明るくなりました。おもちゃで明るくなる夫婦って? とおもっちゃいますが、主人が長い長い出張から帰ってきたということも あるかな?とりあいず頑張って育ててみます。