柳千賀子さんの「シンガポール体験記(19)」(97・9・5)
「シンガポールのテレビ事情」
日々新聞のススキの写真を見て、「秋だ〜!」となんだかとても懐かしいような、 それでいてすごくホッとしました。 「秋を感じたかったら、日々新聞を見てね。」と、友達にお勧めしたぐらいです。 ところで、大曲市近辺は豪雨で大変な被害があったようですね。お見舞い申し上げ ます。 バケツをひっくり返したような豪雨というのは、シンガポールでは、ほんとにたま ぁ〜にあるくらいで、自然災害をまったく受けない恵まれた国です。 でも、たまに落雷で人が死亡したというニュースは、私がこちらに来てから何件か あったようです。
それでもここ数ヶ月、インドネシアの山火事の影響を受け、空は靄がかかり、 視界がとても悪いです。南国特有の真っ青な雲一つ無い空は最近みれません。 女性にとっては、靄のお陰で紫外線が少しでも弱くなってくれているのなら、ちょ っとうれしいような気もしますが、いくら晴れで、暑くても青空が見えないのは、 なんだかすっきりしない、まるで、ビニールハウスのなかにいるような感じなんで す。このような状態は10月頃まで続くそうです。
暑いとはいっても、気温は30度には達していない暑さで、たまぁ〜に朝方涼しい ときもあったり、夕方は涼しい気持ちの良い風が吹いて、私流に小さい秋を ちょっと感じたりしてます。 最近、プールで泳ぐ人がめっきり少なくなったのはそのせいなのかなと思っていま す。 夜、プールに泳ぎに行くと、プールの中は比較的温かいけど、休憩しようとして、 プールサイドにでると、「う〜寒い寒い」と言葉に出るくらい寒いので、1時間ばか りは、プールに入りっぱなしです。泳ぎおわって家に戻るときは、急いでタオルで 体を拭いてTシャツを着てそそくさと小走りでもどります。
今年は、シンガポールも例年と比べると異常気象だそうですが、シンガポールで 生活している人々は、特にそんなことは気にしてはいないようです。
前置きがすごく長くなってしまいましたが、今回の体験記はシンガポールの TV事情についてです。特に情報収集をしたわけでもないので独断と偏見で書いて みたいと思います。
シンガポールのTV局は、TCSとTV12の2社がありましす。 TCSは、チャンネル5とチャンネル8の2つの番組を持っています。 TY12は、プライム12とプレミア12のなかから、さらに2つと3つに番組が別 れているようです。結局、シンガポールでは、7チャンネル放送されています。
チャンネル5は、英語だけでの番組構成です。ニュース、ドラマ、アニメ、コメデ ィー、ゲーム、映画、音楽などのTVプログラムが、24時間放送されています。 コメディーは、シンガポールのTVスターが出演しいて、おもいっきりシングリッ シュで会話をするので、シンガポールならでわといった感じで、ちょっと笑えます 。
チャンネル8は、中国語(北京語)だけでの番組構成です。チャンネル5と同じC Mも、中国語です。TVプログラムはチャンネル5と変わりませんが、バラエティ ー があったり、日本のアニメ(どらえもん、らんま1/2)やドラマが、中国語で放 送 されたりして、割と日本のずいぶん前の番組を懐かしく見ることが出来ます。 それから、中国語のなかにも、広東語、福建語などもあるので、中国語が さっぱりわからない私にとっては、「中国語で話しているのに、なんで中国語で 字幕がでるの?」と思ってしまうのですが、視聴者への幅広い配慮をしている のが、特徴の一つのようです。
プライム12では、火、木、金、日曜日、時間帯はそれぞれ違いますが、日本の 番組が日本語で放送されています。火曜日は、JAPANNアワーといって、1週 間遅れで、日本のニュースや芸能情報を日本テレビが30分放送していて、その 後のドラマは、今は「家なき子」(安達ゆみ主演)を放送しています。 木曜日は、ドラマ「愛してるといってくれ」(常盤貴子、豊川悦司出演)を放送し ています。 2つのドラマは英語で字幕がちゃんと出ます。 だから、いい英語の勉強にもなるはずなんですが、私の場合字幕は見ているつ もりでも、ドラマの内容に気をとられ、終わったときには全然頭の中に残っていま せん。
金曜日は、アニメ。私は見ていないけど、これはずいぶん昔のアニメらしく、始ま る時間帯が夜10時半からで、子供向けにしては遅いしなどで、友達の間では 不評です。 日曜日は、Jポップカフェという音楽番組です。日本で今流行している歌を ミュージシャンのプロモーションビデオで放送されます。 「ホォ〜、今日本ではこんな歌が流行っているんだ。」とか、「オッ。新曲が でたんだ」とか、「この人たちだあれ?」とかいいながら、カラオケの参考に 見てます。
TV12では、他にマレー語でのドラマ、スポーツ、ニュース、英語での映画、ス ポーツ、ドキュメント、タミル語でのドラマ、ニュース、音楽番組など。 もちろん、マレー語などには、英語の字幕が出ているし、ハリウッド映画の時は、マレー語の字幕が出てるし、フランス語の時は、英語、マレー語、北京語と3カ国語の字幕の時もあります。「さすが、多民族を持つシンガポールなんだわなあー」と感心させられます。
英語が分かる日本人にとっては、まぁ〜楽しめるTV内容だと思いますが、英語がさっぱり分からない私としては、火、木、日の日本語の番組を見るのが唯一の楽しみなんです。
そういえば一ヶ月半前には、大晦日の紅白歌合戦が二夜にわたって放送していました。友だちのNさんはビデオに撮り、カラオケの練習にしています。
それからケーブルテレビが最近、普及してきました。専用のアダプターを着ける工事(有料)をして、月々40ドルぐらいの受信料を払うそうです。日本のNHKが見れるし、CNNニュースが見れたり、スポーツ番組もほぼリアルタイムに見れることが出来るそうです。まだわが家には導入してないので、ちらりと聞いた話ですが、分からないなりにも、耳から入ってくる英語に触れることが出来なくなるし、となんだかんだいっても、結局、オーナーに工事の依頼をするのが面倒なのです。まだ入れていない状態です。
最近、ダイアナさんが交通事故死されて、シンガポールではチャンネル5で特集をしていましたが、私にはサッパリ理解できず、ただただ映像を見るだけでした。「こういう時、NHKがみられたらなぁ〜」と思って、ケーブルテレビを入れているMちゃんに聞いたら、「全然やっていなかったよ」と言っていたので、わが家にとっては、インターネットなどで情報収集が出来るから、、そんなに必要性は無いみたいという結論に達しました。
日本に一時帰国した友だち何人かが良く言うのは「日本に帰ると、やっぱりTVGA面白くって、ずーと見ちゃうよね」と。私も日本に一時帰国したときは、面白くってTVの前から離れられない状態でした。母親に「子供じゃないんだから、そんなにかじりついてまで、、見なくたっていいでしょ」と秋田弁で言われる始末。
日本にいたときは、あまりTVを見ていなくて、TVの話題については疎い私でしたが、シンガポールに来て、自由な時間を与えられ、やはりTVのない生活は考えられないし、改めて日本のTV番組が一番面白いと、離れてみてよく分かりました。
シンガポールでは、日本のTV番組を録画したビデオテープのレンタルもあります。日系のデパートで取り扱っています。私や他の友だちは、日本の友だちにお願いして録画してもらい、送ってもらっているのでレンタルはしたことはありません。友だちの間で貸し借りをしているので日本にいたときより、ドラマなんかは良く見ることが出来たりしてます。最近は、回ってくる本数が多くなり、ヒマだからビデオを見るはずが、次に回さなくてはいけないので、ビデオを見るのに忙しいといった状態です。
こちらで、自由な時間がある主婦にとっては、「せめて日本の朝のワイドショーだけでもリアルタイムで見ることが出来たらすごく嬉しい!」なんて、欲をだせばきりがない、異国の地で生活している意味が無いことをほざいている私です。とはいえ、、英語をもっともっと勉強して、コメディーの笑えるセリフの場面では、笑えるようになりたいので、なにしろ、英語を覚えることの一言に尽きます。私の場合。
番外編と題して。
友だちのMちゃんのご主人は、シンガポール在住9年のキャリアがあり、知り合いからの依頼で、チャンネル8のシンガポールで製作されたドラマに出演したんです。主人公の女性が日本人のサラリーマンの接待をする場面で。セリフもちゃんとあり、カラオケまで歌う場面もあり、TV初登場にしては、すごく上手でした。知り合いがTVに出るなんて初めてだったので、すごく楽しみで、友だち何人かに宣伝してしまったのは私です。
そのことを友だちのRちゃんに話したところ、「そういえば、忘れてたけど、、ちかちゃんにTVに出てもらおうと思って、電話したんだけど、留守だったから、知り合いのローカルの女の子に頼んじゃった」という。「なにぃ〜。私、シンガポールでTVデビューできたわけ?」「デビューって言うかどうか」。Rちゃんの表情は戸惑っていたような。
Rちゃんのところに知り合いから「浴衣を着た姿で、TVNI出て欲しい」と頼まれたらしいのですが、Rちゃんは出産後まだ3カ月しか経っていなかったし、赤ちゃんもいるので断り、だれかやってくれる人を探していて、一番先に、私を思いついてくれたらしい。
「絶対、ちかちゃんだったら、引き受けてくれると思ったのに」
「絶対、やっていたよ〜」
私の人生を大きく変えたかもしれない、この出来事は「留守電」だったため、あっけなく終わってしまいました。
「もし、またそういう事があったら、留守電でも必ずメッセージを入れてね」としつこいほどアピールしておきました。いつか、もしかして・・・。
次回の体験記は、シンガポール在住の日本人奥さまの実態(私の出番が多い)を、書いてみたいと思います。