柳千賀子さんの「シンガポール体験記(26)バリ島」(97・12・10)

 すごーく久しぶりに体験記パート26を書くことにします。 またまた、遊びに行ってきた話になり大変恐縮ではありますが・・・・・

 11月後半、夫がシンガポールに赴任してきて初めて4日間(土日を入れて)の 休みが取れたので、「これはどこかに行かねば!!」と、かねてからの 私の夢でもあった「南の島での〜びりしたい!」も叶えるべく、インドネシアの バリ島に行ってきました。

 「休みが取れそうだ。」と夫が出張先から電話をくれたのが、2週間前ぐらい。 も〜!!待ちに待った4日間の休暇。モルディブに行くにはちょっと 休みが足りないから、3泊4日でバリ島!と私が勝手に決めました。

 早速日系の旅行会社に行って、話を聞いてみると、なんとあのリッツカールトン ホテルが今年出来たばかりで、プロモーションをしているとのこと。 ホテルの写真などを見せてもらったら、これまたすごーく良くって、 私がガイドブックに穴が開くくらい調べに調べたホテルより、格段に素晴らしく、 担当者の方にけっこう強引に進められ、「めったに無い事だからいいか!」 と、太っ腹になり、またまた私が勝手にリッツカールトンホテルに決めてしまった わけです。

 それにしても、いま思えばけっこう高かったんです。プロモーションと言っても、 2泊3日だったので、私たちは3泊を希望したので、1泊の延泊料金がプラスされ、 さらに、ガルーダ航空の料金だったので、私たちは(いや私が)、少しでも早く バリに行き、少しでも長くバリに居たかったので、シンガポール航空に変えて もらったら、ちょっと値段が高くなり、さらにさらにシンガポールはスクールホ リデーになっていて、またちょっと料金がプラスされ、なんと今までに無い 超豪華な旅行になってしまいました。

 決まってからの私は、初めてビキニを買い、そのためにシェイプアップをし、 バリに行ってから着る私と夫の洋服を早々とスーツケースに詰め込んで、 準備はOK!。 料金を払って、航空チケットとホテルのクーポンを受け取ったら、なんと 朝食が付いていなかったのです。 朝寝坊の二人だから、朝食は付いていなくても良いけど、それにしても こんなに高い料金の中に入っていないとは・・・・・

 二人とも飲べーなので、ホテルに用意されているお酒類をバカスカ飲んで しまったら、ホテルのレストランでタラフク食べたら、とんでもなく お金がかかりそう。 思い付いたのが、「これは持参するしかない!」 ワイン2本、ビール6本、りんご、オレンジ、グレープフルーツ、マンゴスチン、 カップラーメン、インスタントお味噌汁、おつまみ類、夫の大好きな醤油 せんべいを買込んで、 スーツケースとは別に、スポーツバックに入れたら、ものすごく重い!でも仕方が 無い。 これで準備万端。後は夫の帰りを待つだけ。 が、しかし。

 夫は前日まで日本に出張に行っていました。夕方までに戻ってくるはずが、 予定していた飛行機には乗れず、その後の便に乗って帰ってきたのが、 午前3時。家を出発するのは7時半。こんな寝不足で飛行機に乗って 大丈夫なのかしら? それでも、なぜか私はすこぶる元気で、おにぎりをつくり、きゅうり漬けを お弁当箱に入れ、冷たい麦茶を水筒に入れ、お味噌汁のためのお椀とお箸 を入れ、疲れ果てている夫をたたき起こし、さらに超重たいバックを持たせ、 出発したんです。

 夫は「なんだよこれ?」と疲れ倍増の様子。

 この事を友達に話したら、「千賀ちゃんバリにキャンプに行ったの?」

 いやいやそうではないですが、初めて高級ホテルに泊まるので、ホテルの ものは何でも高いと思い込んでしまっての行動だったわけです。

 バリのングラライ空港に到着したら、私たちと同じ日程で、同じホテルで シンガポールから来た日本人の家族と一緒になりました。迎えの車に 一緒に乗りホテルへ。 生後3ヶ月の赤ちゃんを連れてきたTさん夫妻とは、すぐ仲良くなり、 部屋に入れるまでの間、ホテルの敷地内にあるラウンジで、ウエルカム ドリンクを飲みながら話をしていたんです。 Tさんのご主人が「お腹がすいたなぁ。」と一言。 私は待ってましたとばかりに、「おにぎり食べます?」 Tさん夫妻は「エッ!」と目が点になっていたような・・・・・ 多めにつくってきて良かったとばかりに、テーブルにおにぎりと、きゅうり漬け を広げたんです。 「奥さん用意が良いですね。」 「いいえ、ただただ貧乏性なんですぅ。」さらに、夫がバックの中身を話したら、 再びTさん夫妻は目が点になっていました。 他のテーブルでは、宿泊客が優雅にお茶しているのに、不思議そうに見られたのは 言うまでもありません。 あのリッツカールトンホテルでおにぎりときゅうり漬けを食べたのは、後にも先に も私たちだけだったのかも・・・

 お部屋は、とても広いし、何と言っても眺めが最高!目の前に真っ青な海が 180度に見える。夫が「すごく良いね〜」と 満足してくれたので 「ここのホテルに決めてよかった〜!!」と大感激。

 一休みしてから、早速水着に着替えプールに行きました。 プールはちょっと変わった造りで、プールからも海を見る事が出来て、 なんと言葉で表現したらいいのかわからないほど・・・ひゃ〜!!と 感激の悲鳴をあげたぐらいステキでした。 プールの隣にお湯のジャクジーがあったので、ゆっくりつかって、ホーっと 大きなため息をつきました。 夫は仕事の疲れを癒し、私は日ごろの遊び疲れを癒したんです。

 夜は、ホテルのレストランでイタリアン料理を食べました。 メニューを見ていたらエスカルゴの料理を発見。一度は食べてみたいと 思っていたのでオーダーしたら・・・・ 私の予想は覆され、ミディアムぐらいのお皿に1粒、2粒なんと7粒 殻から取り出されたエスカルゴがチョコンと有りました。 まずは写真に撮り、それから3粒ずつ食べ、残り1粒は夫に有無を言わせず 私が食べました。ガーリックが効いていてすごく美味しかったけど、 もう少し食べないとわかんなかったような・・・・

 翌日2日目。朝寝坊のこの私が、ゆっくり寝ていればいいものの、 寝ているのももったいない気がして、早起きをしました。とはいっても 8時半すぎでしたが・・・・ 天気は快晴、ベランダで思いっきり深呼吸。こんなに朝が清々しく感じたのは 久しぶり。 疲れて熟睡していた夫は、私の行動に「何事か」とビックリして目覚めたらしい。

 お湯を沸かそうと思ったら、お湯を沸かすポットが無い!。 これは予想外。電話をしてお湯を持ってきてもらい、インスタントのお味噌汁を 食べ、私はフルーツを食べ、夫はカップラーメンを朝っぱらから食べたんです。 なんともまぁ品粗な朝食。以後3日間の朝食は一緒でした。

 車で3分ぐらいのところにホテルのプライベートビーチが有るということで、 行ってみました。 ゲッ!!これを降りるわけ?なんと岸壁の間にちょっとしたビーチがあり、 パラソルとビーチベットがおいてあるのが遥か下に見える。 石段を一歩ずつ足元だけを見ながら、やっとのおもいでビーチにたどり つきました。 やっと私の夢「南の白い砂浜の上でのんびり昼寝が出来るのね!」と感激。 私たちのほかに、日本人の新婚さんらしきカップルや、熟年のご夫婦や、 女の子同士でバカンスを楽しんでいる日本人など、白人は2組ぐらいで ほとんど日本人でした。私たちもその中の一組み。

 日本ではなかなか見つけられない貝殻があったり、何と言っても、 砂が白くてまぁるい。ほとんど珊瑚の砂のようでした。 またもや貧乏性の私は、これは是非持ち帰ろうと、ゆっくり昼寝をする事を 忘れ、持参したビンに砂を詰め込み、珍しい貝殻拾いに勤しんだわけです。 それでも、のんびりと割と長い時間過ごしました。 夫が、携帯電話を持ってきていて、「ここでも電波は入るよ。電話できるよ。」 というので、私は秋田の実家に電話をしたんです。 「今バリ島に来てるんだ」といったら、母が「アラッ?殺されるような危ない所じ ゃないの?」。「初めて休みが取れたから一緒に来てるんだよ」 「ほー!それは良かった」と言うような会話を秋田弁丸出しで話してしまいまし た。 夫が「ほとんどが日本人なんだからさぁ・・・・」 「それがどうした」となにくわーぬ顔をした私です。

 夫が「お腹がすいたから帰ろう」と言いだし、もう少し居たいような気がしたけど 、 仕方が無い。さぁ帰ろうとしたときに目の前に立ちはだかるあの石段。 見上げただけで、登る前からドッと疲れがでる。あーだこーだ言っても登るしか 無い。途中でリタイアしても誰も助けてくれず、必死ではいつくばるような格好で 何とか車を降りた所まで登りました。日ごろバスケやテニスで鍛えている私でも 脚がガクガク、フラフラ状態。 もし、バリ島のリッツカールトンホテルのプライベートビーチにいかれる方が いらしたら、まず足腰を鍛えてからいかれた方がベターですよ。

 ホテルに戻ったら、T夫妻に会いました。T夫妻はツアーに参加して、 半日観光してきたそうです。ゆっくり話しもしたいので、夜赤ちゃんが寝た後に 一緒に飲みましょうと言う事になりました。

 それぞれ夕食を食べた後、私たちの部屋でワインを飲む事になりました。 偶然とはこの事か、Tさんの奥さんも私と同じ「ちかこさん」だったんです。 そういえば、ご主人が「ちかちゃん」と読んでいて、私は「柳です。」と 挨拶したものの、私の名前は言ってないような気がしていたんです。 同じ名前の友達はいなかったので、もう嬉しくって、それから急速にさらに 仲良くなり、住所交換もしました。翌日一緒にマッサージをうけにいこうと 約束なんかもしたりして・・・・・

 Tさん夫妻がルームサービスで、バリ産のワインをごちそうしてくれました。 バリ産のワインがあること自体知らなかったので、感激して頂きました。

 3日目はホテルの車をチャーターし、観光に出かけました。 前の晩、夫は疲れと酔いでグーグー寝てしまってから、私はガイドブックを 見ながら、行きたいところを英語版と日本語版とにわけて、メモしたんです。 それをドラバーさんに渡して案内してもらいました。

 ウブド地区は絵画や木彫りなど芸術の有名なところなので、予定外にもドライバー さんがお薦めの木彫りのお店に行ったんです。見学だけのはずが、 なんとも木目細かい細工に魅せられ、買える範囲内で壁掛けを買ってしま いました。お店の人はとても上手な日本語でいろいろ説明してくれて、 また器用な手つきで仕事をしている彫刻家の方々を見たときに、むやみに 値切るのは申し訳ない気がしてしまいました。

 次に絵を見に行きました。美術館でもあり、展示されている絵を購入することも 出来る所でした。バリ特有の細密画の絵を購入するのが、目的の一つにあったので 、 私の目は真剣そのもの。絵のことはあまり詳しくないので、値段の方が気になって 、 どれにしたらいいのか悩んでいたら、これまた日本語がお上手なお店の人が 見せてくれたのは、なんとも素晴らしく引き込まれそうになるくらいの細密画で、 森羅万象を描き込んだウブドスタイルの絵でした。 「もうこれしかない!」と一目惚れ。予算額をはるかに超えた金額でしたが、 額縁付きで1枚だけ購入しました。

 お昼は、ウブドの田園風景や渓谷を一望に見渡せるホテルのレストランで インドネシア料理を食べました。私が選んだレストランより、こちらのレストラン が良いとドライバーさんがお薦めのところでした。「海も良いけど、こういう 田園風景もいいなぁ〜!」本当に素晴らしい景色でした。 そこのレストランの料理はもちろん美味しかったのですが、チリソースが シンガポールでは味わったことのない美味しさだったので、「これは 美味しい」と絶賛し、少し頂いてきちゃいました。

 それから、ウブド王宮や、バリで2番目に大きなタマン・アユン寺院を見学 しました。どちらも彫刻の緻密な細工に驚かされました。 タイの王宮とはまた違った趣の有る建造物でした。

 夕食は、シーフードレストランで、1キロのロブスターや、えび、魚 等の料理をタラフク食べました。 超豪華で、一番美味しいはずの焼きロブスターを、満腹のあまり 美味しくいただけなかったのがすごーくザンネン。

 Tさんの奥さんとマッサージに行く約束をしていたので、ゆっくり バリ舞踊も鑑賞できずホテルに戻ることになりました。

 食べ過ぎのあまりお腹がポッコリ出ちゃうし、おまけにしゃっくりまで 出ちゃって、これでマッサージをしてもらったら、食べたものが 出ちゃったらどうしようと心配になったのですが・・・・・ 汚い話になってしまってすみません。ご安心下さい。 オイルマッサージのあまりの気持ち良さにそんな心配はすっかり 忘れてしまいました。 生まれてはじめて、全身マッサージを体験したのですが、 頭の先から足の指先まで、本当に体が軽くなったような気がしました。 すごくいいリラクゼーションが出来ました。

 一日、ホテルから出て観光してみて感じた事は、バンコクと優るとも 劣らないバイクの多さと、運転マナーの悪さ。でも、バリでは それが当たり前のようになっているので、悪いと言っていいのかな? と思ってしまいますが・・・・ ツーリストがレンタカーを借りてドライブするには、至難の業です。 狭い道路でも、平気でスピードを下げずに追い越すし、反対車線を そのまま走行し、対向車が来たら避けるみたいな感じで、 後ろの席に乗ってる私が冷や汗をかくぐらいでした。 「こんなもんだよ、バリは」とドライバーさんは得意げな顔をしていました。

 バリ島は、季節を問わず日本人の観光客で賑っている島なので、 日本語を話せる人がすごく多いのにはビックリしました。 「バリに来て楽しんでもらいたいから、日本語を勉強しているんです。」 と話してくれた少年はとてもステキにみえました。

 ドライバーさんは、英語しか話せない方でしたが、日本の企業の 話や、バイク、車の話などで夫との会話が盛り上がっていました。

 すごく笑えたのは、バリ島にしか存在しないホンダのスープラや、 スズキのショウグンというオートバイが有るという事。 なんだか、バリ人ってかわいい!っていう気がしてしまいました。

 バリ島最終日は、ホテルで例の朝食を食べ、プールに行って のんびりと、出発まで過ごしました。

 バリ島に行って、同じ名前のお友達が出来たり、至福のひとときを 夫婦で体験する事が出来て、本当に楽しかったです。 バリ島はリピーターが多いと聞いていたので、行ってみて初めて その理由がわかったような気がします。 私たちも、「また来たいね。絶対こようね。」と話し、 シンガポールに戻ってきました。

 夫は翌々日には出張でマレーシアに行ってしまい、今だに帰ってません。たまに電話で「またバリに行きてぇーなー!」と言うので、 私たちも、リピーター間違いなしって感じかな!