岩間郁夫さんの「アメリカ暮らし(26)会食の話題」(98・3・2)

 出張が多く週末はダウンぎみです。相変わらずエルニーニョの影響とかでカリフ ォルニアの天候は優れません。この2月は平均雨量の4倍近い雨が降ったという ニュースもありました。雨季は3月末ぐらいまで続くのですから、被災地は更なる被害が出るのでは?と騒がれています。普段は災害とは縁の無い土地なので、 住宅等も景観を重視して結構危険な場所に家を建てる訳ですが、やはり川、海岸、崖沿いの家の被害は教科書どうりです。

 今日はアメリカ生活の中で必須事。会食の会話について書いています。

 会社関連の接待や友人との関係で一緒に外へ飲みに行くと言う習慣がほとんど無い社会ですから、接待と言うとレストランでの食事となります。他の業界のこと は良く分からないのですが、電子関連業界の中では売り手、買い手の立場に係わらず遠隔地から出掛けてくれた場合、訪問先が食事に招待してくれることが習慣 の様で、私もサンノゼに出掛けて来てくれた場合はこちらの出費とし、こちらが出掛けた時は相手の出費と一応判断しています。(無論、例外もありますが)

 実は、一見楽しい筈の会食が日本人にはなかなか苦手なことなんです。会食の基本はビジネスの会話を含めながら楽しく食事をすることなのですが、日本人との会食は問題無い人達も、アメリカ人との会食を尻ごみしてしまうケースが多 いようです。理由の一つは英語の会話能力、二つ目は話題です。

 最近は、日本人の英語会話能力はある程度、向上してきているので英語会話能力の問題は薄らいできているのですが、決定的な問題は話題です。 つまり仕事の話だけでは無く、相手の関心ごと、趣味やその他、相手が会話をしたい方向に話を持っていくことに注意を払わなければいけませんし、その会話に 参加しなければいけません。スポーツ、車、趣味、経済、歴史等など、そりゃ相手によって話題は無限です。ですが、この能力作りは英会話学校で教えてくれません。ですから英語は出来ても会話に参加出来ないと言う人達が沢山います。

 それでも自らが客の場合は、まだ相手が気を使って日本人の関心がありそうな質問をしてくれたりするんですが(でも日本人を接待すると雰囲気が盛り上がらな いと嘆くアメリカ人は多いんです)、接待する側となるとそうはいきません。その会話を盛り上げる為にはやはり雑学を深めること(新聞情報等はしっかり持っ ていないと)と、相手を納得させるだけのある分野(仕事以外)での知識も必要です。それがあれば話題をリードできます。 私の場合なんですが、初めて訪問するアメリカの町の場合はその町、地域や州の 歴史を簡単に勉強して出掛けます。それだけで相手を相当満足させられる会食の共通の話題が生まれます。

 ただ、楽しい会食ですが、タブーの話題は何件かあります。まず、人種に係わる話題、宗教に関する話題、男女に係わる話題は相手を良く知ってからでないと話 題にあげてはいけません。もし話題に自信が無ければ始めは車とスポーツの話題 に絞るのが一番です。これはほとんどのアメリカ人が好きな話題ですから。これらを多少マスターするとカラオケは無くてもアメリカ人との食事やパーテイ ーへの参加が大変楽しくなります。