「ちかちゃんのことだから、活動的な毎日を過ごしているんでしょうね?」と、メールや手紙などに書いてきてくれる友達がほとんど。シンガポールでの私のあの行動力は、本当の私だったのだろうか?と思ってしまうほど、マレーシアでは、洗濯・掃除・読書・昼寝の毎日。一緒に行動できる友達も未だ見つからず、ほとんど一人で過ごしています。まさに、みんなの期待を根こそぎバッサリと裏切るような生活。それが特に退屈でもなく、「のんびり生きるのもまたいいものだ。」なんて、みょうに自分を納得させているから、あの行動力を復活させるには、かなり時間がかかりそう。
というわけで、精力的に行動していないため、どれだけの体験記を書くことが出きるのか、ちょっと不安。ずいぶん消極的な体験記になりそうですが、とりあいず、マレーシアに引っ越してから3ヶ月ちょっとの間の出来事を書いていくことにします。
第1回目は家探しと引っ越しについてです。
昨年の11月末に第1回目の家を探しに来ました。シンガポールで住んでいたコンドミニアムは、収納が少なく間取りもあまり気に入っていなかったし、友達のコンドミニアムのお宅拝見をかなりしていたので、目は肥えているはず。
「絶対素敵な家を見つけるぞ!」と意気込んで、ノートにはチェック項目を表にして、入り口から入るなり、キリリと厳しい目つきで見てまわりました。
私が会社のスタッフにお願いした条件は、
1.あまり日本人が多く住んでいないところ。(人間関係の煩わしさを避けるため)
2.テニスコートとプールがついているところ。
3.夫の会社から近いところ。
4.近くにショッピングセンターがあるところ。
以上の条件をふまえ、会社のスタッフ・S女史が不動産会社に問い合わせてくれて、リストアップしてくれたコンドミニアムを、私と夫とS女史と3人で、不動産会社の方の案内で5件見ました。不動産会社の方が日本人ではなかったのが私には不満でしたが、夫はS女史に絶大な信頼をおいているらしく、「日本人でもローカルでも対応は同じだからS女史に任せたほうがいい」と言うから、仕方がない。
第一印象は「マレーシアにはこんなコンドミニアムしかないの?こんな感じのところに日本人が住んでいるのだろうか?」全体的に造りは雑で、バスルームがお粗末。
外見はコンクリート造りで、デェ〜ンと構えているものの、築2年の建物とは絶対みえないほど薄汚れている。
「まぁでも、部屋の中がきれいだったら良しとしよう。」と指定された部屋を見てみると、期待は見事に裏切られ「ゲッ!!」。スゴークかび臭い部屋だったり、スゴーク汚い部屋だったり、いろいろな私物があちこちに散らばっていたり。掃除をして、片づけたらなんとかなるかもしれない。でも最初にそのような状態をみてしまったもんには、住む気にはなれない。1件だけ、オーナーが居て案内してくれた部屋は、きれいだったし、住んだときのイメージも湧いてきたけど、夫が「バスルームが気に入らない」と言い出し、私もそれが気になったので、パス。
1件新築のコンドミニアムを見に行ったら、玄関の扉を開けたらまず階段があり、階段を上ったところに、キッチンとリビングルーム。更にまた階段を上ったところがペットルーム。運動不足解消には威力を発揮するだろうけど、住んでいるうちに何回階段を転げ落ちることか。自分の哀れな姿が想像できる。新築すぎて、家具も一つも入っていなかったし、会社には近いけどパス。
とういことで、第1回目の家探しは無駄足になってしまいました。5件見ただけで、マレーシアに住むことがとってもとっても苦痛になり、シンガポールで住んでいた部屋のほうがまだマシ。「マレーシア転勤の話がなくなりますように」と信仰もしていない神・仏にお願いしても、叶うことなく・・・・。
第2回目は今年1月に来ました。
S女史はかなりの数の部屋のリストアップをしてくれていました。支社長からは、「1年以上住むところだから、焦らなくても良いし、ゆっくりちかちゃんが気に入った部屋を探しなさい」と話してくださったので、幾分気楽な気持ちで見て回れたのですが・・・・・・・
前回同様またしても・・・・・。
日本人は住んでいないだろうというすごくローカルぽいコンドミニアムの部屋をみたとき、驚いたのは、バスルーム。スゴーク狭い。アコーディオンカーテンもどきの扉で、1畳分ぐらいの広さ。お相撲さんのような体型の人はぜったい無理。もちろんバスタブも付いていないし、粗末なシャワーがついているだけ。
「ここのコンドミニアムに住む人の条件はスリムな人なんだろか?」とポツリ。
トイレは、マレー式便器(和式に似ている)のところもありました。これだけは絶対勘弁してほしい。
マレーシアで発行されている日本人向けの新聞の広告欄に「王候貴族のようなライフスタイルを始めませんか」というキャッチコピーがついた、新築のコンドミニアムがあることを知り、「貴族のようなライフスタイル?そりゃぁ始めてみたいよ!!」とばかりに行ってみると、新築だけあって家具類はすべて新品。でも、間取りがあまり気に入らないし、全体的に暗い感じ。高速道路を隔てた向かいには、今年9月に行われるコモンウェルスゲームの会場となるスタジアムを建築中で、工事の音はうるさいし、砂埃がすごい。聞くところによると、コンドミニアム自体、完璧に
出来上がっていないし、もし住むことになると、住人は私たちだけだという。夜、明かりがつくのは、ポツンと我が家だけだとしたら、「エッ!?そんなの恐すぎるぅ〜」とそこもパス。今ではそこは住人が増えたらしいけど・・・
入り口を入った瞬間に、チェックするまでもない部屋ばかりで、ほとほと疲れ、気が滅入ってきたとき、今住んでいる家を見ることになったのです。コンドミニアムの周りは歩いても行ける距離に、サンウェイラグーンというテーマパークがあり、ホテルがあり、大きなショッピングモールがあるし、コンドミニアムのとなりのクラブハウスには、テニスコート4面、プール、ジム、レストランもある。コンドミニアムの住人になった際には、自由に使うことができるという。
部屋を見に行ったとき、オーナーが居て案内してくれました。なんと水着姿。この部屋はセカンドハウスとして使っているらしく、その日はたまたま、プールで泳ごうとおもい、来ていたらしい。
リビングが広くて明るい。バスルームに窓があり明るい。リビングからの眺めが、9階のせいか良く見える。これまで見てきた中では、まだまとも。すごく気に入ったわけでもなく、不満はいくつもあるけど・・。特別に贅沢なものを求めたのではなく、最低限生活できる備品をそろえてくれていて清潔な部屋を求めていただけなのに・・・・・。
3日間で20件以上の物件見学をして、気に入った部屋は1つもない。1回目のときに、見た部屋はもう既に他の人が契約してしまったらしく、ダメ。
「他は、日本人が80%ぐらい住んでいるコンドミニアムぐらいしか残っていない」と言われ、それでも良いかと思っていたときに、「俺はもう、仕事があるから一緒にみて回れないし、どれを見てもこんなもんだと思うよ。次にまた見て気に入るところが在るとは限らないし、ここらへんで決めた方が良いと思う」と夫が言うから、「それもそうだなぁ〜」と思いなおし、まぁまぁ妥協に妥協を重ね、現在住んでいる部屋に決めてしまったわけです。
契約するにあたって、足りないものをいろいろリクエストしました。寝室のエアコン。冷蔵庫が小さすぎるからもう少し大きいものに。洗濯機の汚れがひどすぎるので交換してほしい。パソコンを置くテーブル。書棚。部屋の掃除等。
さていよいよ引っ越し。
3月3日に日系の引越し業者に依頼して、荷物を出しました。家電製品が在るので、船便のほうが日数はかかるけど、何の問題もなく運べるとのこと。マレーシアは電化製品とビデオテープにはすごく厳しいらしく、陸続きだから、トラックでも運ぶことはできるけど、税関のところでかなり厳しいチェックを受けるらしく、下手すると私たちが呼ばれることもあるらしい。
依頼した業者の日本人の方が手際よく、スムーズに手続きをしてくれました。事前にダンボール箱に、衣類と貴重品類は私が作業しましたが、他はすべて、当日、業者のローカルスタッフがやってくれました。みんな手早く作業をしてくれるので、私は何もすることがなく、ソファに座って現場監督。そしたら、埃のついた扇風機と一緒に、タオルケットを入れようとするので、「ちょっとまったぁ〜。それはいくらなんでも一緒にしちゃダメ。」と何とか難を逃れたけどけっこういいかげんな、詰め方をするのにビックリ。
そんなに物は多くないと思っていたけど、あのいわくつきのマウンテンバイクを含めダンボール箱は54個でした。
夫は翌日マレーシアに赴任しましたが、私は一週間後れで、マレーシアに赴任してきました。夫と一緒に赴任したところで、荷物が届かないので、私は日中なにをして過ごしたら良いのか検討もつかず。それだったら、シンガポールで借りていた部屋が15日まで期限があったのでシンガポールで過ごすこととなった。生活用品がなくても、なんとか生活できるので、シンガポールでの1週間の一人暮らしは、とてもありがった。
夫と私が合流して、3日間はホテル暮らしでした。そこのホテルはクアラルンプール(KL)からは程遠く、隣にショッピングセンターがあり、ホテルの裏にはコンドミニアムが建っていました。このショッピングセンターは建物は立派だけど、建物の3分の1程度のお店しか入っていないため、暗くてなんかとても怪しい。ホテルの前には、観光名所にもなっている「ブルーモスク」という、イスラム教の寺院がデェ〜とそびえたっていました。世界でも4番目に大きいモスクらしい。朝5時頃からと夕方7時頃から、モスクからコーラン(お経)が流れてくる。コーランを聞いたとたん、「マレーシアにとうとう来てしまった。」と、新生活への期待は一欠けらもなく、後悔するばかり。
夫が仕事に出かけてしまってから、私は本当になにもすることがなく、とにかく本を読んで過ごしました。4日目にホテルを出て、これから住むコンドミニアムの我が家に来ました。翌日には荷物が届くので、部屋をきれいにしインテリアを考えようと、気をとりなおし、入ってみると。なんと、思っていた以上に部屋は汚く、ほこりまみれ。おまけにオーナーの私物が多すぎる。一気にやる気は失せ、「しまったぁ!」と契約してしまったことをまたまた後悔。とにかく後悔の連続。
ダイニングテーブルの椅子は、何をこぼしたんだかすごく汚い。雑きんで拭いてみても、汚い。おまけにソファが布張りで、薄いピンク色がグレーになってしまっている。座るにも、気持ち悪くしばらくボーッと立ったまま動けなくなってしまった。さらにさらに、夕方になってだんだん暗くなってきたときに、部屋の明かりをつけたところ、青白い蛍光燈がモァ〜ンと付き、すごく薄暗い。
「ヒェ〜こんなところはもうイヤダァ」と逃げ出したくなったけど、電話も通じないし夫との連絡も取れず、壁に寄りかかって夫の帰りを待ったわけです。
その日はとにかく、泊まる気になれず、1泊分の着替えをもって、近くのホテルに、泊まりました。明日は荷物が届くし、今更キャンセルもできないし、夫は2週間後にフィリピンへの出張が決まっていて、もう絶体絶命の淵に立たされた心境。「決めたのは私自身だから、仕方ない」という諦めの気持ちの反面、このどうにもならないイライラを私一人で抱えきれず、眉間にしわをよせて、夫に当たり散らしました。夫は、大変な迷惑を被ったわけです。
とは言っても、翌日にはちゃんと荷物が届きました。オーナーの私物のカビの生えたクッションは捨てて、他に食器やら小物類、中には、子供のオマルまで置きっぱなし。それらを全部箱につめて、ひと部屋、すごくかび臭い部屋があるので、そこは開かずの間にして、全部そこにほうり込みました。3ベットルーム(日本風に言うと3LDK)の部屋は、いきなり、2ベットルームになったわけです。
部屋は大体片づいたものの、ソファが汚すぎて、ゆっくりくつろぐことができない。TVを見るときは、お尻と背中の部分に持参のクッションを
あててチョコンと座ってみなくてはいけない。くつろげる場所はベットだけ。その頃、パソコンも使えなかったし、電話は電話番号はシンガポールに居た時点で決まっていたのに、コンドミニアム内の工事がされておらず、住んでから1週間ほど、電話が使えなかったので、夫が会社に出勤
してから、誰とも話しもできず、TVを見るといっても、シンガポールよりつまらないし、ソファではゆっくりできないから、1日のほとんどをベットで、本を読みながら過ごしました。本当にあの時は、本を貸してくれた友達に感謝感謝でした。あの時ほど本の存在に助けられ、どんなに大切に
思ったことか。
さて、その汚れたソファをどうしようか考えました。布をかぶせるとか、洗濯に出すとか、でも、私と夫と出した結論は、「買うこと」でした。さっそく、ソファの専門店に行き、二人ともスゴーク気に入った皮張りのソファセットをド〜ンと買ってしまいました。結構なお値段でしたが、家でゆっくりくつろげることを考えれば、仕方がない。
そのソファが届くまでと、届いてからがまた大変でした。担当してくれたお店のスタッフが、私が書いた住所を見て、「ああ、サンウェイラグーンの近くのコンドミニアムだね。」と言ってくれたので、無事にとどくものと安心していたら、二日後の届日の朝電話がかかってきて、マレー語でなにやら話すから、間違い電話だとおもったら、「ソファ!ソファ!」と叫ぶように言うので、配達してくれる確認かと思い、「家で待ってるから」と言うと、相手はマレー語?でまたチンプンカンプンなことを言うから、「マレー語はわからない」と言うと、片言の英語で「後で英語の話せるスタッフから電話させる」とのこと。5分後ぐらいにまた電話がかかってきて「お宅の場所はどこですか?」と聞いてきたので、場所の説明をして、最後に「住所を知っているんでしょ?」と聞くと、「持ってるからわかった」といって電話が切れてしまった。
それから、しばらくしてまた電話。ベラベラとマレー語で話し最後に「Where!Where!」(どこどこ)と言うから、「だからぁ〜サンウェイラグンの近くだってば」と日本語で思わず言ってしまった。お互い意志の疎通もできず、果たしてソファは無事に届くのだろうかと不安でした。電話のやりとりから、2時間半後、やっとソファは届いたんです。でも、お店から我が家までは車で、15分足らずのところで、「サンウェイラグーン」と言ったら、誰でも知っている場所なのに、なんで2時間半もかかるのだろうか?でも、3人の男の人たちが汗を流しながら、運んでくれたので、「まっいっか」。
ショールームで見たときは、そんなに大きく感じなかったけど、割とひろい我が家のリビングルームに置いてみると、なんともまぁ大きいこと。3人掛けようとが1つと、2人掛けよう1つ、1人掛けよう1つの3点セット。はたして、日本に持ち帰ってもこのソファが入るような家に住めるのだろうか?とんでもない買い物をしてしまったような・・・・・。でも、座ってみたり、横になってみたりして、すごく快適なので、先のことは考えないことに決定。
マレーシアでの赴任期間は、1年半ということで、部屋の契約も1年半。だから、オーナーの私物も、「1年半なんだから置いておいてくれ」ということで、汚いソファも撤去してくれず、開かずの間にほうり込んでいます。洗濯機も新しくしてもらえなかったし、パソコンを置くテーブルも用意してもらえなかった。オーナーからの条件を話してくれたら、決めなかったのに・・・。
そんなわけで、後悔だらけで、嫌嫌マレーシアでの新生活をスタートさせてしまいました。我が家の中で気に入っているものといったら、唯一高額なソファだけ。夫は会社に近いので、場所的には気に入っているらしいけど、オーナーが気が変わって「出ていってほしい」と言ってくれるのを、願っている今日このごろです。
唯一インターネットを通して、同じコンドミニアムに住んでいた日本人のお友達ができたのですが、知り合って1ヶ月ほどで、日本に帰国になってしまったのです。Tさんご夫妻との出会いも、今後体験記として書いていきたいと思います。
今回は、私の愚痴ばかりの体験記を最後まで読んでくださって、ありがとうございます。次回も、まだまだ私の愚痴は続きますが、全部吐き出したあとには、マレーシアの横顔や、楽しかった出来事も書いてみたいと思います。