岩間郁夫さんの「アメリカ暮らし(31)卒業式」(98・6・15)

  ちょうど先週は次男の高校の卒業式があり、家内、それから大学の期末試験中から抜け出して家に帰ってきた長男を含めて3人で参加いたしました。2人の子供を合わせると計8年間世話になった高校ですから、何か終わった!って感じがして複雑でした。そんなことから、今日は卒業式について少し。

  アメリカの場合は高校が義務教育の最後であることから、高校の卒業式は大学以上に感慨が沸くと云います。家族にとっても高校卒業イコール大人として扱うケースが多く、就職、進学に関わらず、この年を境に親の家を出て、独立して暮らすというような習慣があります。無論、一人でアパート等で生活するには収入が足りませんから、ルームメイト同士で家賃を出し合って生活するというのが普通です。また日本では考えにくいことかもしれませんが、高校卒業によって親の責任を果たしたと云う考え方もあり、本人が大学等に行きたいならば「自分で稼いでから行きなさい」と云う親も珍しくありません。これは子供の学費が出せないのでは無く、まあ一つの考え方と云うことになります。

  高校の卒業式は大体において夕方6時ぐらいから始まります。これは家族が出来るだけ参加出来るようにすると云う配慮かと思います。制服の無い生活をしてきた生徒達ですが、この式だけは卒業生全員が帽子をかぶり、ガウンを着て参列します。この時ばかりは妙に皆妙に神妙です。いつもながら国旗、カリフォルニア州旗、サンノゼ市の旗と高校の旗が掲げられた他、今年は留学生の卒業生も含まれた為、彼らはドイツ、フランス、それに日本と自国の国旗を持って参加していました。国歌斉唱の後、式が始まる訳ですが、式そのものはいたって簡単、教育長の簡単な挨拶と卒業生、在校生の言葉の後、卒業生が順次名前が呼ばれて、壇上で一人一人卒業証書を教育長から受け取る訳ですが、日
本の習慣ほど、うやうやしくということはなく、教育長と握手をして、おめでとうと証書が渡されるだけです。それが終わると、校長が「クラス98卒業おめでとう!」と宣言、生徒は総立ちとなりクラッカを鳴らしたり、帽子を空高く飛ばしたり、友達同士と握手したり、抱き合ったり、記念写真をとったり、その内に家族もそこに参加して、同じようにおめでとう!と始まる訳です。

  まあ、あまり感傷的な気分になることも無くどちらかと云うと楽しい卒業式と云う感じでした。