岩間郁夫さんの「アメリカ暮らし(32)選挙」(98・11・5)

  新しい写真は冬のオレゴンの田舎の天気と風景に似ていますね。ここ、2年ほどオレゴンには用事が無いのですが、以前に仕事があった時には、この霧の為に飛行機が延着になったり、キャンセルされて困ったもんです。

  アメリカ国内は11月3日に中間選挙と云うことで、新聞もテレビのニュースも予測結果がどうのこうのと言う話題ばかりです。無論、私等のように永住権は持っていても、市民権を持たない人間は、、しっかり税金は納めていても選挙権はありませんから、関係ないと云えばそれまでなんですが、移民法が益々厳しくなったり、永住権保持者に対する年金や老人医療負担などの長い目で見て、過去の権利が改悪化される危惧もあり、成り行きは気になるところです。今度の選挙で、カリフォルニア州では連邦議会の上院議員が一名改選、州知事も、それから地元サンノゼでは市長選挙にもなっています。その他、議会とは別に住民投票の裁決を待つ案件も随分あるようです。とても全部を憶えきれませんので。

  ただ、こちらの選挙戦なんですが、名前入りの看板は支持者などの庭に立ててあったり、車の窓にステイッカーとして張ってあったりするんですが、いわゆる日本流の選挙カーによる連呼等の習慣はなく、もっぱら電話、個人演説会、候補者を集めた討論会等が選挙活動の中心になるんです。ただ最近はテレビコマーシャルの利用が激増しています。今、テレビのスイッチを入れるとローカル局の15秒、30秒のコマーシャルのほとんどが選挙候補者のものと住民提案に対してイエス、ノーに投票しようと云うものばかりです。

  こうなると、やはりルックスとか、ダンデイーさとか、若くて活動的なイメージ作りが、大切になるんでしょう。そんな訳で日本と比べると街頭では随分、静かな選挙戦なのですが、唯一、私が嫌いなのは投票日が近づくとテレビのコマーシャルや演説でも必ず相手の中傷にテーマが集中してしまうんです。内容はいつもゴシップ的で、政策や考え方を非難するのでは無く、個人的な問題を暴露して、相手にダメージを与える訳です。日本の選挙戦でも怪文書が回ったりと云うのは日常なのかもしれませんが、こちらの個人非難の露骨さには不快感を感じてしまいます。

  ちなみに、こちらの選挙ですが、その地域の住民であっても、いくら長く地元に住んでいても、税金を払っていても自動的に選挙券は届けられません。選挙の前に個人で事前に登録して、こんどの選挙には投票しますということを届ける必要があります。ですから投票率云々が記事の話題になることはありません。いったい有権者の何%ぐらいが実際投票しているのか?大きな疑問です。