岩間郁夫さんの「アメリカ暮らし(38)年末」(98・12・14)

 今日は12月13日の日曜日なんですが、先日の12日と合わせて、クリスマスショッピングのピークとなる週末で、どのデパートやショッピングセンターも朝8時からオープン、客を呼び起していました。アメリカの景気が全般に良いこと、アジアや南米の不況の影響はあるものの、短期的に米国経済が悪い方向に動くような要因は無いという自信から、この年末は高額商品が売れる等といわれています。

 子供の居る多くの住宅は野外をイルミネーションで飾り、FMラジオからもクリスマスソングが流れ、自宅や会社にもクリスマスカードが届くようになってきましたから、やはり年末だと云う実感が出てきます。ただ、この年末とは云ってもご用収めがある訳でも無く、職場の休暇数となると意外に少ないのです。幸いにも今年はクリスマスの25日が金曜日、祝日の元旦が金曜日であることから、アメリカ人にとっては珍しく長い休みが続くクリスマス、年末、年始となります。でも、このシーズンの休みに日本のような帰省の習慣はありませんから交通機関の混乱も、ほとんどありません。

 大抵の会社は24日は祝日ではありませんが、半ドンか若しくは代休となります。25日のクリスマスは家庭で過ごすものというのが家庭の習慣なので、家族揃って感謝祭同様、七面鳥料理のデイナーというのが定番となります。もちろんクリスマスギフトを交換して、皆の前で開けるというのも大きなイベントです。一つ面白いことは衣類等のサイズや好みが大きく関係するギフトには店の領収書を一緒に付けて置くというのも大切なことなんです。実は翌26日、これまたデパートやショッピングセンターが込み合う日のですが、この日にギフトの返品や交換に訪れる客が非常に多いんです。当然ながら返品や交換にはそこで買ったことを証明する領収書が必要となる訳です。また、アフタークリスマスショッピンと云って、クリスマス商戦の処分市が何処の店でもおこなわれるからです。

 さてクリスマスが終わると皆職場に戻る訳ですが、年末31日は通常どうり就業している会社も結構あります。さすがにビジネスとしては期待できないと思うのですが、別に特別な日でもないことから就業日となる訳です。一つの理由はアメリカ企業の場合、技術者等のプロフェショナルと呼ばれる人やマネージャーや幹部以外の社員は、基本的に時間給(航空機のステイワーデスでも時間給です)のシステムである為、祝日か休日以外の会社の休みには、個人の休暇を割り振らない限り、会社は給与を支払いません。そんな訳で休暇を自ら既に使い果たした人や、別の時期に休暇を取りたい人にとっては一斉休暇は迷惑な話なので就業日としているようです。
 
 唯一、31日のイベントは深夜の午前零時に向けたカウントダウンです。大きな町では花火もあがり、結構盛り上がります。また、この夜、友人だけで家に集まってカウントダウンまで、シャンペンを片手にお金のかからぬパーテイーと云う人も多いようです。ただ、このカウントダウンで毎年問題になるのは昔の習慣のなごりなのかもしれませんが、午前零時の瞬間になると、野外に出て、拳銃を空に向けてバンバンと打ちまくる人達が出現することです。上空に打った弾は必ず地上に落ちてくる訳で、車にあたったり、屋根に落ちたり毎年問題になっています。警察もやっきになって禁止させようとしていますが未だに無くなりません。

 さて我々日本人は?と云うと、既に前日、日本で終わったNHKの紅白歌合戦のビデオが米国時間の31日の同じような時間帯に外国語放送だけを流す地元テレビ局から放送されます。そんなことから何故か?例年、それを見ながらの年越しとなります。