日本は空梅雨が一転、大雨の被害が出ていると聞きますが?北カリフォルニアは安定した夏の青空と湿気の無い快適な陽気が続いています。昨日は学生時代の旧友が出張途中、サンフランシスコに立ち寄ったので、久々の再会でしたが、日本から来た彼の最初の言葉は”いい天気!気持ちが良い!”でした。
和輝君支援の目標金額まで、あと一歩ですね。長くアメリカで生活していても、健康上の問題で診療所に出かけるって云うのはなかなか億劫なことです。大抵のサラリーマンは企業が民間の健康保険に加入しているので金銭的には問題ないのですが、外国人にとっては言葉の壁があって、自分の症状を何処まで的確に表現してドクターに伝えることが出来るか?と言うことが悩みです。まず、英会話の勉強ではなかなか病名とか病気の症状を表現するような言葉を教えてくれることは少ないし、簡単な話、同じ痛い!でもズキズキ、チクチク、ガンガンではどう表現しようか?と云う具合です。
今日はアメリカの診療所のことを少し話してみます。
アメリカでは診断や治療を受ける為に病院(Hospital)に通うことはまずありません。病院は普通、手術や入院、精密検査、急患に対応していて、一般診療は行いません。ですから診療所に行くと云うことになります。日本ではこの診療所をClinicと呼んでいるようですが、こちらではそのまま簡単にDoctor's Officeと呼ぶことの方が多いようです。これは税金対策だと思いますが、大抵は個人の診療所も会社組織にしています。また、例外もありますが、診療所の多くは病院を中心に位置していて、診療所だけが混在するビルが沢山ならんで、それぞれの専門を明記した表札をあげています。サンノゼあたりの町ですと一つの病院の周りには50ー100箇所の診療所があり、これらのドクターはその病院のグループに所属していて、患者が入院や手術となった場合にこの病院を利用することになります。
基本的には何処の診療所も予約制になっていますが、最近は新しいビジネスとして予約不要。朝8時から夕方8時まで、いつでもおこしくださいなんて云う診療所もあります。日本のガイドブックにはアメリカの場合は各個人がホームドクターを持っていて、普段からそこで健康管理をしてもらう等と書いてありますが、人口流動の激しい都会では持病を持つ患者の方以外の方でホームドクターを決めている人は少なく、いざ頭が痛い!となると、電話帳をめくって診療所を探すという具合ですが、現在は加入する健康保険によって一般診療の診療所が指定されていて、そこにかからないと保険負担が減額されたり、場合によっては保険を負担しない等と云うこともあり、電話帳の代わりに保険会社から受け取っている保険会社のグループに所属するドクターのリストから条件に会う診療所を選らび、まず電話で予約を入れます。
アメリカらしいと思うのは、この保険会社の作成するリストにはドクターの名前と専門、所在地や電話の他に、ドクターが英語以外に会話出来る言語の種類が書かれています。日本語と書かれたケースは滅多にありませんが、スペイン語、中国語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、ヒンズー語等を話すドクターが非常に多いのに気がつきます。ざっと数えると半分以上のドクターは英語以外にどこかの外国の言語を話すことが
出来るようで、多民族国家であることを強く感じさせます。
予約時間に診療所に出かけ名前を名乗り、保険証を提示して必要書類に書き込みを行って順番を待つ訳ですが、普通、待合い室にいる患者は精々1人か2人。直ぐに順番が来ます。名前を呼ばれ、3−4つある診療用の小さな個室に案内されます。始め驚くのは、診察台と流しがあるぐらいで診療機器と云うような設備はほとんど無く、壁に人体図等を張っているぐらいで明るいけれど非常に殺風景な部屋です。
最初にアシスタント(未だにどういう資格の人か分からない。ただ看護婦さんではない)が診察室に来て、診療所に来た目的を聞き、お決まりのように体温、脈拍、血圧などを測定してカルテに書き込み、ドクターが直ぐに来ますと言って出ていってしまいます。5分ぐらい待つとドクターが現れ、診療所に来たのが始めてであれば、ドクターは自分の名前を名乗り、握手を求めてくる場合もあります。診療は個人の秘密に属するものですから、看護婦やアシスタントが診察室に同席することは無く、ドクターと患者の一対一となる訳です。ドクターは基本的にサービス業ですから、苦虫をかんだような態度で診察するドクターは商売になりません。ですから非常に愛想良く、患者の立場で話を聞こうとしますし、話上手で聴診器を充てている時以外は冗談や世間話を含めて最後まで話っぱなしと云うドクターに良く会います。
自分の経験から感じることはアメリカの医者は問診に非常に時間を掛けるのが特徴のようです。患者が説明した症状から推定して色々な質問をしてきます。この対応が外国人には、なかなか大変で特に医学用語が出てきた場合はほとんどバンザイ。ドクター!その単語が分からないので、もっとやさしい言葉で質問してください!なんてことをお願いします。病名が決まると、急を要する時以外、その場で薬を貰えることは無く、ドクターは処方箋をその場で書き込んで患者に手渡し、患者は最寄りの薬局に立ち寄って保険証を提出して処方箋の薬を購入することになっています。立ち寄る薬局は何処でも良く、処方箋があれば売ってもらえます。血液等の検査や特殊な診断が必要な場合は理由と共にラボと呼ばれる専門の検査事務所や病院に出向くように伝え、検査項目に印がついた用紙が手渡され、専門医の診断が必要な場合はドクター自身が電話を入れて、症状を説明して意見を聞いたり、紹介状を作成してくれたりします。一般的にはアメリカのドクターは自分の専門外の患者を診ることは控えているようです。最後は次回の予約を決めてサンキューと云うことになります。
そうそう、保険でカバーされない自己負担分はそこで支払い、領収書と診断項目と金額が書かれたフォームの紙を受け取ります。これは後日、保険会社と支払い額でもめたり、自己の記録ですから個人で大切に保管します。過去の経験では診療所で注射を打たれたことも無く、検査も治療も、その場ですることも無く、まさしくDoctor's Officeと云う感じで、特に内科系の診療所であればさほどの設備が必要でないと云う理由が分かります。時間としては、だいたい1人あたり25分ぐらい費やしているように思います。
ではまた!