岩間郁夫さんの「アメリカ暮らし(67)ギャンブル」(99・9・20)

 サンノゼは、すっかり秋の気候です。朝は夜間に広がった霧が残っていて、日が昇るに従って青空が出てきます。気温は暑くも寒くも無く、まだ半袖でも快適に過ごせます。無論、湿度はありませんから汗には縁がありません。日本なら運動会に持ってこいの時期かもしれません。ただ、まだ夏時間で時計は一時間進んだままなので、明け方が暗い感じで目覚めが悪いのが少し難点です。

 今日はギャンブルの話を少し。

 アメリカ人の身近なギャンブルは宝くじです。最近は州の財政を補う為に多くの州で宝くじを運営しています。カリフォルニアの場合は一口1ドルで、その場で結果が判るスピードくじのタイプのものと、キノと呼ばれるゲーム同様に自分の好きな番号を複数個(6つか7つだと思いましたが)選び出して登録カードを受け取り、決まった抽選日にその番号が選ばれる訳です。こちらは毎回テレビでも話題になります。選んだ全ての数字が当たった場合が特賞となる訳ですが、前回の抽選日に、この特賞が出なかった倍には、その特賞金額が累積される為、1年に何回かは特賞金額が20Mドル(20億円)とか50Mドル(50億円)になり、その時は大変なフィーバーとなります。

 また町によっては、やはり財政を補填する為に特定の店に対してポーカーやブラックジャック等のカードテーブルだけを認めている所があり、サンノゼ市内も2箇所だけ、そんな場所があります。それでも単にカードテーブルを置いてプレーをしているので無く、立派なレストランやバーも併設していますから、なかなか堂々たるものです。どこも24時間オープンが原則なんですが、外から見る限り、いつも駐車場は満車のようですから結構な人気です。

 さて、ギャンブルのスーパーマーケットとなると世界に知られるラスベガスです。この町のあるネバダ州は州全体が砂漠で、これといった産業も無く、その昔は原爆実験場として使っていたぐらいの土地で、人を呼び込むためにギャンブルを開放したと聞いていますが真偽はわかりません。

 カリフォルニア州から車でネバダ州境を超えた瞬間からギャンブル場であるカジノが並んでいると云う具合です。極端な場合は南レークタホと云う町は州境は街中の5メートル幅の道路で、その道路を渡ると一方はカジノが並んでいます。カジノはホテルのロビーにあたるフロアを占有している場合が多く、大きなホテルに着いても、チェックインカウンターは何処にあるのだろう?と迷うぐらい、カジノが広がっています。カジノ内には、おおよそ西洋のギャンブルであればストットルマシーン、ルーレット、クラップス、バカラ、カード等など。果ては私には遊び方も分からないようなギャンブルもあります。また、ここだけは愛煙家には天国のような場所で、カジノ内では禁煙なんて野暮な表示はありません。ラスベガスの特徴はカジノに客を呼び込む為、まずホテルの宿泊代が世間の相場と比べて非常に安いこと。レストランも贅沢を言わなければバイキングスタイルで3食共に非常に安く食べられること。それに大きなホテルでは何処もニューヨーク並に毎日一流のショーを開いていることで、単なるギャンブル場で無く、幅広い層の客の魅力を引こうと努力していることです。

 このカジノですが、未成年者には結構厳しい制限をつけています。子供はカジノ内を通過することは出来ますが、親がストットルマシーンをしている横で座っていたり、他人のゲームを立ち止まって見ていると、1分も経たない内に拳銃を持った警官のような警備員が来て、立ち退くよう警告を受けます。また未成年らしき人間がギャンブルで遊んでいる場合にも、年齢を証明する為、運転免許証などの身分証明の提示を求められます。

 ただ、ラスベガスにも今は色々な強敵が出てきています。東部にはニューヨークに近いアトランテイックシテイーと云う町がラスベガス同様のカジノで人気を得ていますし、ミシシッピー川流域の州では陸上ではカジノは認めないが川の上では良いという妙な法律を作り、始めの頃はリバーボートと呼ばれる船上でのカジノだけだったのが今はメガフロート同様、川に浮かぶ大きなフロートを浮かべて、その上にカジノとホテルを乗せてしまい陸上と橋で繋いだ浮かぶ巨大なカジノが数多く建設されています。

 またアメリカインデイアンの人達の失業対策方法として各地のインデイアン居留地にカジノ建設を認める州が増えていて、ラスベガスにとっては油断できない状況です。

 アメリカ人が特にギャンブル好きかどうか?私にも分かりませんが、何かの本によるとラスベガス滞在者が一晩でギャンブルの為に使うお金は平均で一人50ドルぐらいだそうですから、まあ健全なほうではないでしょうか?

岩間@サンノゼ