人と動物とのふれあい運動(C.A.P.P)

横手市の村岡さんらが動物と共にボランティア活動

老人ホームや病院、養護学校などの訪問で慰労(10月4日・水)

 ワンちゃんを抱きしめて喜ぶお年寄り横手市の横手動物総合病院の院長・村岡登さん(46)は日本動物病院福祉協会の「人と動物とのふれあい運動(コンパニオン・アニマル・パートナーシップ・プログラム=C.A.A.P)」秋田チームのリーダーとして老人ホームや児童福祉施設、精神障害者施設、病院などを訪問し「人と動物との絆(ヒューマン・アニマル・ボンド=HAB)」を大切にする運動を進めている。4日午後には大森町にある横手・平鹿広域市町村圏組合が運営している特別養護老人ホーム「白寿園」のなべっこ遠足に村岡さんを含め8人のボランティア会員が犬とネコを連れて、お年寄りに動物との触れ合いを楽しんでもらった。遠足に参加した30人ほどのおじいちゃん、おばあちゃんたちはゴールデンリトリバーやポメラニアン、シーズー犬などと触れ合ったり抱き上げて「かわいい。かわいい」と心底喜んだ。犬やネコがこんなにもお年寄りの心を和ませるのかと、動物の持っている偉大な力に感動するばかりの取材となった。

 村岡さんたちボランティアグループは1996年からこうした運動を展開している。これまでに「白寿園」のほか県南を中心に老人ホームや病院、養護学校など多くの施設を月3-4回にわたって交互に訪問、多数の人たちに喜びと希望、生き甲斐を与えてきた。

 この日の白寿園のなべっこ遠足には犬10頭とネコ1匹が顔を出した。ネコはヒマラヤンのオスで10歳。日本のHAB運動の認可を得た第1号。人と触れ合い、慰めるという大切な役目を果たさなければならないだけに決して人間を威嚇したり、怒ったり、爪を出してはいけないという厳しいしつけで育てられた。ヒマラヤンはおじいちゃん、おばあちゃんたちの間を交互に回りながらしっぽを振って、いじらしくなるほど愛想を振りまいていた。そのネコの背を手でなでるお年寄りたちは何もかも忘れたかのような幸福な笑顔。

 一方、車いすに乗ったまま小犬を抱き上げたお年寄りも「かわいい。かわいい」と目を細め、子どものような笑顔だった。ワンちゃんもネコも決して吠えたり威嚇したりはしない。ただ黙っておじいちゃん、おばあちゃんたちの手に触れられるのを我慢する。HAB活動をしている村岡さんは「動物たちのしぐさや存在が、お年寄りを慰め希望を与え、協調心や生き甲斐を生み出し、心を和ませ、血圧を安定させます」と話せば、白寿園施設長の赤川進さんも「村岡さんたちが連れてくる動物の効果は考えられないくらいの力を持ってます。ふさぎ込んでいた方が犬やネコに触れただけでとても柔和な笑顔で施設に入居している人たちと会話するようになったりでびっくりするほどです」と喜び、「みんな動物が来てくれる日を楽しみにしているんです」と話した。

 HAB運動に参加できる犬やネコは無駄吠えしたり、他の動物と友だちになれなかったり、もちろん他人の手に触れられるだけで不機嫌になったりするようでは参加できない。和やかなムードで、しかも機嫌よく人と接することができるようしっかりとした訓練が必要だと言う。だが、飼い主以外の人と長く接するのも動物にとってはストレスがたまるだけに、訪問時間はせいぜい30分程度だと言う。それでも犬やネコに触れたり、抱くことができたお年寄りはその30分がとても至福な時間のようだ。村岡さんたちが動物を集めて、帰ろうとすると本当にいい笑顔で「また来てけれな」と見送った。大森町の公園で見たお年寄りと動物たちの「ふれあい運動」。とても感動的なシーンがいっぱいだった。

 村岡さんは「訪問活動では私たちも楽しませてもらってます。今日、参加された方たちは横手市内の方とわざわざ東由利町から来てくれた8人です。人と動物とのふれあい運動秋田チームの会員はまだ20人。もっと会員が増えてくれたなら訪問回数も訪問カ所も増やせるのですが」とC.A.P.P活動に理解を求めた。C.A.P.Pのホームページは下記へ。
 
http://www.rnac.ne.jp/~yahp/