麻野陶工房開業へ

大曲市の伊藤洋子さん

県の支援を受け、陶芸教室も開催(2月14日・金)

 完成した作品と麻野さん大曲市船場町1の9の52、伊藤洋子さん(47)は県の開業・開店起業化支援事業の支援を受けて3月1日から、作家名・伊藤麻野で「麻野陶工房」を開業する。伊藤さんは28歳の時から19年間、南外村の楢岡焼で修行に励み、その経験を活かしたいと窯を開くことにした。県から支援を受けた250万円を資金に550万円かけて自宅を工房兼陶芸教室に改造、ロクロや窯を用意した。「大曲には名産がないので、いずれは自分の作品が大曲名産になるよう頑張りたい」と伊藤さんは張り切る。

 伊藤さんは昨年11月に楢岡焼を退職。いずれ窯を持ちたいとは思っていたが、事業資金が足りなかった。そうした折り、県が開業・開店起業化支援事業の追加募集していることを知った。事業計画など綿密な資料を整え、何とか採択されるのを祈って応募。1次、2次審査で南外村の楢岡焼、それに角館町の白岩焼もある中、採算性は取れるのかと厳しく問われたが、伊藤さんの「陶芸とその教室で頑張ってみたい」との熱意、それに芸術分野での応募は初めてとあって採択された。

 伊藤さんは楢岡焼とも白岩焼とも違った自分らしい器づくりを目指したいと釉薬(うわぐすり)には乳白の釉(ゆ)と織部釉の緑を使い、使い勝手の良さと美しさを追及したいと話す。土は滋賀県の信楽焼に使われている荒目の赤土を用意した。3月1日オープンに合わせて午前3時、4時ごろまで毎日、作品づくりにいそしんでいる。そして10日夜に窯入れし、12日に初窯から作品を出した。オープン時に来てくれるお客さんへの粗品として湯飲み茶わんを中心にとりあえず300個焼いた。1日までは2000個作りたいと伊藤さん。

 作家名を「麻野」としたのは伊藤さんの娘3人共、「麻」という漢字を使ったこともあり、「自分の手で焼きだされる陶器もすべて自分の子どもとして旅立たせたい」との思いを込めた。

 工房は66平方メートルほどの大きさで、黒く塗った木材を作品棚に民芸風の部屋とした。開業までは「工房の棚をいっぱいに麻野焼で飾りたい」と伊藤さん。作るのは湯飲みからコーヒーカップ、菓子皿、鉢など生活の道具だが、「民芸調の柔らかさで、土の感触から得られる心が豊かになるような作品にしたい」と伊藤さん。西山の土も陶器に適していることから、その土も使って登り窯を西山に作り、大曲の名産としたいと夢を広げる。

 開業と同時に陶芸教室も開催する。午前コースは毎週月曜日と水曜日で午前10時から正午まで。午後コースは毎週火曜日と木曜日で午後2時から午後4時まで。夜のコースは毎週金曜日とし午後6時から午後8時まで。入会金は3000円、材料費(粘土1キログラム)1000円。手びねりコースは月4回で3000円、ロクロコースは5000円。工房の営業時間は午前8時半から午後5時まで。電話での問い合わせは0187─63─1218。

 E─mailは下記へ。

 itouke@mve.biglobe.ne.jp