「始まりの森の物語」を公演
コンピューターの映像と生の舞台を一体化(12月23日・土)
田沢湖町に本拠を置き、来年で創立50周年を迎える劇団「わらび座」では、その50周年と21世紀の幕開けにふさわしい新感覚のミニシアターを正月の3日間、「たざわこ芸術村」小劇場で披露することになった。コンピューターグラフィック(CG)を使ったフシギ感覚の芝居「始まりの森の物語」で、CGと生の舞台が融合する初めての試みとして注目されそうだ。
芸術村にはコンピューターを駆使して新しい発想のアニメの開発や民族芸能のデジタルデーター化に取り組んでいる「デジタル・アート・ファクトリー」部門がある。通産省の支援を受けて映画「タイタニック」の製作にも使われたコンピューターの一種であるモーションキャプチャーを導入し、2年前には「民族芸能の3次元デジタル舞踊符に関するCD?ROM」を製作。様々な踊りをデジタルデーター化することに成功し、そのハイテクは国際的な注目を浴びている。
21世紀の幕開けに当たって、その「デジタル・アート・ファクトリー」の持つ技術と「わらび座」ならではの舞台とを融合させた新しい舞台演出を試みてみようとの発想から企画された。芝居は妻を亡くし、森の妖精リックだけが話し相手の老人を主人公に、東京から家出し、老人のもとにやってきた孫の萌(もえ)ちゃんとの物語。「帰らずの森」と言う名のある冬の森の奥にあるブナの大木を目指して二人は大晦日の朝、森を目指して雪の道を歩く。そして思いがけない光景を目にする・・・。
見どころはプロジュクターを使って、コンピューターで作成した画像をスクリーンに投影しながら舞台が進行するという点。「わらび座周辺の自然の美しい風景やモーションキャプチャーで作成した踊りの群舞が心温まるストーリーを彩り、新世紀にふさわしいあったかい涙を流して下さい」と新企画の意図に力を込める。
舞台に出演する役者は4人だが、人の動きをコンピューターに取り込んで、それを分析し、CG技術を使ってアニメーション化させ、役者はスクリーンに映し出される映像を相手に演技も強いられる。アニメとは言え、その動きは人間そのもの。モデルとなった踊り手は一人だが、スクリーンの中では5人から6人の踊りの群舞も表現されると言う。鬼剣舞を中心とした踊り。「帰らずの森」で二人が出会うのは「それは神かもしれない」とデジタル・アート・ファクトリーではいまコンピューターを駆使して新しい映像表現に取り組んでいる。
元旦から3日までの公演。入場料は一般1800円、前売り・予約は1500円。小中学生は1300円、前売り・予約は1000円。開演は午前11時と午後7時半。120人まで。問い合わせは予約センター(0187-44-3939)、わらび劇場は0187-44-3915へ。同時にわらび劇場では午後から角館町を舞台にしたミュージカル「鬼ンこおばこ」の新春公演もしている。