会社経営で千畑町の草薙さん
10年掛けて最後は大型2種を取得(1月20日・木)
人生いろいろ、男だっていろいろ、女だってい〜ろいろという歌があるが、人間10人10色とか。前置きが長くなったが人間ありとあらゆるモノに挑戦し、それをなし遂げる人がいるから面白い。今回は運転免許証の種類を全部埋め尽くし、ありとあらゆる乗り物を全部運転出来るという免許証の持ち主を紹介しよう。免許の種類は12種類あるがこの人は10年懸かりでそれを埋めてしまった。さすがにお巡りさんも「それは珍しい」と驚く。
千畑町中野字内城19、会社経営・草薙淳さん(31)がその人。草薙さんは同町畑屋で有限会社「鞠子精密」を経営している。免許を取得したのは18歳。普通と原付バイクだった。だが、それこそ若気の至りだったろう。20歳で違反を犯して免許取り消し処分を受けてしまった。それが切っ掛けだった。「よしっ。頭に来た。今度免許を取るとしたら、どんな乗り物でも運転できるようにしよう」。草薙さんは堅く自分に誓った。免許証の種類を全部埋めるためには最初から普通車の運転免許証を取ってしまうとそれは出来ない。普通車の免許証を取ってしまうと原付の運転資格も得てしまうため免許の種類の「原付」部分は埋まらないからだ。
そこで草薙さんはまずトラクターなどを運転できる「小型特殊」の資格を取得、次に「原付」、そして「普通車」と順番を踏んだ。こうしてタイヤローダーなど除雪車も運転可能な「大型特殊」さらに「けん引」を埋め、400ccまでのオートバイを運転できる「普通自動2輪」に挑戦。そして今度は「大型車」「大型特殊」とグレードを上げ、タクシードライバーの資格を得る「普通2種」、加えて大型トラックで大型車をけん引できる「けん引2種」も取得。おまけに400cc以上の大型のオートバイを運転できる「大型自動2輪」と11種類を埋めた。そして昨年11月30日、最後となっていたバスの運転免許証である「大型2種」を3度目の挑戦でやっと取得。免許の種類12項目を全部埋めてしまった。
「もう最後は意地でしたよ」と草薙さんは自慢の免許証を手にほくそ笑む。この10年間で交通違反で検挙されたのはシートベルト無着用で1回と一方通行違反で1回。その時点で免許証の提示を受けた時、免許の種類11項目が埋まっていたから「ホーッ。良くまあここまで取ったこと」とお巡りさんも驚いたと言う。その後は運転にも気をつけ、今の違反点数はゼロ。
ともかく免許の種類全部を埋めて念願を果たした時、草薙さんが嬉しさに叫んだのは「ザマァ見れ!」。同時に「あとは取るものがないなー」という一抹の寂しさだったとか。しかし、免許の種類を全部埋めたという事はやはり何といっても草薙さんが10年掛けて打ち立てた“金字塔”と言っていいだろう。
「これからの目標は絶対に違反はしないと言うことです。まあ。免許の種類を全部埋めたいと思ったのもそれが狙いでもあったから。最後の大型2種を取った時にこの免許証に『違反』と言う傷はもう付けたくないと思いました」と胸を張った。道路を走る乗り物ならありとあらゆるモノを運転できる草薙さんだが実際に運転しているのは普通乗用車だけ。腕が鈍らないようたまには大型車やドーザーなど特殊な車を運転する程度。
14人の従業員を持つ草薙さんはまだ独身。会社は草薙さんが25歳の時に50歳で亡くなった父親の遺志を次いで引き継いだ。「今度取るとしたら何にします」と聞いたら「嫁さん」とは言わず机の下に張った技能取得表に目をやりながら「うーん。ガス溶接資格とか危険物取り扱いとか建設機械など技能免許にでも挑戦するか」。心に秘めたものはあるかもしれないが「お嫁さんを取ろう」という素振りはチラッとも見せなかった?。