山の手ホテルに新しいホール

クリスタルガラス施工でメルヘンさ強調

「フォレスト(森)」と言う名のセレモニーホール(11月6日・月)

 オープンしたクリスタルサーカス「フォレスト」「チャペル」のある「ホテル」、総合宴会場として若い人たちに人気のある大曲市大曲西根字仁応治の「山の手ホテル」に新しいセレモニアルホール「クリスタルサーカス『フォレスト』」がオープン、4日夕、現地で竣工式が行われた。「フォレスト」は森と言う意味。雑木林を中心とした手つかずの自然に囲まれた「山の手ホテル」の特色を活かした施設で、ホール3方の壁面すべてがクリスタルガラス製。森の中での結婚式を味わえると言った“童話”のような感覚が楽しめる全く新しいタイプのセレモニーホールだ。ライティングデザイナーの海藤春樹氏、東京芸術大学教授の日比野克彦氏、ヤマハ株式会社サウンドラボプロデューサーの井出祐昭氏の3人の世界的なアーティストが集い、光と音と視覚に凝った建物とした。

 森の中にポツンとたたずむガラス張りの瀟洒(しょうしゃ)な建物。それはギリシャ神殿を想わせ、イソップ物語やグリム童話に登場しそうなメルヘンさも感じさせる。株式会社グランドパレス「川端」の齋藤誠助社長は「フォレスト」の建設コンセプトを「21世紀のブライダル志向を展望し、若い世代のニーズを具現化したいと思った」と語り、「残された豊かな自然を将来まで伝えたい。それは私たちに課せられた使命であり、そのためには多くの人が住み続けることが必要だ。最近は結婚をしないという人が増え、これが人口を減らし、少子化の進展にもつながっている。結婚式の煩わしさで結婚が促進しないとすれば私たちの怠慢であり、多くの若い人たちに個性的な挙式の場を与えたかった」と話す。

 チャペルの奥にある杉林を中心とした雑木林約1397平方メートルを造成し、鉄筋コンクリート平屋建て約270平方メートルのホールとした。長野オリンピックでも採用された5人掛けの「いす暖房」がセットされ、100人から120人の収容力を持つ。正面には日比野氏が「森と家族」をテーマに描いたガラスアートが飾られ、クリスタルガラスの壁面からは流れ落ちる滝の眺めも楽しめる。ホール全体がその滝の水で囲まれ、「若いカップルの成長を願う“登竜門”としての願いも込めた」と言う。森の中での結婚式。そんな屋外感覚での挙式が楽しめる施設だ。

 ライテングをデザインした海藤氏はこれまで数々の照明賞やインテリアデザイン賞を受賞。日本で最もクリエイティブなライテングデザイナーとして、また空間デザインの総合ディレクターとして知られ、ステージ照明から建築デザイン、都市計画を手がけ、山の手ホテルの照明設計も担当した。今回も「フォレスト」に照明の美と個性を与え、ガラスに映るライトの映像はまるで横手の小正月行事、メルヘンな「かまくら」が浮き上がったような感じさえ受ける。日比野氏は時計など商品デザイン、舞台美術などで活躍。フォレストにガラスアートの世界をスポットさせた。そして井出氏はサウンドラボプロジェクトプロデューサーとしてフォレストの音響を担当した。

 竣工式齋藤社長は「牧師による教会式結婚、人前式結婚など若い人たちの希望を重視したフリーウエディングを展開したい。そして結婚式だけでなくミニコンサートや講演会など様々なセレモニーホールとして提供したい」と話す。自然と融合した施設。周囲には春から秋まで樹木の花が楽しめる「花暦(はなごよみ)」となるよう多くの木も植栽した。11日と12日、そして18日、19日、23日、25日、26日に「フォレスト」の内覧会を開く。一見の価値あるセレモニアルホールだ。
 
フォレストの内部 個性的なライテング