大曲市の住宅街にカモシカ

民家の庭から庭へとピョンピョン

「交通事故が心配」と付近住民の声に市からも職員派遣(10月11日・水)

 木の陰から様子をうかがるカモシカ大曲市福田町の住宅街で11日朝、カモシカが発見され付近住民が心配している。場所が交通量の多い国道13号大曲バイパスの近くだけに交通事故に遭わないかと民家の庭から庭へと人の目を逃れては渡り歩くカモシカの姿を見てはオロオロ。連絡を受けた市役所環境課と教育委員会の職員3人が現場に走ったが、カモシカは時にはにらめっこしたり、畑から畑へと渡り歩き警戒心を募らせる。

 天然記念物だけに追ったり捕獲することもできずただ見守るしかないが、付近住民は興奮して人に危害を与えたりはしないかとやっかいな珍客に戸惑いも。ねずみ色をしたカモシカの大きさは中型の犬ぐらい。「まだ子どものよう」だと市教育委員会の職員。

 市に連絡してきた加藤喜助さん(73)は「今朝、家の畑の中を歩いているのを見つけた。ツノがあるのでもしものことがあってはと思い連絡した」とカモシカを見守る。10数メートル近づくとカモシカは警戒しながらも、ピョンピョンと足どりも軽く民家の庭から庭へと駆ける。

 教育委員会の職員は「カモシカは市内の西山や西仙北町との境界にある松倉周辺の山では良く見かけるが、いったいどのような道のりを選んでこのような住宅街にまで足を延ばしたものか」と不思議がる。一時、国道の方へと出ようとしたため3人はカモシカを追って、民家の中の木立のある庭へと誘い込んだ。そして加藤さんには「黙っている限り人に危害を加える心配はないので、このまま見守って夜になって出て行ってもらうのを願うしかないかもしれません」と周辺住民に静観するようお願いしていた。県自然保護課自然環境班に電話で問い合わせたら「市の判断が一番、懸命です。もしもケガをしたとなったら鳥獣保護センターで保護することになりますが、しばらく様子を見て山に帰ってもらうのが一番でしょう」と話す。
足どりも軽く