教育委員会「深沢文庫」の図書購入費48万円を着服(9月14日・木)
大曲署は14日、千畑町土崎字上野乙在住で千畑町役場職員だった武藤務容疑者(50)を詐欺の疑いで地検大曲支部に書類送致した。
調べによると武藤容疑者は千畑町教育委員会主査兼学校教育係長として同教委が運用している「深沢文庫」の図書購入費など基金の金銭取り扱い業務に従事していたが、同文庫の管理者である教育委員会教育長から同文庫の郵便貯金払戻手続きを依頼されたように装って現金をだまし取ろうと企て、1998年3月5日から99年4月7日までの間、前後5回にわたって仙北郡内の郵便局4カ所で、郵便局の係員に対して正当な手続きに基づいた払戻請求であるように装い現金計48万円をだまし取った。
基金の着服は、今年3月下旬に行われた他の職員による年度末の事務整理の際、同基金の郵便貯金通帳が見当たらないことから、出納担当をしていた武藤容疑者を追及したところ、犯行が発覚した。町役場ではこれを受けて5月11日付で武藤容疑者を懲戒免職処分にしている。被害金額は全額弁償している。
大曲署では4月26日に町役場からの届け出を受けて捜査を開始、これまで関係者から事情聴衆すると共に裏付け捜査と被疑者の取り調べを終え、書類送致となった。武藤容疑者は現在、埼玉県浦和市で会社員として働いている。
「深沢文庫」は、町出身の郷土史研究家・深澤多一(1934年没)に関する書籍などを収集することを目的に84年2月に設立。深澤の顕彰碑を建てようと町内外の有志から寄せられた寄付の余剰金が原資に充てられている。これまで深澤多一の著書「秋田叢書」「菅江真澄集」のほか、町や近隣市町村が発行した郷土史などの収集に基金を活用し、書籍は町郷土資料館などに保存されている。