出羽鶴古代米仕込「払田の柵」

ふるさと食品コンクールで農林水産大臣賞

透明感のあるピンク色の酒、ワインのような味わいが人気(4月25日・水)

 農水大臣賞に輝いた「払田の柵」仙北町の秋田清酒株式会社が製造している出羽鶴古代米仕込「払田の柵」が農林水産省と財団法人・食品産業センター共催の平成12年度「ふるさと食品中央コンクール国産農林産品利用部門」で最優秀賞の農林水産大臣賞に輝き、25日同町のふれあい文化センターで受賞祝賀会が挙行された。純米酒「払田の柵」は国指定史跡「払田の柵」の一角で栽培している古代の米のルーツと言われるやや赤っぽく、紫黒米とも言われる「朝紫」を原料に仕込んだ酒。醸造された酒も透明感のあるピンク色をしており、さわやかな香りとワインのような柔らかい口当たりで、女性に人気のある酒だ。受賞祝賀会には100人ほどの町民や関係者が詰めかけ、「大臣表彰を機に史跡の里としてより活性化を図りたい」と喜び合った。

 古代米仕込「払田の柵」は大曲市にある東北農業試験場(現・東北農業研究センター大曲キャンパス)に古代米の「朝霞」があると知ったJA秋田おばこ仙北支所が種子を譲り受け、史跡の町らしいイメージにつながるのではないかと栽培を提案。白米に比べビタミン類や鉄、カルシウムなどを多く含み、栄養価も高いこと、それに史跡の里らしい特産品にもなると、町と支所からの呼びかけを受けた農家の人たちが「古代米研究会(安倍光夫会長)」を結成して96年から紫黒米を中心に赤米などを10アールの田んぼで栽培し始めた。

 そして収穫されたその米を使って史跡の里らしいオリジナルの酒を造れないかと町が秋田清酒株式会社に相談。色の付いた米で酒を造った経験のない同社では戸惑ったが、古代米を使っての酒が誕生すれば「史跡の里」のイメージにもピッタリと県食品研究所の協力をもらって、南外村の同社の酒蔵「出羽鶴」で1年かけて研究を重ねた。

 米そのものが餅(もち)米のため粘りっけがあり、精米や蒸し方などで扱いにくかったが、新しい酒造りへの挑戦意欲も沸いて、ていねいな仕込作業を繰り返した。その結果、古代米「朝紫」に含まれるアントシニアンと言う色素で赤っぽいワインのような酒が誕生したが、口当たりの柔らかさからはこれまでの日本酒にはない味わいとなった。酒は町の特産品として町内の酒屋さんだけで販売する限定酒としたが、人気は上々で720ミリリットルのびん詰めの酒4500本は毎年完売するほど。

 発売に向けてびん詰め作業が始まったそして昨年秋に「優良ふるさと食品コンクール」への出品の勧めがあって、応募した結果、最優秀賞の農林水産大臣賞の受賞となった。受賞祝賀会で伊藤辰郎社長は「まさかこのような大きな賞を頂けるとは思ってもいなかった。これも仙北町をはじめとするみなさんの協力のおかげ。町の特産品として末永くご愛飲いただきたい」とお礼を述べた。小西省吾町長は「古代米を使っての酒造りをお願いしたところ、快くご承諾を頂いた。そして今度の大きな賞。古代米仕込『払田の柵』は町の活性化、そして史跡の里として内外に広く知ってもらうために大いに役立っており、出羽鶴さんに感謝を申したい」とお礼を述べていた。

 古代米仕込「払田の柵」は今年も3月下旬から仕込作業に入り、23日からびん詰めされた。そして明日26日から同町内10店舗と町の温泉「柵の湯」で販売される。720ミリリットル入りで1300円。古代のロマン漂う優雅な味と風味が楽しめる。

 農水大臣賞を受けての祝賀会販売先は下記の通り。

 ▽柳田知優酒店(69−3005)▽竹村ノブエ酒店(69−2131)▽小松増男酒店(69−2011)▽根本義雄酒店(69−3086)▽茂木虎雄酒店(69−2877)▽佐々木英勝酒店(69−2211)▽須田民治酒店(62−4059)▽高橋啓子酒店(62−4032)▽須田章酒店(62−1614)▽後藤修酒店(62−4037)