大曲仙北広域市と北浦広域市も
大曲仙北一つなら人件費の節減額は54億円(12月12日・水)
県は11日、県内69市町村を広域単位に9市とする合併パターンの例示を県議会総務委員会に示すと同時に県内すべての市町村と広域市町村圏組合に合併パターンの内容や広域市ごとの現状・合併効果・留意事項、合併支援プランの関係資料を送付した。パターンを示した県市町村合併推進本部は「地方分権の進展に伴い様々な権限の移譲で、住民に身近な行政体として自立した行財政運営を行う必要がある。しかし、権限の受け皿となる市町村の行財政基盤は極めて脆弱(ぜいじゃく)であり、権限が移譲されても十分な行政能力の拡充や財源が伴わず、機能を発揮できない恐れがある」と市町村合併の必要性を訴えている。
その上で大曲市仙北郡14市町村を一つとする「大曲仙北広域市」を基本パターンに、角館町、田沢湖町、中仙町、西木村の4町村が合併する「北浦広域市」の二つのパターンを示した。いずれも合併方法は対等合併としている。
大曲仙北広域市とした場合、行政面積は2128平方キロメートルと県内最大となる。人口は15万6098人(2000年10月1日現在)。
合併による効果として▽組織体制の整備により、大幅な経費節減が望めることから、住民サービスの維持向上が望める▽専門職の配置で滞納処分などの推進が図られ、固定資産評価などの統一が図られるとしている。
合併による最も大きなメリットは議員、職員の削減による節減効果だが、現状では1市13町村での議員数は254人。これに対する議員人件費は1999年度決算ベースで11億3658万円。これが合併後の議員上限は34人となり、その人件費は1億5214万円となり、9億8440万円の節減となる。
一方、一般行政職員数は現状で1550人、人件費は88億4561万円。これが類似した規模の自治体なら858人と692人の減員が可能で、その人件費は48億9647万3000円となり、39億4913万7000円の節減が可能だ。また首長など特別職の給与も99年決算で6億2671万3000円だったのが、類似規模の自治体なら7830万9000円となり、節減額は5億4840万4000円となる。トータルの節減額は54億8198万円としている。
さらに一般歳出の中の総務費、衛生費、消防費、教育費でも例示している。総務費は99年度決算で148億9372万1000円だったが、類似団体なら68億2677万7000円となり、80億6694万4000円の節減と示された。また衛生費も67億6696万1000円が、51億8676万6000円となり、15億8019万5000円の節減としている。消防費も25億5834万8000円が、23億6245万2000円となり、1億9589万6000円の節減となる。教育費は92億7379万9000円が、83億9259万1000円となり、8億8120万8000円の節減としている。トータルの節減額は107億2424万円としている。
これら節減額を各自治体の借金である公債費に充てた場合、99年度の地方債残高が886億円であり、現状の借入金は概ね8年で全額返済できると見ている。
一方、北浦地域4町村を除いた1市9町村となった場合は、議員、職員などの節減総額は37億3518万円、総務費、衛生費、消防費、教育費の節減総額は71億1183万円となる。10市町村合わせた99年度の地方債残高は約626億円で、節減額をその公債費に充てた場合、概ね9年で全額返済できるとしている。