大曲新人音楽祭

グランプリ該当者なしで幕(1月8日・月)

 新人音楽祭はグランプリの受賞者なしで終わった大曲市主催の「第13回新人音楽祭コンクール」は8日午後1時から市民会館で前日の予選を通過した15人によって「優秀者演奏会(本選)」が行われ、午後5時過ぎから閉会式と表彰式が行われたが、グランプリ(賞金30万円)の該当者はなしと言う異例の結果に終わった。13回大会を通じてグランプリの受賞者が出なかったのは初めて。

 全国から62組のエントリーがあった。優秀者演奏会ではピアノ部門に7人、弦・管・打楽器に5人、声楽に3人が出場した。会場には300人ほどの音楽ファンが駆けつけ、予選をくぐり抜けた人たちの演奏に聞き入って音楽の世界にとけ込んでいた。

 審査結果が発表される前には昨年のグランプリ受賞者の黒木香保里さんが石川啄木作詩の「初恋」や北原白秋の「曼珠沙華」、そして歌劇「カルメン」から“ハバネラ”、“セギディーリャ”を披露。聴衆に感動を与えた。

 審査は声楽家の中澤桂さん、ピアニストの弘中孝さんら6人によって行われた。弘中さんは講評の中で「世界的に活躍しているバイオリニストの方にコンクールでの成績を決める基準は何に置いているのかと聞いたことがあるが、それは演奏者にエネルギーがあるかどうかだとのお話だった。肉体的なエネルギー、弾きたいと言う思いが強くこみ上げて来るかだという。審査結果を決めまでに随分、迷った」と演奏の心構えと審査結果を出すまでの悩みを語った。聴衆からは「だれがグランプリに輝くかとそれだけを楽しみに最後まで残っていたのに」と残念がる声もあった。審査結果は次の通り。

 ◇優秀賞(賞金10万円)=前田勝則(ピアノ・東京都、大学生)、依田泰幸(トランペット・東京都、フリーランサー)、布谷史人(マリンバ・大館市出身・山形大)

 ◇奨励賞(賞金5万円)=中井知子(ピアノ・東京都、大学生)、新井啓泰(ピアノ・東京都、大学生)、竹ケ原順子(声楽・東京都、ピアノ・声楽教師)