六郷町の学友館で「篆刻刻字展」
木と石から文字のメッセージが聞こえてきます(1月10日・水)
「聞こえてきます。木と石からのメッセージ」。六郷町の学友館で榊田仙木さん(大曲市通町)の「篆刻刻字展」が開かれている。榊田さんは印章業で、篆刻はそのはんこを作る方法と同じように石に鏡文字、いわゆる鏡に映った文字のように左右が逆の文字を刻んで、それを紙に印鑑を押すように写して完成させた作品。刻字は木を使って文字を打ち込んだもの。どちらも独特の文字の世界だ。
榊田さんは印章業を始めた1947年から篆刻を始め、73年から刻字に取り組み、78年から作品を発表するようになった。これまで県展、河北展、書道芸術院展、日本刻字展、毎日書道展に毎年、出品、入選、入賞を繰り返している。そして99年7月には全国の刻字部門で最高賞と言われる毎日書道展で毎日賞を受賞している。現在、印章技能検定試験審査員、東京書道芸術院審査会員、東京毎日書道展会員、日本刻字展審査会員としても活躍している。
今回は篆刻は「村情山趣」「延年寿」「孤雲独去閑」=弧雲独り去って閑(しず)かなり=、「独生観心」=独り坐して心を観る=、「禍中有福」=禍中に福有り=など17点を展示。刻字では「逐鹿不見山」=鹿を逐(お)うものは山を見ず=、「知道不惑」=道を知るものは惑わず=、「一黙如雷」=一黙雷の如し=、「臥月眠雲」=月に臥(ふ)して雲に眠る=、「一陽来復」「安寧」など50点が展示されている。刻字はサイズが60センチ×156センチと大作から、27センチ×34センチの小品も。
学友館の高橋悦央館長は「篆刻、刻字とも見ても分からないと敬遠する人が多いが、実際、その世界を目にすると不思議な魅力に取りつかれます。文字の読み方が分からない人も多いかと思い、作品の一つひとつに解読したものを添えてますのでぜひ、多くの方に観てもらいたい」と話す。実際、展示会場に入ると文字の一つひとつが何か命を宿し、観るものにメッセージを伝えて来るような錯覚に陥る。不思議な文字の世界であり、一見の価値ある篆刻刻字展だ。
展示会は2月28日まで。毎週月曜日と毎月第3日曜日、祝日は休館。入館料は高校生以上210円、中学生以下は100円。問い合わせは0187−84−4040。