理容店から出火、隣接する商店5棟全焼(1月22日・月)
22日午後1時34分ごろ、大曲市中通町のグランマートタカヤナギ前の佐々木理容店=佐々木茂さん経営(63)=から出火、左に隣接する春光堂カメラ店、グリーンスタンプと同じ棟の長谷川スポーツ店、それに火元の右隣に隣接する中山洋品店と佐藤孝夫税理士事務所の5棟を全焼して午後4時15分に鎮火した。3世帯7人が焼け出された。午後5時現在、まだ放水中。火元の佐々木さんの義父に当たる田口由三さん(90)が体具合が悪く出火当時も2階寝室ベッドに横たわっていたため、駆けつけた消防署員がはしごを架けて2階の窓を突き破って救出、救急車で病院に運んだ。
現場は中心市街地だけに一時は野次馬でごった返しとなった。火災通報を受けた広域消防本部では延焼の可能性もあると第3次出動を発令、大曲消防署だけでなく角館消防署をはじめ、周辺の消防分署からも消防車13台を出動させて消火活動に当たらせた。しかし隣と隣とがビッシリと隙間がないほど隣接した建物のうえ、人命優先から救出作業に全力を挙げた事から初期消火にも遅れが伴った上、建物の奥行きもあって消火活動は正面と裏手に分散しなければならないなど悪条件も重なって消火活動が阻まれた。このため火の手は火元の2階の屋根の軒裏から次々と燃え移った。
駆けつける消防団。ホースを伸ばせと叫ぶ声。黒い煙の中から時折かいま見せる真っ赤な炎。消防署員だけでも50人が出動した。しかし、放水しても建物の壁に阻まれ、裏手に回ると屋根から下ろした雪の山で足場を奪われ、悪戦苦闘の消火活動となった。このため空気ボンベを背負い、空気呼吸マスク、防火衣で完全武装した消防士10人以上が火の手の上がる家の中へ直接進入を図り、内部から消火に当たる作業も展開した。
だが風が火の手を煽り、延焼をくい止めようと隣と隣の店との間の隙間に放水しても屋根の軒裏から軒裏へと火の手は延び、燃え移る。春光堂の従業員は「写真を配送中だったが、携帯電話で火災を知らされ大急ぎで戻った。その段階では火元の床屋さんとその右隣の洋品店が燃えていたが、消火作業中の人からも延焼はくい止めると言われ、商品の運び出しはしなかった。それがあっと言う間に燃え移ったため、お客さんから預かっているフイルムを最優先して運んだ」と唇を青ざめさせていた。現像機など1800万円もする機材は人の手では運び出せず、そのままとなった。
現場には電力会社の作業員、そしてガス会社からもプロパンガスボンベの移動のため駆けつけた。グランマートタカヤナギの男性従業員は荷物の運び出しを手伝ったり、駐車場に群がったお客さんの整理に懸命だった。大曲署からも警察官が駆けつけ、野次馬の整理や渋滞した車の整理に当たった。原因、建物面積など詳細は23日朝からの調べとなる。