6人の生徒が一般質問
高橋大曲市長ら市幹部と向き合う(1月24日・水)
大曲市の大曲西中学校で24日、第1回フロンティア議会「大曲市子ども模擬議会」が開かれた。子どもたちが模擬議会を通して市行政を見つめ、市の将来像を自分たちなりに考え、故郷の良さ、ふるさとを愛する心情を育てる機会になればと市からの呼びかけに応じて学校が企画した。今後は大曲中、大曲南中でも持ち回りで模擬議会を開く予定だ。
議会は同校の体育館を会場に全校生徒158人が参加。大曲市からは高橋司市長をはじめ助役、収入役、教育長、総務、民生、建設の各部長が参列した。田中勝利校長は「模擬議会という初めての試みだ。市議会と同様の進行となる。市議会はこのように行われていると言うことを皆さんに知ってもらいたいからだ。答弁を聞き、大曲市の問題を見つめ、何をどのようにすべきかを聞いてもらいたい。そしてこれを機に県、国全体の政治を考える機会としてもらいたい」とあいさつ。
市議会の定数通り生徒会執行部員、専門委員会委員長、学級委員の24人が議員となって市長ら市職員と向かい合わせに座った。一人ひとりの議員が簡単な自己紹介の後、議長役の小林真由美さん(3年)が「開会」を宣告、市長が議会招集のあいさつをした。
本会議同様、会議録署名議員の指名、会期をこの日1日限りと決定した後、通告に従って佐々木慎太郎君(3年)、三浦昴彦君(同)、佐藤崇浩君(同)、深谷有希さん(同)、高橋佳奈子さん(同)、笹嶋秀憲君(同)の6人が一般質問に立った。
質問内容は「大曲市の基幹産業である農業は、農産物の自由化、米価の低下や生産費の高騰で収入は減少し、後継者も不足している。農業を振興していくために、どのようなことに力を入れていくのか」「高齢化社会となってきた。高齢者が安心して暮らせるようにするためには、ホームヘルパーの役割は大きい。ヘルパーの今後の推移はどうなるのか。また一人暮らし老人が安心して暮らせるための具体策を答えてほしい」「大曲市の顔でもある駅前商店街の整備が進まず寂しい思いをしているが、その活性化についてどのように考えているのか」「大曲市の花火大会は誇りに思っているが、大勢の観光客による混雑で事件や事故が起きた時の対応が心配だ」「大曲市は全国一住みやすい都市としてランキングされている。そのすばらしさを全国にアピールすべきだ」など様々な面から当局に質問をぶつけていた。
田中校長によると市当局にどのような質問をしたいかと冬休み前に全校生徒を対象にアンケート調査。それを代表質問する生徒たちが目を通し、自分の考えで質問内容をまとめるようにさせたと言う。質問内容からしても生徒たちが事前に大曲市をとても良く勉強したと言うのが分かるほど。これに対して市長、助役、教育長、総務、民生、建設の各部長がそれぞれの専門的な立場から答弁。農業問題では「農家の所得向上のためにこれからも積極的な政策に取り組みたい」と時には具体的な数字を挙げて説明。
建設中の大曲西道路にも質問は飛び、「西道路の完成によって金谷橋付近の渋滞はどの程度緩和されるのか」と切り込んだ。市側は「1日の通行量は減少すると思うが、朝夕の渋滞の緩和は考えられない。このため老朽化した金谷橋の架け替えを県に強く要望しており、平成14年には事業化したいと聞いている」との答えを引き出していた。ドイツのテトナング市との友好都市関係にも質問が及んだが、高橋市長は「これからの国際交流は言葉の壁をクリアしないと限界がある。皆さんには英語をはじめ外国語の勉強に力を入れ、外国との交流にしっかりと取り組んでもらいたい」と諭していた。駅前商店街の活性化に関しても「市としては大曲バイパスと駅東とを結ぶ道路の建設などハード、ソフトの両面から支援しているが、基本的には商店街自身の努力も必要」と市側の熱心さを強調していた。
一般質問を終えると次々と関連質問に立つ生徒たち。滅多にない機会を活かそうと積極的な姿勢を示し、傍聴する生徒たちはその答弁内容を熱心にメモしていた。模擬議会にはこれからの参考にしたいと大曲中から6人、大曲南中から13人の生徒も傍聴役として同席した。農業問題を質問した佐々木君は「答弁が分かりやすくていねいだった。農業の先行きに漠然とした不安があったが、さっきの答弁を聞いて少し安心した」と感想を述べていた。他の生徒たちも「厳粛な雰囲気で緊張した」と話していた。田中校長は「ぶっつけ本番だったのでどうなることかと心配もあったが、生徒たちの質問内容を聞いて良くやったと思う」と喜んでいた。