六郷町の戸沢さん「学友館」で開催中
富士に魅せられ20年間もレンズを向け続ける(7月17日・火)
富士は日本人の心のふるさと−。富士山に魅せられて20年間も富士にレンズを向け続けた六郷町野中字中押切の戸沢よしはるさん=本名・良治(69)の写真展「富士山の四季」が六郷町の学友館で開かれている。完全独立峰の富士を360度、あらゆる方向から撮影したもので、すそ野に広がる景観を折り込みながら四季折々の富士の魅力を41点の作品で紹介している。
戸沢さんは神奈川県秦野市で電子部品を製造する会社を経営のかたわら趣味として20年間にわたって富士山を取り続けてきた。1997年、98年の2年連続で全国富士写真コンテストで特選に輝き、グループ展や数多くの個展を開催している。
97年にふるさとの六郷町へ帰郷。撮りためた作品を見てもらいたいとこれまで大曲市や中仙町で写真展を開いてきたが、半切から全紙サイズ41点を発表するのは今回が初めて。新雪を抱く「初冬の富士」(静岡県須走町)、手前に満開の桜、そして青空に輝く富士の姿を収めた「象徴」(山梨県河口湖町)、朝もやのシルエットで富士を表現した「富士幻想」(同忍野村)、かすかな月明かりの下で長時間露光した「星空の富峰」(静岡県十里木高原)、夕焼けに染まる「赤富士」(山梨県忍野村)など四季折々によって見せる様々な表情の富士山の表情を余すところなく捉えている。
中には富士のすそ野から竜が立ち昇るような不気味な雲を捉えた「竜雲」(静岡県須走町)も。この写真は96年9月27日に撮影したもので、御殿場市主催の「富士山写真コンテスト」で特選に輝いたものだが、地震を研究していると言う大学教授から「写真はいつ撮影したのか」との電話での問い合わせがあり、答えたところ撮影日だった9月27日の3日後に北海道で強い地震があったことから「地震雲」だったことを知らされたと戸沢さん。満足する写真を撮るまでに4〜5年もかかった作品もあるという。その一つが「五月晴れ」(静岡県富士宮市)。前景に茶畑、そして青空に浮かぶ富士の写真だ。「富士山が最も美しく見られるのは1月から2月ごろでしょう」と富士を語る時の戸沢さんは夢を追うような表情を見せる。
日本写真家連盟会員で忍野写真研究会会員。現在は「秋田の四季」と題して鳥海山のブナ林や八幡平、玉川周辺などを撮影している。
写真展は8月31日まで。来月にはワールドゲームズのコーフーボールが同町で開催される。県内外はもとより、世界から多くの選手や観光客も訪れるだけに、日本を象徴する富士山を写真で楽しんでもらいたいと学友館が写真展を企画した。月曜日が休館日で開館は午前9時から午後4時半まで。入場料は高校生以上が210円。中学生以下は無料。