次期開発基本構想策定への参考へ
雪に強いまち、福祉介護体制の充実など求める市民(6月19日・火)
大曲市は次期基本構想策定のための「市民意識調査」を行っていたが、このほどその調査結果をまとめた。調査の目的は01年度で終わる第5次開発基本構想を検証し、少子高齢化、人口減少、急激な社会情勢の変化を背景に多様化する市民ニーズに応えられる施策の展開を図り、今後の長期的施策の基本理念としたいと行った。市内在住の15歳以上の男女から年齢を7階層に分類し、各地区の人口比に応じ無作為に2000人を抽出した。
調査の内容は▽大曲市のまちづくりの基本方向について▽市町村合併▽将来を見据えた土地利用に加え、分野別の重点施策での回答を求めた。分野別では▽都市機能の整備に必要な施策▽少子高齢化社会で必要な施策▽情報化社会に必要な施策▽産業振興に必要な施策?など9項目が設けられた。またまちのキャッチフレーズ及び全般に対する意見も求めた。回収結果は2000人のうち1116人で55.8%の回収率だった。
結果の概観を見ると一般的な傾向として10代から30代までの層は「にぎわい」を求め、40代?50代は「産業の振興」に、60代から70代は「生活の安心」だった。大曲の将来のイメージに付いては「生活環境が整備された快適さ」や「災害や雪に強い」が世代を共通して求められ、これに加えて10代から30代では「商業でにぎわうまち」、40代から50代では「産業の活力にあふれたまち」、60代から70代は「一人ひとりを大切にする福祉のまち」が選ばれた。
今後、力を入れて欲しい施策としては「雪に強い」「生活道路の整備」「福祉・介護体制の充実」「商工業の振興」は共通しているが、10代?30代では「イベント開催など魅力づくり」を求め、40代から50代では「企業誘致による雇用の創出」、60代から70代は「地震、風水害などの災害対策」が選ばれた。「雪に強い」が比較的多かったことに関しては「今年の大雪がもたらした被害意識が現れたのではないか」と調査をまとめた総合政策課は見る。働き盛りの人たちが求めた「雇用の創出」は長引く不況で雇用不安が高まっている結果とも思われる。
市の現在のイメージに関しては▽生活環境が整備された快適に暮らせるまち▽資源を大切にする環境に優しいまち▽豊かな自然にふれあうことのできるまち▽災害や雪に強い安全なまち▽一人ひとりを大切にする福祉のまちなど11項目を設問を設けた。その結果、60代、70代は全体的に「そう思う」「ややそう思う」と肯定的な回答で、10代から30代、40?50代の満足度は低かった。また▽農業や産業の活力にあふれた働きがいのあるまち▽地域資源を活かした観光でにぎわうまち▽商業でにぎわう買い物の便利なまちに関しては40代?50代から「さほど思わない」「思わない」と厳しい認識が出た。
市町村合併に関しては「すべきである」が41%を占め、「すべきでない」は21%となり、同課では「思った以上に賛成が多かった」と話す。合併すべきだの意見は「活性化のため」で、反対側の意見は「きめ細かい行政サービスができなくなる」と心配してのことだった。
また「除雪に対する要望は人口減、高齢化の中で一層、切実なものとなっている。都市機能整備では地域による機能分担を求める意見がある一方、地域による施設の格差の是正を求める意見もあった。また楽しみのための施設、場所を求める声も多かった」と同課。キャッチフレーズでは人と人とのふれあいや心の豊かさ、自然の豊かさを基調にしたものが多く「人と人との」「ふれあい」「やさしさ」「温かさ」「ぬくもり」などの言葉を用いたものが多かったとしている。花火のまちとして「花火」をテーマにしたキャッチフレーズも多かったが、逆に観光資源を「花火」だけに頼るのに批判的な意見もあったと分析する。
市ではインターネットを活用した「市民電子会議」の準備も進められており、「8月から9月の試験期間中にもう一度、次期開発基本構想策定をテーマに市民参加による電子会議を開いてみたい」と話す。ただインターネットの普及率がまだ低いため、果たしてどの程度の参加者が見込まれるかは見通しがつかないと不安な面も見せる。
ただこの調査結果に基づく開発基本構想策定は02年から概ね10年間を目的とした長期的施策の基本理念となるが、市町村合併の問題が目前に迫っており、各町村もそれぞれ基本構想を持っており、それらとの整合性を考えると合併後の姿をどこまで盛り込めるかは見通せないと話す。