トップを切って大曲高校
357人が思い出の学舎を巣立つ(3月1日・木)
春3月に入った。県立大曲高校の卒業式は1日午前10時から挙行され、普通科、英語科、商業科の3科9ルームの生徒357人が学舎を巣立った。下級生、教職員、父母たちが見守る中、担任の教師の引率を受けた卒業生たちは晴れがましい笑顔で、静かに体育館に入場した。開式のことば、国歌斉唱の後、卒業生一人ひとりの名前が呼ばれ、晴れの卒業証書授与となった。「ハイ!」「ハーイ」。男女共学の大曲高校。元気な男子生徒の声、消え入りそうな女子生徒の声。その声の一つひとつに担任の思いはこもるだろう。慈しむように生徒の名が読み上げられていた。
福原和虎校長は式辞で「21世紀春の最初の卒業生となる。戦争の世紀から共存の世紀と言われる21世紀は組織の時代から個人の時代、物理化学の時代から生命科学の時代とも言われている。政治も中央政権から地方分権の時代となり、IT革命は新しい価値を生み出す知識創発型の社会へと移行させるだろう。そうした中で生きていく者にとって大切なことは共によりよい地域社会を作っていく自覚と責任、奉仕の精神を身に付けること、そして人間尊重の精神に裏打ちされた国際社会を見渡す視野を持つべきだ。また知的好奇心を働かせ、美しいものや自然に感動する豊かな心を育んでほしい」と述べ、卒業生の限りない前途に幸多かれと祈った。
同校はここ4年間で大学の進学率は大きく伸び、卒業生357人のうち、329人が国公立大、私立大などへ進学する。4年制大学進学者は横手高校に次いで県内4番目まで上昇した。一方、就職する生徒たちも難関の公務員試験を目指すものが多く、国家公務員、地方公務員合わせて延べ11人が合格している。
卒業生を代表して加賀谷秀策君は「大曲高校で学んだ3年間はかけがえのない青春のページだった。21世紀は私たちの時代。どんな困難が待ち受けていても、立ち向かう努力をすれば必ず目標を達成できるという事を学んだ」と在校生たちを励まし、巣立っていく言葉を述べた。
同校の卒業式はいつも合唱「卒業の歌」で締めくくっている。ショパンの「別れの曲」をハミングで合唱し、メンデルスゾーンの「森に別るる歌」を歌い、ドイツ民謡の「別れ」、そして「今日の日はさようなら」と続く。「さらば さらば さらば わが友しばしの別れぞ」。美しく哀愁のこもったメロディーを口ずさむころになると、女子高生たちはこらえきれずに涙を浮かべ、ハンカチでぬぐいながら最後の思い出を胸に刻んでいた。大曲高校の卒業式に続いて大曲市では2日の大曲工業高校、3日の大曲農業高校、5日の私立秋田修英高校と続く。