大曲市出身の野中さんの展示会、20日まで(5月18日・金)
創作着物のデザインなどを手がけている大曲出身の野中育子さん(50)=盛岡市肴町11番5号=による展示会「小野小町 花・うつろふ、花・ひそむ」が、20日まで大曲市の広域交流センターで開かれている。展示されているのは小野小町が詠んだとされている「恋の歌」を題材にした着物と帯11点。
野中さんは着物を通して地元に根ざした文化支援、文化発信に貢献したいと故郷の歴史や文化、自然や祭りをテーマに着物や帯を創作発表しているが、今回は「憧れの小町、小町の詠んだ切ない恋の歌を絹に染めたいと思った」と恋に委ねた小町の歌の中から11歌を選び、創作したという。「いくつになっても女性は恋に憧れるもの」と野中さん。
「花の色はうつりにけりないたづらに」と作品の一つひとつに小町の歌が染められ、その成就しない恋に悲しむ小町のあでやかな姿と心のイメージを白に近い黄色で描き、純粋な心のひたむきさをさわやかな緑の桜で表現した打掛、「来ぬ人をまつとながめて我がやどの などかこの春かなしかるらむ」と庭先の松をぼんやりと眺めている小町の後ろ姿を描いた帯などは華麗さの中にも女の情熱が秘めている。
野中さんは「帯を締めてもらうだけではかり知れない感動が沸いて来ると思う」と作品を語る。そして「日本の伝統文化である着物の柄がいつまでも松竹梅や鶴、亀では着物の文化が21世紀に生き残れない。発想の転換が必要だと思い、教会での結婚式でも着ていけるように着物の絵柄に教会やその中に見られるステンドグラスなどもデザインした」と話す。新しい着物文化が楽しめる展示会だ。